司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

「支店の所在地における登記の廃止」と司法書士法の改正

2019-07-24 04:58:49 | 司法書士(改正不動産登記法等)
 備忘として。


 司法書士法には,司法書士法人に関する規定として,

「司法書士法人は、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域外に事務所を設け、又は移転したときは、事務所の新所在地においてその旨の登記をした時に、当該事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会の会員となる。」(法第58条第4項)

とある。

 この点,「注釈司法書士法(第3版)」504~505頁においては,

「従たる事務所の所在地を管轄する(地方)法務局の管轄区域内に設立された司法書士会にその所在地においてその旨の登記をした時に入会する」

と解されているところである。

「従たる事務所の所在地を管轄する(地方)法務局の管轄区域内に設立された司法書士会」に入会するに際しても,「従たる事務所の所在地においてした登記を証する書面」(商業登記法第48条第1項参照)を提出することが求められていたところである。


 ところで,先般まとめられた会社法改正要綱によると,「会社の支店の所在地における登記の廃止」という論点があり,この改正法案は,今年の秋の臨時国会に上程される方向である。

「支店の所在地における登記の廃止」は,すべての会社及び法人に関して同様であろうから,会社法等の改正に伴い,上記司法書士法第58条第4項は改正する必要がある,ということになるであろう。

 退会に関する同条第5項についても同様である。
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