エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ : 人間らしい暮らし

2016-04-08 07:09:23 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
子どもの貧困 No.4
  子どもの貧困。今日はその4回目。 それは、子どもの遊びから感じることです。休み時間、私は、なるべく、屋外や体育館で遊ぶようにしています。長縄跳び、ドッヂボ...
 

 
 子どもの貧困問題、1年前にシリーズで考えましたよね。それが、コラムとして今日も出ています。

 子どもの貧困問題。その根本的原因は、労働政策の貧困です。働いたら、人間らしい暮らしを補償する、という根源的な生存権を蔑ろにしているのが、今の自民党政権です。基本的に全員が正規職員にすること、法定労働時間を、コンプライアンスですから守ること、北欧並みに、1日7時間労働、週35時間労働、OECDが規定しているように、3週間、最低でも2週間の連続休暇、を認める方向で変えていけば、日本は劇的に民主化することでしょう。ゆとりの出来た時間は、家族と一緒に過ごしたり、どんな政治が良いかを議論したり、観劇に出かけたり…。

 皆さんも、そういう、人間らしい暮らしを実現したいと思いませんか?

 

 

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役立つアセスメントを! 役立つ治療法を!

2016-04-08 06:23:24 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
魂中心?
  ルネッサンスは、人間中心の時代です。 Young Man Luther 『青年ルター』p191下から8行目途中から。  &...
 


 

 

 子どもを守るためには、人間の本性と生態を知って、それを大事にしなさいねと、ブルース・ペリー教授は薦めます。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」のp.236の、ブランクから。

 

 

 

 

 

 そのほかに、私どもが子ども達をトラウマ、すなわち、虐待とネグレクトから守るためにできることはないかしら? それから、傷ついた子どもたちをどのように支援することが出来るのでしょうか? 1つには、今の治療法と実際の治療は、やり取りのある関係を大事にしていないことと、子ども達を正しく助ける現行の仕組みは、役立たないことを理解しなければなりませんね私どもが社会問題向けの「いろんな解決法」は、子ども達を効果的に治療することにならないことが多いし、また、長い目で見れば、子ども達にとって有害だ、ということも、理解しなければなりません。さらには、私どもは現代社会において、やり取りのある関係や子ども達を正しく助ける仕組みを提供する道が、ますます必要としていますし、取り組んていることを理解しなくてはなりませんよね。

 

 

 

 

 

 ブルース・ペリー教授は、今の治療法は、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達を助けるどころか、傷つけていると言いますでしょ。ヴァン・デ・コーク教授が、今の診断のやり方では、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達に役立たないばかりか、気が付けることになりかねない、と指摘しているのと同じです。

 私どもも同じ課題に直面しているのです。今あるやり方やアセスメントは捨てて、本当に役立つやり方とアセスメントを、ブルース・ペリー教授やヴァン・デ・コーク教授に学びつつ、作り出さなければならない、ということでしょう

 

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気功もお奨め

2016-04-08 03:20:53 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
時期を失うことの損失
  心の発達にも、身体の発達のように、時期がある。 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p27の第3パラグラフ9行...
 

 

 味方になってくれる身体、姿勢、動きを見つけることが大事なようですね。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.247、第3パラグラフ6行目途中から。

 

 

 

 

 

私がもし一人の患者さんに、「あなたの手は大丈夫ですか?」と伺って、その患者さんが「大丈夫です」と応えてくれたら、「手を動かしてみてください、手が軽いか、暖かいか、柔らかいか、確かめてください」とお願いするだろうと思います。その後で、その患者さんが、胸苦しく、息が詰まりそうでしたら、その患者さんにしてもらっていることを中止して貰うこともできますし、「手に注意を向けて、動かしてみてください。そうしたら、自分自身をトラウマから引き離すことが出来たと感じることが出来ますから」と訊くこともできます。あるいは、「息に注意を向けて下さい。そうしたら、その息を変えられる、ってことが分かるでしょ。」、あるいは、「両手を高く上げてから下げしてください。それを呼吸に合わせてやってください」とお願いするかもしれません。これは、気功です。

 

 

 

 

 

 気功も効果があるのでしょう。あるいは、公式は違うのかもしれませんが、この気功は一種の自律訓練法でしょう。手や呼吸のような、ボデーワークが、自分を落ち着かせて、確かにされることに繋がっている…。身体の動きを意識することが大事です。

 

 

 

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私どもの進むべき道

2016-04-08 02:42:54 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
子どもの貧困 No.4
  子どもの貧困。今日はその4回目。 それは、子どもの遊びから感じることです。休み時間、私は、なるべく、屋外や体育館で遊ぶようにしています。長縄跳び、ドッヂボ...
 

 

今晩も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : defelopmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の8日目。

 序章(イントロダクション)の「間違った診断をされちゃうケース」の後。

 

 

 

 

 

間違った診断がされちゃうケース その2

 赤ちゃんの頃から、母親によって、いろんな形で繰り返し負わされたトラウマに関連する臨床像のある子どもの大多数は、PTSDの診断基準を満たす状況でさえも、そのPTSD(たとえば、図6参照、訳注:この翻訳では割愛)の診断一番うまくいった場合でも、臨床上、子ども達の一番目立っている、様々な症状の多くを捉えきれません最悪、間違った治療を招きかねません。PTSD向けの、実証済みの、証拠に基づいた、短期療法をしたって、PTSDの症状とPTSDの診断を減らすことはできても、発達トラウマ障害の子どもの特色となっている、広汎性発達障害を治療することにはなりません。たとえば、この短期療法をしたからと言って、感情をコントロールしたり、行動を調整したりすることはできませんし、愛着に関係するいろんな困難を解消することにはなりません。そればかりか、PTSD短期療法をやり終えても、臨床医等にとっても、患者さんたちにとっても、トラウマを治療しているから、治療しきれずに残った症状は、子どもの生育歴よりも他の要因によるものだ、との印象を残すことになりがちです。こうなると、さらに、トラウマと関係のない診断が付け加わってしまいます。それはADHDだったり、ODD(反抗挑戦性障害)であったり、躁うつ病であったりします

 

 

 

 

 

 改めて、アセスメント・診断、見立てがいかに大事なのか分かりますでしょ。PTSDの治療法を、発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもにしても、その子どもが、感情をコントロールしたり、行動を調整したりすることはできませんし、愛着に関係するいろんな困難を解消することにはなりません。いま、ニッポンの学校や児童施設でやってることは、これですね。あるいは、繰り返しですが、税金を使って、発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもさらに悪化させる虐待です。

 この最悪の2つのパターンを解消し、真の意味で、発達トラウマ障害≒愛着障害の子ども達を心理的にも支援していくためには、間違ったアセスメント、診断、見立てを改め、正しいアセスメント、診断、見立てに基づいたセラピーを計画的に、いろんな立場の人が民主主義的に話し合うことによって、進めていくことです

 今現在の、被災地の心理的支援が、なぜうまくいかないのか? をシリーズで考えてきました。最初は、3月19日の、発達トラウマ ― 無知な「専門家」のミスリードでした。その後、思いがけず、アクションに繋がることになりました。不思議ですね。でも良かったと思います。 読者の皆様も、今現在の、被災地の心理的支援が、なぜうまくいかないのか? おおよそ、ご理科頂けたと思います。

 そして、その次に、私どもがすべきは、上記の、24ポイントの字を、黄色のマーカーで赤字を塗っている部分です。

 ひとつ、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

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