30.10.21 虫 干 し NO.2052
昨日の晩ご飯のおかずはなんだったのかすら思い出せないのに、ふと
何十年も前のことを思い浮かべることがしばしばあります。
いつだったか、朝日新聞の天声人語欄に持統天皇の歌「過ぎて 夏きた
るらし 白妙のころも干したる 天香久山」と言うのが載っていたまし
た。この歌を見て想い出したのです。
中学の頃でした。 この白い衣は夏用の衣裳で、夏に着用するために
「虫干し」しているのだ・・・と答えたところ、先生は「洗濯物」だと
言って聞かない。
洗濯物が歌になるのは不自然だし詩情がない・・・と主張しましたが
教師はガンとして譲らない。 今ならインターネットで調べたら
すぐにわかるのでしょうが、知らない方がよいのではと思って、いま
でも調べていません。
春過ぎて・・・というのも、春が過ぎないと夏は来ないのだから、
わざわざ言うのはどうかと思う。 こういうのを重畳的表現というに
ではないでしょうか?