ブログ仙岩

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日本の手漉き和紙ユネスコ無形文化遺産登録

2014-11-29 09:44:15 | エッセイ
パリで開催ユネスコ政府間委員会は27日、日本の手漉き和紙技術を無形文化遺産登録を勧告した。昨年の和食に続いて嬉しい限りである。

無形文化遺産は能楽、歌舞伎、雅楽など22件で、登録済みの石州半紙と一括登録されたのが本美濃紙と細川紙である。政府は三地域の和紙は後継者や品質管理に手漉きの重要無形文化財の技術を守る体制が整っていると判断した。

和紙の材料には、楮、三椏、雁皮、竹、パイナップル、パルプなど、楮は雁皮、三椏に比べ繊維が長く美しい和紙に仕上がる。この登録された三和紙は楮だけを使い、塩素漂白した和紙は紫外線で黄ばみ、漂白しないものはだんだんと白さが増し、流し漉きで大変水に強い。

石灰石のない地盤の島根県浜田市の石州半紙は津和野と共に半紙、岐阜県美濃市の本美濃紙は長良川の良水からの和紙で正倉院の戸籍用紙、障子紙、記録用紙に、埼玉県小川、秩父の細川紙は秩父山麓の良水から土地台帳や大福帳などに利用されてきた。

本県にも、二本松の上川崎和紙、いわき市の遠野和紙があり、これからの和紙生産に大変弾みになると思う。写真は今年防火週間に合わせ半紙に揮毫し台所に掲示してあるもの。