脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

見えない障害 2

2007年02月02日 | 心の葛藤
今日は、お天気です。

2月2日はフーフの日?(勝手に決めたい。)

きのうは意外に寒くて、公園にはいけませんでした。
今日は、朝から呼吸が苦しくて・・・・いけるかどうか・・・。

最近地域のさまざまな役員決めの時期に入ってきて、ちょっと悩んでいます。

先日、町内の方から電話がありました。
今度役員をお願いできないかって・・・。

早くも、4月からの役員決めがはじまるようです。

地域に生きていると、たとえ仕事をしていなくても、
地域のさまざまな役員に誘われます。

いえ、仕事をしていないからこそと、頼まれやすいのです。

昨年は横断歩道の立ち当番は辞退しました。
立っていられないからです。

ごみ収集場の清掃は、家族に代わりに行ってもらいました。

炎天下の草刈りは家族に行ってもらいました。
冷房の部屋にいても、まぶしく、喉が渇いて、起きていられなかったから。

地域の道路清掃のごみ拾いは許してもらいました。

でも、今まで、こんなに悪化して動けなくなるまでは
症状を抱えながらもいろいろな役を、私は必死で何でも辞退することなく、
こなしてきました。

○○委員、○○係、
暑い日の草刈りだって、やりました。
横断歩道の立ち当番だってやりました。

原因不明の症状で体調不良でも、悪化前の立って歩けた時は
なんでも積極的に、逃げずにやってきました。

もともと病気を理由に、めんどうなことから逃げる人間ではありません。
むしろ、無理してもこなしてきました。
「やりたくないから」と思われるのが悔しかったから、
必死に、社会についていこうと努力してきました。

でも、悪化で、起きているのが苦しくなったり、
呼吸が苦しくなって、立っていられなくなる症状がひどくなってからは
とても、お役に立てる状態ではなかったのです。

今回もまだ、体調が万全ではなく、
申し訳ないと思いながら、その役員をお断りしました。

まだ、家事をやっとこなす毎日で、リハビリ散歩さえできないこともしばしば。

取り込んだ洗濯物を、たたむところまで体力が持たず、そのまま放置の毎日。
思考力も、記憶力も、言葉によるコミュニケーション力もリハビリ途中。

体調に激しい波があり、
会合の日の、決まった日時に、
出かけられる状態である保障はどこにもない。

そんな状態で役員をやれば
かえって、皆さんに迷惑をかけてしまう気がします。

昨年も、治療前で身動きも取れないほどの体調の時、
違う役員決めの会合に欠席しました。

でも、
わざわざ自宅に電話がかかってきて、やっと電話に出ると
「役員をお願いできないか。」と言われました。

「病気のためできない」と断ったら、
「以前の役員決めの時もご病気でしたよね。
ずっとご病気で大変ですねぇ。」と言われました。

事情を全く知らない人が、
悪気はなく、なにげなく出た励ましの言葉だったのかもしれませんが、

私は、
「そんなに何年も病気が長引くなんて、役員やりたくないから、仮病でしょ?」と言われているように感じてしまいました。

症状が重く、苦しい時期だっただけに、
苦しさを理解されない中、誤解されつつ「断る」ということが、
本当につらく、心にも体にもこたえて落ち込みました。

これが認知された「重病名」を言えば、
その病状の深刻さ、闘病の過酷さが周囲に一瞬で伝わるのでしょうが

「脳脊髄液減少症で」と言っても、この例えようのないだるさや痺れや
痛さや、自殺を考えるほどの、
肉体的、精神的つらさが、ほとんど全く、人に伝わりません。

伝わらないということは、理解されないことですから、
さらなる誤解にさらされることになります。

診断がついて病名をもらった今ですら、こうです。

「脳脊髄液減少症」という病名すらなかった時代の
患者の置かれた状態を、どうか想像してみてください。
どれだけ、社会の無理解がひどかったか。
どれだけつらかったか。

今年は、病名を告げてお断りしてみましたが、
理解していただけたかわかりません。

いろいろな場面で、
「あの人は、いつも、病気を理由に役員を逃げている。」と思われても
しかたがないとあきらめています。  

本人は窒息しそうなほどに息が苦しい
心臓が苦しい、体が痛い、、だるくて動けない症状が
今だ続いていても、

周囲の人にしてみれば、見た目には、そうは見えないという、この不思議な病。
本当の闘病中であっても、仮病と疑われてしまう悲しさ。

でも、健康な人でも「仮病を使って、役員逃れをしている」方が
実際にきっといるのでしょう。

医師にも認知が広がっていない、
見た目に健常者の「脳脊髄液減少症」

まして、昨年秋から、
体調がいい時は、時間制限があるもののリハビリ外出している私。

そのわずかな時間の外出中の私を見た人は、
なおさら、苦しい病気であることは信じられなくなるでしょう。

元気に動けるのは体調のいい日のわずかな時間のことで、
ほとんどの時間は、今も
から自力でなかなか出られない状態であることは、
想像もできないでしょう。

呼吸困難で家の中でさえ、動けずうずくまっているような状態は
外の人目に触れることはないのですから・・・・。

見かけるのは、元気な時の私だけ。

これがこの病気の回復中の「新たな誤解」を産む、
試練であると最近気づきました。

短時間、短距離ながら、自力で行動できるようになると、
身近で見ている家族でさえ、疑いの目で見ているのを感じることがあります。

元気な時と苦しんでいる時のあまりのギャップに
まるで、
「都合の悪い時だけ、具合が悪くなる。」かのように、
疑いの目で私を見ているように感じます。

演技なんかじゃないのに、本当に体調に波があるのに・・・

私を見るその冷たい目は何?
身近な人ですら、こうです。

事情や病気をよく知らない他人なら、
なおさら疑いの目で見るでしょう。

大人が、認知度の低い病気になり、働かず家にいて、
しかも、地域の人々のお役にもたてなければ、
ますます誤解されて、
さらに周囲から、孤立するのを感じます。

このくらいのことも引き受けられない私は
甘えているのでしょうか・・・?

無理しても、なにか、役員を引き受けるべきなのでしょうか・・・?
それも社会復帰のリハビリになるのでしょうか?

心は葛藤していますが、
今はまだ、自分のことで精一杯でゆとりがないのです。

自分の世話がもっと楽にできて、他人のお役に立てる余裕が出るまで、
もう少し、どうか、許してほしい・・・。
甘えかもしれないけど、周囲の人々に助けてほしい。
支えてほしい。

昔は積極的で、行動的だった私。
本来の自分が完全に戻ってくる日を、信じたい。

それまで、誰もわかってくれなくても、誤解されても、
なんと批判されても、しかたがありません。

本人の体調は、本人にしかわからないのですから。

自分にできそうか、できそうでないか、は自分にしかわからないのですから。





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28 コメント

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Unknown (アクビちゃん)
2007-02-02 14:59:25
周囲の誤解や偏見…脳脊髄液減少症だけじゃなく、見た目じゃわからない病気の人にとっては、症状と同じくらい辛いよね。

でも、私は性格悪いのか、もうとっくにあきらめてます。

無理をしても体調悪くするだけだからね。

理解を示してくれる人には感謝して、そうじゃない人たちとは距離を置いた方がいいと思う。

病気の症状を抱えこむだけで精一杯生きてるってことだから、他の辛いことに対してはバリア張ってもいいと思うよ。

じゃなきゃ自分が壊れちゃう。。。

人間ってそんなに強くないんだから…
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いつも何度でも・・・ (ゆめ)
2007-02-02 16:46:31
こちらでは今夜テレビで
「千と千尋の神隠し」が放送されます。
忘れてた

私、ビデオ持ってるのに・・・なぜかウキウキ

興味のある方はこの機会に
この映画の主題歌
木村 弓さんの歌う「いつも何度でも」ぜひ聞いてみてください。
最後に曲が流れるので11時半ごろに
聞けるのではと思います。

そのほか、久石譲さんの素敵な曲が出てきます。

「いつも何度でも」私の過去記事。↓
http://blog.goo.ne.jp/aino-yume75215/e/cd1950ad65dc57c85e289a9bb5089c6b
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断って当然ですよ (ofuu)
2007-02-02 17:16:49
理解してもらえなかったり嫌味を言われたり、とても悲しいですね。。
でも私が申し上げるのもなんですが・・短い時間しか動けない、まるで動けない日もある、というご様子ですから、役員なんて無理であろうと思います。
アクビちゃんの仰るとおり、「無理をしても体調悪くするだけ」ではないでしょうか。
ストレスも加わって、リハビリどころか精神的にも参ってしまう気がします。
また、ご自分でも心配なさっているように、出来ない仕事を引き受けてはかえって迷惑になるのも確かですね・・・。
お辛いでしょうが、周囲がどう見ようと、ご無理をなさらず、じっくり病気を治してください。
ご病気の方は治すのが一番大事なお仕事なのだと思いますよ。

偉そうなことを申してしまいました。。実は身につまされています。。
私自身ちょっと言い辛い不調があって・・賃貸に住んで煩わしい用事が無いのを良いことに、本当に何もしていません。家事もすぐサボってしまいます。
そんなにお辛い病状のゆめさんが頑張っていらっしゃるのに、私は・・とても恥ずかしいです。。

ゆめさんは今でも充分頑張っていらっしゃるのですから、これ以上ご無理はなさらないで下さいね。
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どうすれば理解してもらえるんですかねぇ (ハロー少年)
2007-02-03 07:58:46
会社でも、「最近どう?体調は」って心配して聞いてもらえるのはありがたいのですが、どう答えればよいのやら。

「おかげさまで、ゆっくりなんですけど着実に良くなってます。」

とは言えるんですが、復職してからの半年、ずっとそればっかりなんですよね。

実際には早く復活したい気持ちなのですが、客観的にみると、なんだか、病気を引き伸ばしているようにも誤解されかねないなぁ。と心配してます。

たくさんある痛みの箇所とか、視界や頭のモヤっと感を説明すると、かえって変な誤解を受けかねませんし・・・。

仕事を続ける上では、職場や家族の理解が無いとやっていけないので、どうすれば周りをの理解を得られるか、僕もゆめさんと同じように悩みながら、ずぅっと試行錯誤してます。
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アクビちゃんのとこで知りました。 (ゆめ)
2007-02-03 09:33:57
私の経験から、wakkoさんが直感されたように、
私もこの死は
脳脊髄液減少症に殺されたように感じます。

http://chuspo.chunichi.co.jp/00/hou/20070203/spon____hou_____000.shtml

アクビちゃんのところで、
Wakkoさんのコメントで知りました。
wakkoさん、情報ありがとう。

脳脊髄液減少症はお産でも悪化します。
帝王切開や足の手術時の腰椎麻酔でも悪化します。

繊維筋痛症、頸髄症、頚椎症、産後うつ病、慢性疲労症候群、頸肩腕症候群、更年期障害、登校拒否、ひきこもり、ニートとさまざまな病名、病態、と診断されている方の中に、脳脊髄液減少症の方が必ずいると、私は自分の体験から確信しています。

なぜなら、脳脊髄液減少症は、「不定愁訴」に分類されてきたからです。この一見軽んじられる「不定愁訴」を抱えて生き抜くことは、医師や周囲の無理解にさらされ、症状はきつく、しかも、家事や育児や仕事をこなすことは本当に地獄です。

一刻も早く、一人でも多くの苦しむ患者が、正しく診断され、治療に結びつくよう、多くの医師がこの病態に関心を持っていただきたいと思います。


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辛いですね (なっとう)
2007-02-03 09:51:41
ゆめさんの葛藤する気持ち、私には良く理解できました。

私も、引越し前に住んでいた地域で、たまたま男で役員決めの場に居たというだけの理由で、2年間、副会長を押し付けられました。いろいろ大変だったものの、それなりに社会貢献している自己満足があったのです。

今では、近所づきあいがほとんどない都会で、地域活動に悩まされることはあまりありません。それでも、自信のあるカラダなら、何かやりたいのに、いつ不調になるかわからない不安が自分にもあるので、約束できないのです。

もうすぐ、社会復帰しますが、会社にもどっても体調や病気の説明に困りそうで、その点は気が重いです。
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追加 (ゆめ)
2007-02-03 09:51:56
同局の公式ホームページ(HP)に掲載されているプロフィルで、大杉アナは、自己の特徴について「せっかちでそこつで早とちり。極度の方向音痴で、いつも出先でどちら向きのタクシーを拾ったらいいか分かりません。また、物忘れもしょっちゅうで、それもサイフやチケットなど大事なものを、よりによってトイレの中に置き忘れます」とつづっていた。

これはまさに、すでに脳脊髄液減少症の症状があったことを感じます。
だとしたら、腰椎麻酔やお産で、ガクンと悪化して、
赤ちゃんを抱けないほどのだるさや両手の脱力もあったのかもしれません。
そこを、周囲に「母親なんだから」と叱咤激励されたら、ほんとうにつらかったはず。

ご冥福をお祈りすると同時に、
人知れず亡くなっている患者さんのためにも、
私もこの病気の認知のために、
少しでもお役にたちたいとまた硬く決意しました。

健康な皆さん、医師のみなさん、
マスコミのみなさん、保険会社のみなさん、厚生省のみなさん、どうか、この病気のつらさをわかってください。
さまざまな診断名をつけられ、
治療してもなかなか治らない患者の皆さん、

気のせい、精神的なものと言われている患者さん、
「もしかしたら、脳脊髄液減少症かも」と一度は考えてみてください。{
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Unknown (J)
2007-02-03 10:40:58
鈴木アナの件ですが、なんでもかんでも推測で書かれるのはどうかと思いますが・・・。

同病の人の不安をあおる様なコメントが多く、ゆめさんの決め付けからきている部分が多過ぎるのではないでしょうか?
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Unknown (J)
2007-02-03 12:00:20
それから、あたかも自分が悲劇のヒロインみたいに書かれてますが、皆それぞれに苦しい思いを抱えながらの闘病生活だと思いますが。
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Unknown (ゆめ)
2007-02-03 17:04:12
亡くなられた方の、ご冥福を
心よりお祈り申し上げます。

自ら命を絶つ方が、
どうか一人でも減っていきますように・・・・・。

自分の体験と重なってつらいです。

生きてほしかったです。
お子さんのためにも・・・・
ご自分のためにも・・・・
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