ブログ仙岩

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プロフェッショナルバスケ部監督井上真一を見て

2014-11-26 08:54:00 | エッセイ
23日勤労感謝の日、めったに見ないテレビ夜10時からNHK総合プロフェッショナル仕事の流儀桜花学園女子バスケ部井上真一監督の映像を見た。

1946年愛知生まれ井上は中村高校から早稲田へ、一流のバスケ選手にと入部したが、理不尽な走りだけのトレーニングに嫌気を指し退部、名古屋の中学校教師に、バスケ部員指導で教えても空回り、転勤をきっかけに選手一人一人と向き合い全中6連覇を成し遂げた。

1986年桜花学園高校の監督に就任、29年間で主要三大大会で56回も優勝するには何か選手育成に秘密があるのではないかとみていた。しかし、体罰もなければ上下関係もない、門限以外一切なしのコートを離れればただのおじいちゃんであった。

夕方4時半から体育館コートに出ると、厳しい言葉が飛び、オヘンスに対してデヘンスをボールを持って身体で指導していた。選抜した選手の他に志願してきた1年生の選手に、何もできていないではないか走っていろと指示、その後練習試合に抜擢して褒める。選手は初めて褒められやる気満々であった。

食堂ではただのおじいさんになり、生徒から持てはやされ和気藹々の雰囲気であり、帰宅するとメモを取り一人一人の良し悪しをチェックしていた。また、アメリカで指導不足を補い、選手である前に人間であれという理不尽な練習でなく、厳しい練習に耐えいい選手になれば自然いい人間に育ってくという信念であった。

怒鳴り散らす言葉は真に怒っているのでなく生徒に対して紳士であり、毎年選手が変わる中での優勝にはプライドを捨て、興味わく環境作りに信念を持って選手を褒め、一人一人の選手と向き合う人育ての極意であった。