30.10.14 清 濁 NO.2046
ずい分昔の話で東南アジアの発展途上国(当時は後進国とか低開発
国と言った)の「タイ」へ行った日本人は、当地の住民が飲料水とし
て飲んでいた水を飲めなかった。
大きな樽に雨水などを蓄えたものだったが「ボーふら」などが湧いて
いるので、柄杓を水面に叩きつけて「ボーふら」が沈んだのと見計ら
って、上の水をすくって飲んだと言う。
そんなものを飲むと必ず下痢に見舞われた。 でも、現地に長く滞
在して現地の生活に慣れた人は、そんな「飲料水」飲んでも下痢など
起きなかったともいいます。
つまり、慣れてしまえばどうと言うことはない。
なにも「清濁併せ飲む」というほどの「勇気」を要するものでもない
のです。 なんでも消毒するなど、過剰に清潔でないと気が休まな
いような人こそ「病気」だと言う人がいます。
(*東京医科歯科大学教授 藤田紘一郎)「清潔は病気だ」