新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その4)

2011-01-14 06:20:11 | 美術館・博物館・アート

「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その3) のつづきです。


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110114_1_2 東博本館の今回のリニューアルで12室と13室の展示構成の変更と展示ケースの入れ替えが行われたわけですが、12室の「漆工」の展示はこんな具合です。


とても良い雰囲気です。


展示されている作品も逸品ぞろいで、これでもかぁっと言わんばかりの本阿弥光悦の作品(下の画像は舞楽蒔絵硯箱。おなじみの舟橋蒔絵硯箱も展示されていましたが、そちらの写真は省略)は、やり過ぎの感があったものの、


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田付長兵衛の「蔦細道蒔絵文台硯箱」は、小物も含めてかなり好みです。


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この舟形の水滴なんぞ、いいですなぁ~


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同じくリニューアルした13室は金工刀剣陶磁の陳列室で、まず目を惹いたのはヘビでした。


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宗義(むねよし)作「自在蛇置物」という作品です。説明書きを転記します。


とぐろを巻いた姿からのばした姿まで、生きている蛇と同じようにしなやかに動く。構造は一鱗単位の円筒の大きさを一回りずつ変え、いくつも重ね、鋲で留めている。そのため、本物の蛇のように実になめらかな動きをすることができる。


この作品を観たのは初めてですし、そもそも「自在置物」というものを観たのも初めてでした。
太平の世になって仕事のなくなった甲冑師が、生計を立てるため、持っている技術を駆使して作った工芸品のようです。「自在蛇置物」は昭和に入ってからの作品ですが。

実際に自分の手で触っていじくってみたいところです。でも、この展示のしっぽ付近の様子からして、かなりしなやかに動きそうです。


刀剣コーナーからは、(こしらえ)用の「近江八景図揃金具」。


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江戸時代のお侍さんたちは、こんな細かい細工を施した金具で愛刀を飾っていたんですな。
おしゃれです。


110114_1_8 もう一点、こちらは刀の鍔(つば)、「雲龍透鐔 銘 出羽秋田住正阿弥伝七」。


に惹かれました。作者の正阿弥伝七さんは秋田市の旧鍛冶町(私が小学校低学年の時に通っていた学校の学区内)に住んでいらっしゃったのでしょうか?

また、この鍔をつけた刀を持っていたお侍さんはどんな人だったのでしょうか?


ちなみに私の家は、明治期の戸籍によれば「平民」で、こういったお宝はございません


   


一転して、本館1階の「ジャンル別展示」で、来館者を最初に迎えてくれるこちらの仏像もかなり良い


110114_1_9 醍醐寺の「聖観音菩薩立像」、9世紀の仏像です。


かなり肉付きのよい観音様です。
同じ11室に展示されている三十三間堂(蓮華王院)から出張中の「千手観音菩薩立像」は、横から見ると情けないほどガリガリ(っつうか平面的)なのと対称的です。


同じ平安時代でも、後期になると調和に寄りすぎているというか、おもしろみに欠ける気がして、私としてはイマイチなのですが、この観音様は、衣のヒダの躍動感がとてもステキだと思います。

この観音様、大きな作品ではありませんから、いただけるものなら、もらって帰りたいと思いました。
もっとも、もらって帰ったら、観音様にふさわしい厨子をあつらえなきゃならないでしょうから、結局は私の家には大きすぎるでしょうけれど…


   


本館1階から紹介する最後の作品は、下村観山の「弱法師(よろぼうし)」です。


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謡曲「弱法師」に題材を求めたこの作品、「侘び寂び」と金屏風の華やかさがものの見事に融合している気がします。
見果てぬ夢とはいえ、飾れる場所があれば、こちらもいただいて帰りたい…


このシリーズはまだまだつづきますよ


つづき:2011/01/15 「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その5)

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「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その3)

2011-01-13 00:02:58 | 美術館・博物館・アート

『トーハク』では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その2)」のつづき、東京国立博物館(東博)リニューアルした本館1階「ジャンル別展示」のご紹介です。


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何度行っても新鮮な体験ができる東博の常設展、いや、総合文化展ですが、今回は信じられないほど初めて観る作品に出会うことができました。
私のイチオシは、2月20日まで14室で開催されている特集陳列「香りをたのしむ-香道具-」


まずは、幼稚園・保育所や小学校でストーブの周りに柵を置いている様子を連想してしまったこちらの作品です。


110113_1_2 真ん中に置かれた香炉が「八橋蒔絵阿古陀香炉」で、それを取り囲んでいるのが「梅鉢紋蒔絵伏籠」。


伏籠(ふせご)」というのは、説明書きによりますと、


伏籠は、衣服に香をたきしめる際に用いる道具。上に衣服を被せてその下で香をたくと、内側に香気が充満し、効率よく全体に香をたきしめることができる。このように大小17本の棒を組み合わせた折りたたみ式のほか、5面の格子を組み立てる立方体の形式がある。


だそうです。上にリンクを貼った通販サイトによれば、かなり、かなり高価なもののようです。


この作品を観て、映画「最後の忠臣蔵」(感想はこちら)で、嫁入り直前の可音から着物をプレゼントされた孫左右衛門が、焚きしめられた香りを嗅ぐシーンを思い出しました…


さて、世の中には香道」「香遊びというみやびな遊びが存在していることは知っていた私ですが、そのためのセットを観たのは初めてでした。


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扇散蒔絵十種香箱(おうぎちらしまきえじっしゅこうばこ)」というものらしいこちらのセットも、説明書きを拝借しましょう。


十種香箱は、組香に使用する諸道具を一括して収める箱。香盆・聞香炉(ききごうろ)・火道具(灰や銀葉、香木などを扱うための七つ道具)・香札・札筒(ふだづつ)・折据(おりすえ)・香包・記録板・重香合(じゅうこうごう)・銀葉盤など、種々の細々とした用具を収納する便をはかり、二段重ね形式が一般的である。


これを読んでも、どれを何に使うのかさっぱり見当がつきませんな


更に、この隣りの展示が、これまた驚天動地でした

これは何だと思いますか?


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なんだか、私が幼少のみぎりに憧れていた複数のボード・ゲームがセットになったものを思い出します。

これは「四種盤(ししゅばん)」というもので、これまた説明書きを拝借しますと、


四種の組香(競馬香・矢数香・名所香・源平香)に用いる盤と矢や樹木などの立物、人形を一組にしたもの。人物や立物を盤の上に並べ、香を聞き当てた数によって、動かしたり、取り合ったりして勝ち負けを競う。もっともよく普及した組香のセットである。


ですって

いわば、聞香(もんこう)を競い合った結果をボードゲームで使うサイコロに代えるという、二重のゲームなわけですな。


さらにさらに、四種盤の隣には「十種盤のうち蹴鞠香」というプレートが付されたこんなのとか、


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十組盤のうち花軍香」というこちらとかが展示されていました。


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もう、うなるしかない、まさしく手に負えない世界です。

いやはや、まいりました… m(_ _)m


   


と、ここまでの記事、正直なところ、大部分は一昨日11日夜の段階でほとんど書き上がっていました
このブログでは、基本的に、アップする前夜に書いて、翌朝、アイスラテを飲みながら文やレイアウトやリンク状態をチェックしてアップしていまして、めったに書き溜めしません。
3連休から間もないという特殊事情がなせるワザ(?)です。


で、きのう(今時点では「今朝」って感じ)の出勤時、電車の中で日経新聞を読んでいた私、毎週水曜日のお楽しみ「200年企業 成長と持続の条件」を見て、かなり驚きました


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きのう取り上げられていたのは、線香やお香のトップメーカー、日本香堂さんでした。

㈱日本香堂という会社自体の設立は1942年ですが、創業は「天正年間」とされています。
この辺りの事情は日経から引用してしまいましょう。


平安時代の貴族の間では香木をたき、甘い、酸っぱいなどの香りから産地を当てるゲームがはやった。遊びは室町時代、香木の香りを楽しみ珍重する「香道」に発展。天正年間(1573~91年)には香りをつくる調香のプロで、宮中御用を務める「香十」という専門職が生まれた。
《中略》
線香や香のトップメーカー日本香堂(東京・中央)は、この香の匠(たくみ)の流れを受け継ぐ。香十は1950年代後半、17代目・高井十右衛門のときに断絶しかかっていた。そこで日本香堂の創業者の小仲正規氏が、香十に伝わる調香術の譲渡を受けた。


ということで、400年以上にわたる「」の伝統を引き継いでいるわけですな、日本香堂さんは。

この記事を読んだ時、一瞬、「あれ 今朝アップしたのは『香』の話だったっけ? 『遺跡』の話だったっけ?」と、混乱してしまいました。
それほど、ビックリした次第です。


それにしても、「博物館に初もうで」の見聞録がさっぱりはかどりません


【追記】日経の記事からの転記ミスと、関連する記述を修正しました。 (2011/01/13 10:05)


つづき:2011/01/14 「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その4)

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上野の古墳の翌日は杉並の遺跡

2011-01-12 06:04:29 | タウンウオッチング

連休中日の9日、恒例の「第2回 初もうで」に行ってきました。
参拝先は、就職して以来、1度しか欠かしたことのない西永福の大宮八幡宮です。


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去年1年間お世話になった(はずの)お札やお守り、そして注連飾りをお納めした後、参拝。


人類のみならず、生けとし生けるものの最大幸福をお祈りしました(とまで書くとウソになる…)。


今年は、すでに大吉をいただいていますので(記事はこちら)、おみくじはひかず、大宮八幡宮界隈を散策してみました。


北神門から外に出ると、和田堀公園の一角になり、すぐ近くを善福寺川が台地を深く削って流れています。
なんだか渓谷の風情です。


それにしてもカラスが多いやはり「東京都の鳥」にはユリカモメよりもカラスの方がふさわしいと思ってしまいます


と、大宮八幡宮の柵にこんな案内板が取り付けられていることに気づきました。


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大宮遺跡」ですと


もう20年以上、一度しか欠かさずに大宮八幡宮に初もうでしていたというのに、初めて知りました…


この案内板に書かれていた配置図によりますと、この辺りで弥生時代の方形周溝墓が発掘され、そして埋め戻されているはず。


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傍らには東京都教育委員会が建てた石柱と案内板がありましたが、遺跡の痕跡はまったく感じられませんでした。


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なんだか寂しいっつうか、もったいないですなぁ


それにしても、上野で古墳に登った翌日(記事はこちら)、遺跡の上を歩き回るなんて、歴史づいている今年の私であります。

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「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その2)

2011-01-11 07:00:36 | 美術館・博物館・アート

『トーハク』では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その1)」のつづきです。


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その2」は、東博で今月末まで開催されている「美術のなかのうさぎと国々のお祝い切手」とのサブタイトルがつけられた「新春特別展示 博物館に初もうで」から、気に入った作品をご紹介します。


   


最初の作品は、「博物館に初もうで」のポスターやフライヤーの図案に使われている伊万里の「染付双兎図大皿」です。


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実物を見るまで、ウサギが立体的に表現されているとは思いませんでした。
マンガチックでかわいいですねぇ。


   


次はこちらの水滴。これまた結構なご趣味です。

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この水滴はいただいて帰りたい作品でした。



一方、江戸時代前期(17世紀)のこの兜「金茶糸素懸威波頭形兜(きんちゃいとすがけおどしなみがしらなりのかぶと)」はちょいと…、です。


110111_1_6 説明書きによりますと、頭上からカタツムリの目のように伸びているのは「波頭」で(紙で成型して漆を塗ったものだとか…)、脇立は「ウサギの耳」で、「おそらくは波兎の意匠であろう」だそうです。


波兎」とはなんぞやですよねぇ。


ちょいと調べますと、「波兎」とは、謡曲「竹生島」の

綠樹影沈むで、魚木に上る気色あり、
月海上に浮かむでは、兎も波を奔る

を題材にした意匠で、江戸前期に流行したのだとか。
奇抜なデザインの甲冑は大好きな私ですが、流行を追うのはあまり好きじゃありません。


   


次は、時代を室町時代までさかのぼって、雪村周継の「鷹山水図屏風」です。


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この作品の説明書きには、「鷹の目から逃れようと身を潜めているをみつけることができますか」といった意味のことが書かれておりまして、さっそく目を凝らしました。
ウサギは鷹の視線の先にいました。


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このウサギは隠れ通せたのでしょうか?


   


最後は「叢梨地花鳥山水蒔絵脇指」。


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この脇差の拵(こしらえ)とウサギとどんな関係があるかといいますと、柄(つか)の部分を拡大すると判ります。


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目貫(目釘?)が月兎の意匠になっています。
もしかしてこの脇差しの持ち主は卯年生まれだったのかもしれませんな。


   


110111_1_9この他にも狂言用の肩衣(かたぎぬ)「黒麻地波兎牡丹唐草州浜笹模様」とか、歌川広重の「月下木賊(とくさ)と兎」なんてのも良ござんした


あ、そうだ、「新春特別展示 博物館に初もうで」は「美術のなかのうさぎと国々のお祝い切手」の展示でしたっけ

でも、私は、切手にはさほど興味がないもので、完全に無視してしまいました…

次の特別展「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」が始まったら、なるべく早めに出かけ(今月中)、切手も拝見してくることにします。


   


ところで、「その1」で、


立派な正月花ですが、このディスプレイの奥にはどんな世界が広がっているか、ますます関心が高まります


と書いたところ、「トーハク」さんと名乗るかたから、「階段裏にある1階の特別第5室に入って上を見るとわかるよ」とコメントをいただきました。

これを読み、特別第5室の様子を思い浮かべてハタと気づきました。高窓の高さで展示室を取り囲んでいる通路につながっているのはなかろうかと…。


これまたふと思いついて、以前録画していたTV番組を再生してみますと、


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おぉ、これだ


ちなみに画面に映っているのは、東博の展示デザインを担当されているデザイン室長の木下史青さんです。

博物館へ行こう (岩波ジュニア新書) 博物館へ行こう (岩波ジュニア新書)
価格:¥ 882(税込)
発売日:2007-07-20

う~む、、、自分の観察力不足・想像力不足を痛感デス。

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「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その1)

2011-01-10 10:59:34 | 美術館・博物館・アート

ようやく8日に行ってきた東京国立博物館(東博)のことを書きます。
恒例の新春展示に加えて、今年は本館リニューアル記念として「特別展なみのラインナップ」と豪語する特別公開も楽しみ


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本館に入ると、ほんわかと花の香りが漂っていました。
新春らしく、東博の正門脇や、噴水池の前や、本館入り口や、上の写真のように本館ロビーにも立派な正月花が飾られていました(真生流の方々の作品でした)。
東博に行くたびに、その奥が気になって仕方のない、ロビーの大階段の踊り場にある扉のところにも


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立派な正月花ですが、このディスプレイの奥にはどんな世界が広がっているか、ますます関心が高まります


   


さて、


―― これは特別展か? ――
本館のリニューアルを記念して、東博(トーハク)の所蔵作品のなかから選りすぐりの名品を期間限定で公開します。「特別展」なみのラインナップを、どうかお見逃しなく!


の期間限定の公開作品からまいりましょう。


この日の東博で最も観客が密集していたのはこちらの作品の前でした。


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尾形光琳の「風神雷神図屏風」です(携帯電話で撮影するシャッター音が耳障り)。
すぐ隣りに、伊藤若冲の「松梅群鶏図屏風」が展示されているのですが、観客の関心の度合いはこんな具合。


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おかげで「松梅群鶏図屏風」をじっくりと拝見することができました。この屏風のことは、また後日。


110110_2_5_2 光琳の「風神雷神図屏風」に話を戻しますと、この作品のオリジナルに相当する俵屋宗達の「風神雷神図屏風」との顔合わせが、2年半前に東博で開催された特別展「対決 巨匠たちの日本美術」で実現しています(それ以前にも実績あり)。
この展覧会には私も行ったのですが(右の画像はその時のフライヤーから拝借)、両作品の展示は2008年8月11~17日のわずか1週間で、7月31日に行ってきた私は残念ながら観られませんでした

宗達の「風神雷神」は、京都・建仁寺から京都国立博物館(京博)に寄託されているのですが、京博の平常展示館が建替工事の真っ最中だそうで、2013年秋に予定されている完成まで平常展示はお休みです。
平常展示が再開されても、「風神雷神」が展示されている保証はありませんので、建仁寺レプリカを鑑賞するのが安全策かもしれません。


   


次にご紹介するのは狩野永徳の「檜図屏風」。


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まさしく安土桃山時代の金碧障壁画の代表作ですな(いまでこそ屏風になっていますが、もともとは襖絵だったらしい)。

離れたところから観てもすさまじい迫力ですが、近づいて観ると筆致がこれまた凄い勢いです。

もっとも、「持って帰りたいか」と聞かれると、それほどでもありません…


   


逆に、いただけるものなら喜んでもらって帰りたかったのはこちらでした。


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国宝「古今和歌集(元永本)です。


なんときれいな料紙、なんときれいな筆蹟、なんときれいなレイアウトなのでしょうか

ただ、筆蹟が流麗すぎて、まるっきし読めないのが悲しい…


   


最後にご紹介するのは、日本史の教科書には必ず載っているといっても過言ではない雪舟等楊の「秋冬山水図」。


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こんな斜に構えた写真で申しわけありません。
でも、よく本や雑誌で見かける作品ですし、もともとがモノクロームですからご勘弁を。

でも、表装された状態で観られるのは、レアといえばレアかも…。


   


以上ご紹介した作品のうち、「風神雷神図屏風」「檜図屏風」「古今和歌集(元永本)」の展示は今度の日曜日、1月16日までです(葛飾北斎の「富嶽三十六景」も)。ご興味のある方はお急ぎください


その2」では「新春特別展示 博物館に初もうで」のことを書く予定です。

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千葉市美術館でつながる、つながる…

2011-01-10 00:06:52 | 美術館・博物館・アート

8日に観てきた東京国立博物館(東博)での見聞録を書きたいと思いつつも、またもや寄り道です

東博での観覧を終え、ジェンナー像近くのベンチに座って一服しながら、メールをチェックしますと、同僚からこんなメールが届いていました。

千葉市美術館のギッターコレクション、混んでない上になかなかです。

んん? ギッターコレクション? 正直、何のことかわかりませんでした。
ただ、「千葉市美術館」には敏感に反応しました。千葉市美術館には、一度だけ行ったことがありましたし、最近も「ゲネプロ絡み」で思い出していましたから。

忘れもしません、約2年前の2008年12月13日、千葉・幕張メッセで開催されたTHE TOUR OF MISIA 2009 DISCOTHEQUE ASIAの公開ゲネプロ(千葉は「MISIAのゲネプロのメッカ」と呼ばれるかもしれない…)に参加するついでに、千葉市美術館に行き、「20世紀の写真」展を観てきました。
その時のこと、っつうか、千葉市美術館で買ったグッズのことを、2009年2月14日の記事「便利堂のこと 他」で書きましたっけねぇ…。
そのグッズというのは、A6サイズのこのクリアファイルでした。

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神坂雪佳の「元禄舞図」(部分)の図柄です。
ここんとこ、押さえておいてくださいね。

   

さて、千葉市美術館で開催されているという「ギッターコレクション」、フルネームでは「開館15周年記念 帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッター・コレクション展」で、ニューオーリンズ在住の眼科医、カート・ギッターさんの日本画コレクション展です。

自宅で千葉市美術館のHPを見て、「ふ~む、確かに面白そうだ。でも、ちと遠いな…」などと思っていました。

と、きのうのNHK 日曜美術館アートシーンで、いきなり、このギッター・コレクション展がとりあげられて、おぉ と驚いたのもつかの間、紹介された展示作品に、ありゃりゃ、これは… と絶句

ギッター・コレクション展の出品作品、神坂雪佳の六曲一隻の屏風絵「輪舞図」が、2年前に私が千葉市美術館のミュージアムショップで買ったクリアファイルの図柄そのままだったのです

正確には、クリアファイル(便利堂さんから通販で購入可能)の図柄は、京友禅の老舗・千總さんが所蔵する神坂雪佳の「元禄舞図屏風」(下の画像)からのものですが、「輪舞図」と「元禄舞図」とは同じモチーフとお見受けしました。

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今も千葉市美術館のミュージアムショップでこのクリアファイルが販売されていれば、ギッター・コレクション展の期間中は一番人気かもしれません。

それにしても、2009年2月14日の記事「便利堂のこと 他」で、

つながる、つながる…。

と書きましたけれど、ホント、つながる、つながる…。

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上野で古墳に登ってみた♪

2011-01-09 06:31:20 | タウンウオッチング

きのう、東京国立博物館(東博)へ行ってきました。


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書きたいことが満載なのですが、それはちょいと後へ廻して、別の話題から。


   


去年11月30日の記事「古墳に興奮!(その7:完結編)」で、さきたま史跡の博物館に展示されていた関東の古墳地図を紹介して、


この「芝丸山古墳」のことは、いつか書きたいと思っています。


と書きました。
で、きょうのネタは「芝丸山古墳」ではなく、同じ地図に載っていたこちらでです。


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上野台地の南端に、前方後円墳のマークがあります。
聞くところによると、東京文化会館の裏手に、この古墳が残っているとか。
これは実際に行ってみるしかないでしょ


   


東博からの帰り、東京文化会館野球場の間の道を南に向かって進みました。


ここでちょっと寄り道。


上野にあるこの野球場、観客席もなく、フェンスに囲まれたただのグラウンド(照明設備はある)にしか見えませんが、由緒正しき野球場なんです。
その名も、正岡子規記念球場


野球好きで有名で、野球殿堂にも入っている正岡子規を記念する野球場です。
傍らには、「春風や まりを投げたき 草の原」の句碑も建てられています。


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ただ、「由緒正しき野球場」と書いたものの、子規が上野公園の空き地で野球を楽しんだことは確かなようですが、実際にこの野球場で野球に興じたわけではありません。
上野恩賜公園正岡子規記念球場」の命名と句碑の建立は、2006年と、比較的最近のことです。


   


さて、上野公園の管理所の隣りに、その古墳がありました。


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台東区教育委員会の案内板も、歪みながらも(後ろから突かれた?)その由来を伝えています。


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この案内板の英訳、「OLD TOMB ON…」の「M」の修正跡が気になる…


それはともかく、さっそく、摺鉢山古墳後円部に昇ってみました。


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頂上は真っ平らで、下から眺めて想像したよりも広いですなぁ。
でも、これが古墳の頂上とは、ちょっと信じがたい感じです。
さっさと摺鉢山の頂上から降りて、前方部の痕跡を探してみました。


もしかして、この写真の左側が前方部の名残でしょうか?


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でも、これでは言われないと古墳だとは思えませんな…
Googleマップで見ても、ただの茂みにしかみえません


<iframe scrolling="no" height="300" frameborder="0" width="400" src="http://local.google.co.jp/?ie=UTF8&amp;t=k&amp;brcurrent=3,0x60188e9da5da277f:0xbeacfbbae23ea3a3,1&amp;ll=35.713828,139.773986&amp;spn=0.000647,0.00107&amp;z=19&amp;output=embed" marginwidth="0" marginheight="0"> </iframe>
大きな地図で見る


上野へお出かけの際には、騙されたと思って立ち寄ってみてください。
上野の古墳に行ってきたぞ」と、話のネタにはなると思います。


この翌日:2011/01/12 上野の古墳の翌日は杉並の遺跡

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新年も第二段階

2011-01-08 08:40:28 | 日記・エッセイ・コラム

きのうの朝、ワタワタとブログに記事をアップしたあと、七草がゆをいただきました。


110108_1_1 6日夜のうちに、炊飯器におかゆを仕込んでタイマーをセット。そして、スーパーで買ってきた七草セットを洗い、冷蔵庫に入れておきました。


   


一夜が明け、おかゆの完成が間近になった段階で、冷蔵庫から七草セットを取り出し、Cut, Cut, Cut

そして、刻んだ七草をラップでくるんで、電子レンジでチン


去年(記事はこちら)は、葉っぱあく抜きしたあと、大根&蕪と一緒に鍋で茹でて、それから刻んだのですが、今回はかなり簡略版です(っつうか、あく抜きのことをすっかり忘れていた)。

でもこの方法だと、栄養分がゆで汁に溶け出すこともなく、(あくともども)七草の中に凝縮されていますし、なによりエコ(だと思う)


で、わずか20秒くらいで「ゆであがった」七草を、炊飯器の中に鎮座しているおかゆに投入し、ゆ~るゆ~るかき混ぜて、「七草がゆ」は完成


今回は、去年の教訓(味がない)を受けて、醤油をたらしてみたところ、真っ白なおかゆ茶色になってしまい、なんとも見た目がよくないもので、写真は撮りませんでした
でも、しっかりと色づいている割には、それでも味がものたりません…


そこで登場いただいたのは、実家から買い置きを分けてもらってきたこちら


110108_1_3 味噌漬けを刻んで、シソの実と一緒にしたもの(要は漬け物)。
私の大好物でして、3日に持ち帰った時は、この瓶いっぱいに詰まっていたのですが、こんなに残り少なくなってしまいました

で、この漬け物のおかげで、たいへん美味しく七草がゆをいただきました


米5勺(1合の半分)ながら、ボリューム感たっぷりで、食後にはかなりの満腹感七草セットは全部食べてマス)、、、、だったのですが、11時を過ぎる頃には、かなりの空腹感をおぼえていました。

やはりおかゆは消化が良いんですねぇ。


110108_1_2 それはさておき、出がけに、玄関ドアに下げていた注連飾りを外しました。

取り外した注連飾りは、破魔矢お札と一緒に「第2回 初もうで」に持って行く予定です。


   


さて、「リハビリ3連休」初日のきょうは、「初もうで 番外編」として、博物館に行ってきます。


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お正月も第二段階に突入です。

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エコポイントをもらおう!第3弾も「状況終了」

2011-01-07 07:38:34 | 日記・エッセイ・コラム

昨日の記事で、


ホントは別のネタを書くつもりだったのですが、とある事情でそのネタは明日に延期です


と書きました。
この意味するところは、一昨日に帰宅するとこちらこちらで書いたエコポイント交換商品が届いているはずだったのですが、さすがに金券宅配ボックスを利用できなかったもようで、再配達を依頼することになってしまったのでありますよ


   


で、再配達希望日時を「昨日の20~21時」に指定したもので、昨夜はドタバタと帰宅いたしました
乗った山手線が、「非常ボタンが押された」とかで、東京~神田の駅間で停まり、ヒヤリとするできごともありましたが(幸い、2分くらいで運転再開)、なんとか無事に最寄り駅に帰り着き、スーパーで七草セットなんぞを購入した上で、20時ちょい前には帰宅することができました。
でも、もし普通に帰宅していたら、東京駅の火事騒ぎ(ニュース記事はこちら。リンク切れご容赦)に巻き込まれて、ひどい目にあっていた可能性が高い
その意味ではLuckyでした。


   

110107_1_1 そして、21時ちょい過ぎ、宅配便が届きました
東急ホテルズギフトカード11,000円分です
旅行&遠征に利用させていただきます
実は、一昨日の記事「まだ2か月も先の京都遠征を準備」で書いた京都遠征で、このギフトカードを使えないものか調べたのですが、あいにくと京都東急ホテル空室なしでした。っつうか、京都東急ホテルは私には高価すぎるホテルです。

ところで、昨日になってこちらの記事を読んでようやく気づいたのですが、私が京都遠征を決行する3月19日その日から「親鸞聖人七百五十回御遠忌」法要が始まるのだそうな。
東本願寺(大谷派)西本願寺(本願寺派)とで、日程が微妙に違うようですが、いずれにしても、今年前半の京都は、親鸞聖人の御遠忌で賑わいそうです。
ちなみに、私の家は真宗大谷派であります。


今のところ、3月の京都遠征では、京都市美術館で開催される「親鸞展」を観ることだけ(MISIAのライヴ別格)しか決めていませんが、本願寺にも行ってみることにしましょうか。


   


さて、七草がゆを食べて、注連飾りを外して、仕事にでかけますか…。

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やだねぇ~、スパム・コメント

2011-01-06 06:33:16 | 日記・エッセイ・コラム

ホントは別のネタを書くつもりだったのですが、とある事情でそのネタは明日に延期です


で、ピンチ・ヒッターは「スパム・コメント」。


私は、いろいろな方に書いていただいているコメントを「承認制」にしています。
書いてくださった方には申し訳ないのですが、フリーパスにすると、あとで削除できるにしても、公序良俗に反するスパム・コメントが晒されてしまいますから。


このスパム・コメント、懲りずにほとんど毎日のように届きます。
ブロックに引っかからないように、ビミョーなことばを使わなかったり、スペースを入れたりするのは序の口で、IPアドレスも毎回違います。
しかも、このブログ人は、他のブログサイトと同様、画像表示された数字・記号をキーボードで入力しなければコメントを投稿できないはずなのに、しっかりと届きます。

(追記:ブログ人のコメント投稿はユルユルでした

いったいどんな仕組みになっているのでしょうかねぇ


去年の12月20日から昨日1月5日までの17日間に届いたスパム・コメントのリストはこんな具合です。


110106_1_1


17日間に12回もですよ


毎回毎回、タイトルも文面もIPアドレスも変えてねぇ~。
ったく、こんな作業を繰り返して、人生、むなしくならないものでしょうか?


と、受信日をじっくり見ると、12月31日~1月4日すっぽりと抜けています
この業界にもお正月休みがあったということでしょうか?


ちなみに、私のPCで、スパム・コメントに書かれたURLリンクをクリックすると、こんな画面が表示されます。


110106_1_2


このWebサイトは、有害なプログラムを転送するか、オンライン詐欺に関係していることが確認されています


だそうな…

私のPCは、しっかりと守られております


っつうか、こんなしょもないサイトから、この記事を読んでくださった方々を守ること=安心してアクセスしていただけるように維持することが私の義務と思っております。


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