絶対合格

熱血塾教師35年+教育コメンテーターのオールマイティー井澤が 「受験」、「子育て」の成功法を公開!

素晴らしいさとえ学園小学校に合格するために(No.979)

2020年11月02日 09時41分41秒 | 受験・学校

 以下は昨年12月に出版社の依頼により執筆した原稿で、本ブログには掲載していませんでした。その後新型コロナが流行し、入試もいろいろ変わりましたが、皆様のご参考になれば幸いです。

 素晴らしいさとえ学園小学校に合格するために

1、さとえ学園小学校の素晴らしさ

 さとえ学園小学校の素晴らしさの一つ目は「情熱溢れる教師達が日々生徒一人ひとりの長所(強所)を見いだし、それをいっそう伸ばし、さらにその他のところまで伸ばそうとする教育」です。

 人は誰でも自分の長所(強所)や自信のあるところを周囲から認められたいし、評価されたいものです。子供であれば周囲から「褒められたい」のです。だから、教職員たる者日々接する一人ひとりについて「この子の素晴らしい点は?この生徒の良いところは?」と、いつでもその子の長所を発見しよう、発見しようと努めるのです。そして、ひとたびその子の長所を発見したら、それを認め、評価し、褒めるのです。そして、「こんなに素晴らしいあなたなのだから、勉強でも運動でも美術でも何でもやればできるよ。」と話し、その子の強所をきっかけとして、その子の得意なところを少しずつ増やしていくのです。-これが故佐藤栄太郎先生がおっしゃっていた建学の精神「人間是宝(にんげんこれたから)」なのです。

 また、創立者や理事長先生が理想的で立派なことをおっしゃっていても、実際の教育現場ではそれがまったく実行されていないということがよくあります。それが普通です。   

 しかし、さとえ学園小学校では新人・中堅・ベテランを問わず一人ひとりの教師が本当に情熱的に「人間是宝」を具現化しようと小学校教育に打ち込んでいるのです。それは授業を一度でも見学するとわかります。

 さとえ学園小学校の素晴らしさの二つ目は「今できることは先延ばしにせず、今やる。」ということを生徒に身をもって教えている教育です。

ちょっと聞くと当たり前に思える言葉ですが、大人でも毎日実行するのは難しいです。

 勉強でも仕事でも本当は今やればできても、つい自分に甘くなり、先延ばしにしてしまうものです。実際その繰り返しで後手後手にまわりがちな人も世間では多いです。しかし、よく考えてみれば、やらなくてはいけないことは、やらなくてはいけないので結局やるのです。後手後手にまわると期限に追われ、いい仕事が出来ません。結果「やっつけ仕事」になり、ミスがあったり、品質の良くない仕事になりがちです。

 ところが、今日出来ることは今日やってしまおうと日々早め早めに仕事をこなす人はどうでしょうか?早めに仕事を仕上げているので期限まで余裕があります。だから提出前に何度も見直しや再検討ができ、それによってミスがなくなり、より品質の高い仕事ができます。このように同じことを同じ所要時間(作業時間)でやっているのにやる時期が違うだけで結果において大きな差が出ます。ならば、仕事はもちろん勉強でも今できることは今やりあげて常に先手先手で実行していくことが成功の秘訣です。

 -これがやはり故佐藤栄太郎先生がおっしゃっていた校訓「今日学べ(こんにちまなべ)」なのです。こういうことを小学1年生から教わり、何事にも先延ばしにせずにすぐに実行する習慣がつくのです。

 このように私立小学校として土台がしっかりとしているので中高に進学した後も子供達は大きく伸びています。ちなみに3期生は43人が栄東中学に進学しましたが、そのうち2名が国立大学医学部医学科に現役合格しました。御三家など外部中学進学をした生徒を除いてもこの実績ですから素晴らしいです。これもさとえ学園小学校時代に熱意溢れる教職員の指導と日本一充実した校舎設備を活かした実体験重視の教育の成果です。

 

2、さとえ学園小学校は人気沸騰です。

 さて、そういう素晴らしい私立小学校ということが認知されてきて、ここ数年人気沸騰し、競争率が上がってきています。加えて、受験生の平均レベルが年々上がってきているのです。都内からの受験生が増えてきていることからも頷けます。だから、受験準備の足りないお子様は残念な結果となりがちです。「埼玉だから簡単に合格。」という言葉はさとえ学園小学校にはあてはまりません。全範囲をきちんと準備されることをお薦めします。

 

3、さとえ学園小学校の出題傾向と対策

(1)ペーパー試験(配点の約50%)の傾向と対策(令和3年度は新型コロナ感染防止対策をとり、入試科目を変更したため配点は60%となった。)

1)全範囲から出題されます。

2)過去問とまったく同じ問題は出題されません。毎年大幅に問題が入れ替わります。

3)さとえの先生方が新たに考え出した新傾向融合問題が出題されます。

4)お話の記憶の問題は毎年出題されます。(お話の内容自体は毎年激変します。)

5)ここ数年ペーパー試験中に口頭試問あり。

6)問題の難易度は都内私立小学校平均レベルより上。

合格するためには、

1)山かけ勉強などせず、全範囲をきちんと準備する。したがって、ここ数年の過去問だけを解いても準備したことにはなりません。

2)初見問題でも臆せず解けるような理解力、思考力、記憶力を育成する。そのためにはいわゆる「定番問題」をすべて解き、その上で新傾向問題対策をすることが王道です。

3)お話の記憶の問題は毎年出題されるので「訓練の域」までやり、得意分野にしておく。

 

(2)運動試験(配点の約10%)の傾向と対策(令和3年度は新型コロナ感染防止対策をとり、入試科目を変更し、実施しなかった。)

1)簡単な運動種目です。

2)毎年出題種目が変わります。

令和2年度は①ケンパー②熊かウサギのまねをして歩く。

31年度は①両足ジャンプで床面にある□のマスを進む。②赤いクネクネ道を歩く。 ゴム段のように張られたゴムの下をくぐったり、飛び越える。④スキップする。

平成30年度は①熊さん歩き。②ケンパー。③スキップ。④横跳び。⑤大縄跳び。でした。

平成29年度は①ボールをキャッチし、それを籠に投げ入れる、②くねくね橋わたり、③跳び箱にのってとびおりる、④トンネルくぐり等でした。

3)指示をしっかり聞き、理解し、ルールを守れるかも評価していると思います。

 平成30年度入試で大縄跳びの練習をしていなかったお教室の生徒はかなり戸惑ったと聞きました。当然のことですが、運動試験も山かけをしてはいけないのです。どんな種目が出ようが、臆せずやってみるという対応力をつけるのが最大の対策となります。

 

(3)行動観察試験(配点の約28%)の傾向と対策(令和3年度は新型コロナ感染防止対策をとり、入試科目を変更したため20%となった。ちなみに、同じ理由で親子面接試験が20%となった。)

 やはり毎年激変しています。

令和2年度は①お地蔵様にあげたいものか、好きな動物の絵を10cm四方ぐらいの板に描かせる。次に、その板をドミノのように先生がならべて、最後に先生が倒す。先生が並べている間はマットの上に座って待つ。②しりとりカードならべー2文字、3文字が交互にならぶようにしりとり。ひとりずつ順番に机からカードをとってきてつなげる。  

 平成31年度は紙粘土とビーズやモール、ハートなど飾りをつかってみんなで協力して王様が喜ぶケーキ(お話の記憶に出てきたケーキ)を作るというものでした。

平成30年度の課題は皆で協力してトイレットペーパーの芯を繋げて橋を作るというものでした。初めて会ったメンバーとチームで協力して作り上げるという行動を通じて協調性等を評価しています。

 対策

第1は他の科目にも共通しますが、先生のお話をしっかり聞き、理解し、その通りに行動できるようにすることです。

第2に初めて会ったお友達とも仲良く協力しあえるようにすることです。

第3に「試験の場ではどう行動するべきか」を自分で考えられるようは精神年齢の高い子にすることです。特にお子さまの精神年齢が低いと試験会場で「とんでもない行動」をしてしまい、配点にかかわらず不合格、ということもあります。

 

4、結局、さとえ学園小学校に確実に合格するためには

 全範囲をもれなく学習し、準備するというのが王道です。過去問だけやるとか、山かけ勉強だけでは合格できません。本物の学力と人間力をつけた上でさとえ学園小学校の入学試験に臨みましょう。

  

 


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