こんなに長くブログをお休みしたのは、5年前の前立腺がんの術後、約1ヶ月間自宅療養したとき以来。あのときは体が不調だったが、今は膝以外はどうということはない。
なのに、本作りや家事、雑用に時間がとられるなどと、たわけた口実をでっち上げてブログに向き合おうとしない。まるで、自分で自分の時間を食い散らかしているようなものだ。
ところで、ここ半月くらい右膝の内側が痛む。激痛が走ることもある。とうとう変形性膝関節症かと整骨医を訪ねたら、痛んでいるのは膝関節ではなく、太腿の筋と脛骨が連結する鵞足(がそく)という個所に炎症が起きたためだと言う。その個所は文字通り、鵞鳥の足の形をしているらしい。ばたばたとガチョウ(いやペンギンだったか)のような歩き方をするのが原因だとは言われなかった。来週は東京なのでちょっとつらい。
最近買った本。「日本古代の周縁史」(岩波、鈴木靖民)、「動的平衡2」(小学館新書、福岡伸一)、「須賀敦子」(河出書房版日本文学全集、池澤夏樹編)、「初期仏教」(岩波新書、馬場紀寿)、「100分で名著・ウンベルトエーコ」(NHKテキスト、和田忠彦)。
このうち「初期仏教」と「ウンベルトエーコ」にはすでに取りかかっている。少し難解だが仏教とは革命的な開かれた思想だということがよくわかる。100分で名著を読むのはエーコの著作に直接チャレンジしても理解不能だと思ったから。「失われた時を求めて(プルースト)」(鈴木道彦)のテキストもなかなかよかった。なにせ、それらのテキストを支える思想や信仰を目の前にすると、黒々とした頑なさに突き飛ばされて、いつも途中で引き返してしまう。解説書なら何とかなるさ。(2018.11.23)