青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

素敵な春の四十八瀬

2017年04月23日 19時04分03秒 | 小田急電鉄

(春は過ぎゆく@最明寺史跡公園)

南関東のソメイヨシノの時期は過ぎ、終わりかけの枝垂桜と桃の花。松田町の山中にある最明寺史跡公園は、地元民以外にはあまり知られていない花の名所でもあります。チェックメイトのゴルフ場の入口からさらに一番奥に行かなきゃならんのと、アプローチの道が細いので訪れる人も少ないんですが、それだけにここはゆるやかな時の流れる癒しの空間です。




池の周りに咲いていたソメイヨシノは散り、その代わりに桜でんぶを散らしたようなハナモモと、今が盛りの八重桜に新緑の芽吹きを混ぜて山桜が咲いている。公園のベンチで先週に引き続き花見弁当を広げる横で、庭師のおっちゃんが池の鯉に餌を。静かな池の水面がばちゃばちゃと泡立って、浮かんでいた花弁がかき混ぜられて流れて行きます。


松田山を降りて新緑の四十八瀬。桜が終わるとこの四十八瀬界隈は一番いい時期を迎えます。三月の終わりごろから芽吹いたライムグリーンの里山が、GWにかけて若葉から青葉に変わって行くこの一ヶ月間は、一雨ごと一週ごとに山の色が変わっていくので見ていて飽きません。そんなシーズンインした四十八瀬に、今日は撮り鉄の皆様が大集結。撮るポイントが散らばっているので基本的にそんなにガチャガチャしない界隈ですが、今日はチェックメイト俯瞰も上段下段が立ち位置満席でしたからねえ。


最明寺史跡公園帰りの我々家族が狙うは午後の下りのLSE。みやこ食堂のサイドからの構図が木が伸びちゃって難儀な感じでしたので、蛇塚の踏切で構えてみます。通過20分前から待ち構えていたら、ハイカー風の撮り鉄のオジサマ方がやって来てここも盛況に。やはり狙いは全員同じって事でしょう。3時を過ぎて踏切が鳴ると、単線並列の菖蒲第二TNの向こうにLSEが顔を出しました。


ここではトンネル飛び出しで面を出し、テールを上り線のトンネル向こうで合わせる構図が定番ですが、今日は四十八瀬の新緑がメインディッシュ。大きく引き付けて鉄橋上でライムグリーンの新緑と合わせます。行く春を惜しむように駆けて行くLSEのバーミリオンオレンジが、この時期にしか撮れない山の色で否応なしに引き立つような…

これぞ素敵な春の四十八瀬。GWまでですのでお早めに。
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