この質問はよくいただきますので、本日は少し詳しく話しますね。
まず、ケアレスミスとのことですので、「お子さんは繰り上がりなど計算のやり方や九九は十分に知っているし、出来るはずなのにミスをしてしまう。」という前提で話しますね。
子供達は授業を聞いたり、教えてもらうと理解します。「わかる」とそこで勉強が終わった気になります。ところが、わかっただけで放っておくとすぐに忘れてしまうし、計算方法は憶えていても実際にやらせると答が合いません。それは「わかると出来るは違うからです。」わかったことを確実に出来るようにするには一定量の練習が必要なのです。これは算数に限らず、何でもそうです。わかっただけでは自力では出来ないのです。
そこで、算数では学校でも、塾でも問題練習をさせるのですが、これも一通り宿題だけやって、出来る気になって満足してしまう生徒もいます。宿題だけやっているのではクラスの平均点かそれ以下しかとれません。なぜなら宿題はクラス全員がやるべき最低限のものだからです。お子さんが中学受験をするのであれば、公立小学校の平均点で良いはずがありませんね。
だから、宿題以外も自主勉強が必要になります。その単元の数値改題問題を繰り返し繰り返しやることにより、ミスが徐々に減っていきます。ミスをした問題についてお子さんは「わかっていたのに・・・・」とか「たまたま・・・・」とか言い訳をするかもしれません。それを本気にしていると「8割方はできるけれど100点がとれない子」になります。
どんな理由であれ、ミスをした問題はたまたまで済ませて良いはずがありません。間違い直しノートを作り、そこにやり直しをさせるのです。これを繰り返すとケアレスミスがかなり減ります。
そもそも「ケアレスミス」という軽い言い方に私は賛成できません。「見直し」をあてにせず1回で全問正解できるまで計算の基本練習を何度も何度も繰り返すことがケアレスミス撲滅の唯一の方法です。そこまでやるのが正しい勉強法です。
中学2年の時の恩師の言葉ですが、「計算は手でやるのだから、手で憶える。」
もちろん人間は頭で憶えているのですが、「手が無意識に正しく計算してしまうくらい計算練習をしなさい。」ということだと理解し、忠実に実行した思い出があります。
ところで、10年以上前の生徒の話ですが、3けた÷2けたのわり算の筆算練習をさせたら、どうしても答が合わない。よく見たらとなんと引き算や九九で間違えていました。この生徒は小1から小4になるまで足し算、引き算にはじまりかけ算、筆算も学校の宿題すらちゃんとやってこなかったとのことです。こうなると重症です。小1範囲から丁寧に毎回100点をとれるまで計算練習をやり直すべきです。
質問のお子様は計算のケアレスミスがあるとのことですので、どこでミスをしているのか精査され、その上でそこからやり直しをましょう。。(中学受験では大問1番の計算問題は確実に点をとるべきもので、ここで点を落としているようでは到底合格できないから。)
今小4ですから、今から毎日やれば小5になる頃には計算が得意になり、中学受験算数の基礎の基礎が固まります
是非実行してみて下さい。