心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

木簡がこんなに好きな理由

2008-10-09 | 木簡

                      木簡節臨   (半紙1/3×3枚)



なんとなく心落ち着かない日は、木簡の臨書をする。

おっし。
今日はちょっと几帳面そうなあなた~
細い羊毛の筆でシャープに書いてみた。



木簡は、当たり前の日常の中で、繰り返し書かれてきた生活の書でもあり、
それぞれの書き手の個性が魅力の書でもある。

生真面目な隷書のようなもの、大胆な草書のようなもの、稚拙でありながらも温かいもの、
力強いもの、無器用そうなもの、意地悪そうなもの・・・・とクスクス笑いながら
ひとつひとつを眺めていると、心にひっかかっていたものが、す~っと消えて、
ま、いっか・・って思えてくる。

時代も違う、国や生きている環境も違うのに、人間って根っこは変わらないんだなぁって
思うと、あれこれ許せる気がしてくる。

おんなじ人間だもの 
多少の性格や好み、価値観の違いはあっても、太古の昔から、世界中どこへ行っても
人は同じように息をして、食べて笑って泣いて怒って、走ってころんで歌って寝るわけで。

木簡を眺めていると、そんなことがつらつらと浮かんでくる。

木簡を臨書していると、いろんなタイプの人に出会える。
それでもって、実際にそんな人に出会ったとき、初対面でもなんだか懐かしいような、
いとおしいような気さえしてしまう 

不思議なもので。
木簡は、人生を教えてくれているような気がする

コメント (2)
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