青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

鎌倉古道を想う

2021年05月03日 17時00分00秒 | 江ノ電

(新緑の極楽寺谷戸@江ノ電)

江ノ電の撮影地は、家並みをゴチャゴチャっと抜けて行く藤沢~江ノ島、併用軌道の江ノ島~腰越、海をバックにキラキラと華やかな腰越~稲村ヶ崎と短い間の場面転換が物凄く早いのですが、稲村を過ぎて極楽寺にかけては、海から続く鎌倉の谷戸風景・・・あ、鎌倉だと谷(やつ)ですかね。一瞬こんな感じの里山っぽい風景を見る事が出来ます。極楽寺の住宅街から左手に相模湾を見る好ましいアングルですが、造成地の上なので、いつか家が建てばなくなるんだろうなあなんて思っている。江ノ電が見えるのは、住宅の隙間からのほんの僅かな一瞬ですけども、まあ電車が全部見えなきゃ鉄道写真じゃない!ってこともあるまい。

源頼朝が鎌倉に幕府を開いたのは、海以外の三方を山に囲まれたその守りの堅固さ故。鎌倉に出入りする道は殆どが山を開削した「鎌倉七口」と言われる切通しとなっていて、この谷はその「七口」の一つである極楽寺坂の切通しから続く道筋。おそらくは800年前に鎌倉武士が踏んだはずの道を、今は江ノ電が走ります。

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