30.10.15 「み」 NO.2047
ちょっと恥ずかしいお話です。 太田道灌が狩りの途中で雨に見舞
われたので、道中のちょっと裕福そうなお屋敷立ち寄って、傘を貸し
ほしいと頼みましたところ、当家の女あるじが短冊に「歌」(七重八重
花は咲けども 山蕗の みのひとつだに なきぞ悲しき)と書いて
持ってきた。
つまり、我が家は裕福に見えるかもれないけれど、ヤマブキの花が咲い
ても実が稔らないのと同じように、我が家には傘1本すらないのです・
・・と返答した・・・と物知り顔で説明したところ、実は違っていたと
いうお話しです。
「み」の一つだに・・・は「実」ではなくて「箕」だと言う。
「箕」とは、今でいえば雨合羽の様なもので、当時は傘なんて余程高貴
な人しか使わない超高級品だから「実」を「傘」と訳すのは間違いだと
指摘されたのです。
浅学・非才がはずかしかった。