心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

感激を封じ込められたら

2008-03-13 | 書の話
                 李白詩 (‘07年 90cm×180cm)
             「對酒不覚瞑 落花盈我衣 酔起歩渓月 鳥還人亦稀」



この詩が好き。
「對酒不覚瞑」 酒に瞑(ひく)るるを覚えず
「落花盈我衣」 落花 我が衣盈(み)つ
「酔起歩渓月」 酔いより起きて 渓月に歩めば
「鳥還人亦稀」 鳥還って 人も亦た稀なり

酒と差向かいでいたら、日の暮れたのに気づかなかった。
散りしきる花びらは、私の衣にいっぱいになった。
酔ったあとの眠りからさめて、谷川の月にそぞろ歩きをすると
鳥たちはねぐらにかえり、人影もまた稀であった。
             (岩波書店 中国詩人選集 李白より)


春の日のほろ酔い気分を、書で表現したかったんだけど・・・。
この詩が書きたい!って感じたときは、たくさんは書かない。
これも、一発勝負だった。

「感激」は長続きしないもので・・
「その瞬間」を、作品に封じ込められたらなぁって思う。

ここんとこ忙し過ぎて、肝心の「感激」がまだやって来ない。。
大丈夫かな。。締切りはとっくに過ぎてるんだけど。。。

実はあとで「渓」の字の三角がひとつ足りないよって、I先生に指摘された
ほんとだ。 
感激のまま一気に書いちゃったから・・なんて言い訳しちゃいけないのだ

コメント (10)
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