夕方、歯を抜かれた。10日ほど前のこと、たびたび炎症を起こす左下の親知らずで、アーモンドチョコレートを不用意に噛んでしまった。ズキッと痛みが走ったときは後の祭り。すぐに歯茎が腫れ始め、顎の下のリンパまで痛んできた。4、5日、歯茎マッサージなどをして様子を見たがおさまる気配はない。もはや歯医者に行くしかなかった。
長い付き合いは髪の毛だけではない。ただ、毛と違い、歯は自然に抜けない。私の場合、それ相当の恐怖に打ち勝つ覚悟をもって、手術台に臨まなければならない。
ところで、今回で6回めの抜歯だが、一度も抜けた歯をもらったことがない。今回も、立派な長い根をした歯を見ただけ。歯を理研に送るのをすっかり忘れていた。
理研が研究している日本人のDNA鑑定の精度を高めるには、できるだけ多くの人の協力、なかでも歯の提供がいちばん喜ばれる。もっとも、歯医者から直接入手するのが手っ取り早いか。(2024.7.12)