青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

追い掛けて まだ追い足りぬ 上州路。

2021年08月21日 17時00分00秒 | 上信電鉄

(八幡様の小夜更けて・・・@山名八幡宮山門)

もうだいぶ時間も遅くなって来たのだけど、最近外出自粛を目論んでNEXCOが土休日割引を徹底して使用させないよう仕向けているので、深夜割引の時間まで遊んで行く事に。夜更けの山名八幡宮、朱塗りの山門に提灯が浮かんでいて幻想的な雰囲気。煌々と照らされた参道の向こうの線路。踏切の鐘が鳴り、高崎行の電車が通過して行きます。電飾なんだろうけど、常夜燈にも灯りが入っていていいですね。もうちょっと通過する電車に色味があれば良かったんだけど。コーラルレッドくらい強い色じゃないと少しインパクトが弱かったかな。

クルマを流しつつ、朝に訪れた佐野橋に再び戻って来た。辺りはすっかり闇に包まれていて、正直街灯もなく欄干の低い佐野橋はなかなかにスリリングである。月が明るい夜だったので、多少なりとも足元が確認出来たのは幸いであったが、これで月もない夜に酔っぱらってこの橋でも渡ろうものなら、足を踏み外して低い欄干を乗り越え、そのまま烏川に真っ逆さま・・・なんて事もあるかもしれない。人っ子一人通る気配のない橋の真ん中でシャッターチャンスを待つさまは、不審者どころか傍から見れば思い悩んで飛び込みでも考えてるんじゃねえのか??という様相でもある。夜9時を過ぎて、終電まであと何本かのカウントダウン。ゆっくりと佐野のわたし駅を発車した電車が、烏川のガーター橋を渡って行きます。光源が何もないのでいきおいスローシャッターで勝負せざるを得ないのですが、烏川の川面に映った車内の灯りが、木橋の欄干をシルエットにして浮かび上がらせてくれました。

真夏の上州路をゆっくりと、時間をかけて味わった一日。東京から十分に日帰り圏内であるが、こうなると帰るのも面倒くさくなって・・・どっか適当な民宿でも泊まって、もう一日くらいこの辺りを気ままに見聞しながら帰りたいなあ。そうすれば、下仁田のコロムビアのすき焼きも食べれるしなあ。という心地よい後ろ髪の引かれ方である。そうだ、この日はもう一つの自社発注車グループであるデハ250とクハのコンビが出て来なかったなあ。大量の700形の投入によってすっかりと様相の変わった上信の車両事情。帰宅して、見たまま記録から運用表を起こしたのは言うまでもない。これを持って、また上州路を目指す時を待とうと思う。

コメント
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