アメリカでかつて有名になった病気です。パンケーキ(日本ではホットケーキといいます。)を子どもに与えると、喘息の発作や皮膚炎(アトピー性)を起こすという病気です。食べた子ども全員が発症するわけではありませんが、そういう子どもがいたのでそのような病名がつきました。
はじめはパンケーキの原料の小麦粉や卵・牛乳等がアレルギー反応の原因物質として疑われました。
しかし、いろいろ調べていくうちに法則性があることに気づきます。それは購入したばかりのパンケーキミックス(ホットケーキミックス)の袋を開けて、すぐにパンケーキを作ったばあいには発症しないということです。ところが、使いかけの保管してあったパンケーキの粉を使用すると発症するのです。原因はパンケーキの粉の劣化?と疑いパンケーキの粉を調べ始めました。
顕微鏡で調べると、なんと、パンケーキの袋からは無数のダニとその糞や死骸が発見されたのです。
つまり、パンケーキ症候群の本当の原因はパンケーキの粉に混じったダニだったのです。パンケーキを食べた子ども達はそのダニにアレルギー反応を起こして喘息の発作や皮膚炎(アトピー性)を起こしていたのです。しかし、開封した使いかけのパンケーキの粉は輪ゴムでしばったり、密閉できるタッパー等に保管したりしますので、ダニが発生するはずない・・・・。そうお思いでしょう?私もはじめはそう思いました。
しかし、実は、空気中にもダニの卵やダニが浮遊していたりするのでその程度では混入が防げないそうです。そして、入ってしまったら最後、袋の中で爆発的に繁殖するそうです。
1番の解決策は1回で使い切ることです。どうしても残ってしまった場合には密閉して冷蔵庫で保管するのです。ダニは低温では繁殖しにくいので空気中に漂うダニやその卵が袋に入ってしまっても爆発的には繁殖しないからです。
同じようなことが日本ではお好み焼き粉や天ぷら粉でも起こっています。
そうすると、全ての使いかけの粉類は密閉して冷蔵庫に保管するべきです。
実際、我が家ではそうしています。
小児喘息や皮膚炎(アトピー)を和らげる治療ももちろん大切ですが、そもそもの原因がそんな身近なことにあることかもしれません。無論アレルギー反応が起こる原因は人様々です。だから、パンケーキ等の粉ものだけ気をつけても防げないかもしれません。しかし、アレルギーには良くないということを一つ一つ気をつけているうちに、成人する頃にはいつのまにか直ってしまうということもあります。