26.07.29 深 層 NO.496
「作家が創作に行き詰まると歴史ものを書く」とは、作家の卵を目指していた旧知の友が言って
いました。 さて、最近出版された「リクルートの深層」「日本共産党の深層」「公明党の深層」
の「深層シリーズ」を書いた作家の大下英治氏がそういう状態に落ち込んでいるのではないか
と思います。
一連の作品は「深層」の名に値するほどの深層(真相)に迫っているとはとても思えない。
日本共産党の議長だった野坂参三が実は当局のスパイだったとか、論客の川上肇が共産
党の熱心な?活動家に全財産のほとんどを騙し取られたとか、はないし、政教分離と言い
ながら有力な議員たちが、カリスマ教主の池田大作をほとんど神格化して崇めている摩訶
不思議な「真相」。
池田が口をつけたジュースのコップを幹部たちが恭しく回し飲みしているなどの真相(テリー
伊藤「お笑い創価学」)などもない。
「クリープのないコーヒなんて」というコマーシャルがありましたが、この深層シリーズは「ワ
サビが利いていない100均の安物寿司」みたいで、ちっとも美味しくない。