26.07.06 息 子 ㇸ NO.474
君たちに贈る歌。
「古稀来れば 小遣いよこせよ 息子たち 余裕なきとて 親な忘れそ」
これは「東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なきとて 春を忘るな」の替え歌だ。
覚えているかい、な~そは禁止の助詞で万葉の歌に多く使われている。
涙な添よそ 山ホトトギスは、涙をだささないで・・・という意味で、
春の鳥 な鳴きそ鳴きそ・・・は、鳴かないでという意味。
痛くな引きそ 法師泣かまし・・は痛いからひっぱらないでという意味。
な~そがどれだけ使われているか徹底的に調べる、というようなことをやっても面白いんじゃないか?
なを、東風吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なきとて 春を忘るな
はちょっとおかしい。 藤原道真が大宰府に左遷された時の歌とのことだが、もし、タイムスリップして藤原道真に会えるのならば、言ってやりたい。
九州に行くのなら匂いは「起こせ」じゃなくって「寄こせ」だろう、そして、「忘るな」は万葉の慣用からいえば「春な忘れそ」じゃないのか?そうだ、元の歌に
戻れば解釈はこうだ。
君たちの親も70歳を過ぎた、いつまでも親のすねにかじりついてないで息子たちよ、余裕がないのかもしれないが、たまには小遣いを持って来るくらい
のことをしたってバチは当たらない。
自分たちの生活も大事だろうけれど、親の子とは忘れたらアカンで~だ。