エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

一貫性のない子育ての賜物

2016-04-26 04:01:08 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
愛着障害を知りましょうよ 私たちのために
   晩年、NHKの「心の時代」に出演する西村秀夫先生 遊びが足りない!   エリクソンが見...
 

 今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の25日目。

 今晩は、 「発達トラウマ障害≒愛着障害の証拠」の章の15日目。発達トラウマ障害≒愛着障害の診断基準D.5.です。

 

 

 

 

 

     診断基準D.5.友達でも、大人に対しても、安心と安全のために、友達に対しても、大人に対しても、ベタベタしようとしたり、過剰に頼ったりすること。

     診断基準D.5.は、発達トラウマ障害の診断基準のAのトラウマ・ストレスに晒されてきた子どもが示すことの多い、間違った境界線の事です。これには、性的な問題行動や、間違った身体的な境界線、あるいは、過剰な自己開示も含まれるかもしれません。NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)の調査によれば、発達トラウマ障害の4分の1が、性的な問題行動があると、言われます。NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)のデータによれば、発達トラウマ障害の子ども達は、他の子ども達、PTSDの症状が重度のコントロール群と比べても、不適切な性行動を取ることが多い、とされます。CCTC(シカゴ子どもトラウマ・センター)の研究では、発達トラウマ障害の子ども達は、他のトラウマに晒されている子ども達に比べて、対人関係の自我境界の問題を抱えていることが有意に多かったのでしたし、性行動も多かったし、「子ども性行動尺度」が高得点でした。これらの知見は、他の出版されたデータと一致します(メリック、リトーニック、エバーソン、コックス、2008; タレン・スウィーニー2008)。

 

 

 

 

 

 人が対人関係の中で、いわゆる自我境界を適切に育てるためには、親の養育態度が一貫していて、そこで示される自我境界も一貫していなくてはなりません。

 しかし、親が子どもと関わる時間が短く、この自我境界も、親の気分でコロコロ変わっている場合の方がはるかに多いのが、ニッポンの偽らざる子育て事情です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インターメッツォ : 大切な思い

2016-04-25 07:49:44 | 聖書の言葉から

 

 

 今朝は、ティク・ナット・ハーンさんのことばから(Peace is every breath

 

 

 

 

 

 本当に自分を大切にすることからしか、幸せは生まれません。

 

 

 

 

 

仏教も、キリスト教も、関係ありません。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

脳は筋肉? 使うほど良い?

2016-04-25 07:34:01 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 子どもがゲームをやるのは、親が子どもの相手をする時間がとっても少ないからですよ。 それをネグレクトと言います。つまり、それも虐待です。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」のp.239の 第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 脳の発達は、どれだけ使うかにかかってんですね。つまり、脳を使うこともできるし、それとも、脳を失くこともできます。もし、私どもが子ども達に、いかにして、他者と共に生き、関わり、喧嘩を解決し、複雑な上下関係を切り抜けるか、を学ぶ時間をあげなかったらば、脳のその部分をあんなㇼ発達しませんでしょ。ハーディが「人の立場に立つことで私どもが知っていることの1つは、人の立場に立つという、眠っている力が発揮されるのは、その力が花開く条件があります」と言ってますね。もし、皆さんがその、人の立場に立つという、眠っている力が発揮される条件を、人を大事にする、活気に満ちた人との関わりを創り出して満たせば、人の立場に立つ力は十分に発揮されますよ。

 

 

 

 

 

 ある意味、当然の事でしょ。でも、その割には、意識していないことも多いのじゃぁないですか?

 子どもが人の立場に立つことが出来るように成長してもらいたかったら、人を大事にする、活気に満ちた関係を、まず、あなた自身が創り出すことです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

劇は現実を超える

2016-04-25 06:43:53 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 ヴァン・デ・コーク教授には、重病な子どもが一人いて、その子を、死に物狂いで助けようとしている時にであったのが 劇場のセラピーってことらしい。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第20章 Finding your voice : communal rhyhtms and theater「自ふんの声を見つけてね:共通のリズムと劇場」p.332の、第2パラグラフの、7行目途中から。

 

 

 

 

 

ニックはその集団にも、ダンスの練習にも馴れて、まもなく、最初の役を貰いました。その役は、ウェスト・サイド・ストーリーのアクション役で、このやんちゃ小僧は、いつもケンカをして、「おや、クランプ警部」を歌う時にはリーダーでした。ある日、家で ニックがふんぞり返って歩き、 影響力のある人になる練習をしているのを見かけました。ニックは、身体が嬉しい感じが増してきたのでしょうか? ニックは、人から尊敬される強い人物に自分がなったと想像していました。

 

 

 

 

 ニックは、重病ですから、実際には弱々しい感じだったはずですけれども、円元気では、強い人物になろうと想像していたことになります。人は現実に合わせるだけじゃなくて、現実を乗り越える力があることが分かりますね。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

指導するんだったら、攻撃するぞぉ

2016-04-25 05:25:22 | 聖書の言葉から

 

 

 今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の24日目。

 今晩は、 「発達トラウマ障害≒愛着障害の証拠」の章の13日目。発達トラウマ障害≒愛着障害の診断基準D.4.です。

 

 

 

 

 

     診断基準D.4.友達、親、その他の親に反発して生じる、身体的な攻撃、と口での攻撃

     診断基準D.4.は、大人から指導(意図的に強制的な指導や、言葉巧みな指導)に反発して生じる(衝動的な、あるいは、コントロールできない)攻撃です。NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)の調査によれば、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達の半分は、攻撃的な問題行動があるとされます。CANS(非営利団体「思春期以前の子どものニーズと人間力」)のデータが記録していることは、発達トラウマ障害の子ども達は、友達と比べて、3倍も攻撃的な問題行動がある、ということです。CCTC(シカゴ子どもトラウマ・センター)の研究では、発達トラウマ障害の子ども達は、他のトラウマに晒されている子ども達に比べて、「子ども行動チェックリスト」の外在化の点数が有意に高かったし、対人関係に対して、優位に移り気でした。累犯少年の研究協力者の中では、シルヴァーンらは、発達トラウマ障害の思春期の子ども達は、他の累犯少年に比べて、反発して生じる攻撃が ケンカを売る攻撃よりも多い、報告しています。他の出版されたデータも、これらの知見と一致しています(グラハム・バーマン、レヴェンドスキー、1997; シールズ、チチェッティ、1998)。

 

 

 

 

 

 ですから、発達トラウマ障害の子ども達には、日課やルールを強制することは禁忌なんですね。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする