銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

アンナ・ネトレプコ

2008-10-08 15:43:54 | Weblog
 私はオペラが大好きで、海外では見るのです。リンカーンセンターのメトロポリタン・オペラが二回、シティ・ホールが一回、パリ・バスティーユが一回。それらは、旅行ではなくて、版画の修行の傍らの見学です。でも、日本では高くて見ません。
 まあ、世の中にはオペラ通と言う方も多いでしょうから、この程度では、別に物を語るほどでもないと、あなた様はお考えでしょうか?

 ただ、私は非常に感動をしやすく、ものを、丁寧に見ますし、すぐ、文章に落としますでしょう。ですから、その点で、オペラについても語っても良いだろうと考えているのです。よくウィーンのニューイヤー・コンサートの左袖に、和服の日本人女性が、座っているのを見るのですが、ああいう人みたいな、ブルジョワ(現代の言葉で言えばセレブ)ではなくて、貧乏絵描きですが、それゆえに、人にものを伝達することには、長けているつもりもあり、それで、あらゆる話題について、書くわけです。
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 ところで、舞台だけではなく、CDも聴きますし、NHKで主に放送する、舞台の中継も見ます。最近メトロポリタン・オペラの特集があります。(これは、10月8日の時点ですが)、

 その第二夜に、ルネ・フレミング(私が好きな方の歌手です)が、その晩の主役陣を、楽屋裏に訪問するという企画・映像がありました。この企画そのものは私は好みません。本当は、こういうつくりではなく、休憩時間は、2分ぐらいおトイレタイムを取るだけの、放映の方が好きです。訪問インタニューをするなら、最初とか、最後にまとめてそれを、入れるのが好きです。が、それは、さておき・・・・・

 プラシド・ドミンゴとの会話など、演目がルネ・フレミングは、52役を今までこなし、ドミンゴは、若い日の端役も入れれば、125役をこなしているなどというのは、面白い知識(情報)だと思いました。

 そして、フレミングの最大の役割は主役のアンナ・ネトレプコを訪ねることでした。先輩として、突っ込んだ質問ができると言う意味で選ばれた側面もあるのでしょう。ネトレプコは相当正直に答えていて、その点では好感を持ちました。

 『彼女にとって、ジュリエットの役柄は、結構、難しい。それは、音域がこの役に比べて、低いから』だそうです。ふむ。ふむ。なるほど。そして、「実際のジュリエットより少しだけど、年上だから」とも。この表現にも好感を持ちました。それは、今旬のタイトル・ロールであり、自信があるからこそ、発言できた言葉でしょう。

 さてね。そこへ、ロミオ役のアラーニャが入ってきて、フレミングが、「ラヴ・シーンが多いが、その点について、どう考えますか」と質問をすると、二人がそれぞれ、違った考えを述べて、その点が非常に面白いと思いました。

 アラーニャは「自分はシャイだから、相性などが合うとか、相手を尊敬できるか、SINCEREである必要がある」とか、いろいろとても、真面目に答えていたのです。すると、ネトレプコが、「私は、ラヴシーンは平気です。シャイじゃあないから」と答えたのです。

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 そのときに私はやっと、腑に落ちたのです。『そうか。私はこの現在、最高と言われる、ソプラノを聴いても、どうしても、感情移入が出来なかったのは、その点に原因があったのだ』と。そうですね。今までファンとも、自分を名乗ったこともないし、その主演オペラについて、しかとした、文章を書いたこともありません。素晴しい美貌で、彼女が椿姫などを歌うと、そのアリアは覚えるほどですが、それでも、他者に文章を発表をしたことはありません。

 きっと、受け手として、私の方に、彼女との相性が無いのでしょう。そのときにNHKのテロップで相性と訳されている英語の、本当の発音は、CHEMISTRYでした。よく、ピッピッピーと直感的に、恋愛に陥ることを、英語で、「化学反応が起こる」と表現するらしいのですが、相性と訳されているのには、びっくりしました。が、・・・・・

 ともかく、私は華やかなものの中に、少しだけでも、欠点とか、影とか、そして、ペーソスとかが含まれている、ソプラノが好きなのでした。まあ、勝手・気ままな言い分でございましたけれどね。私が何を言おうと、ネトレプコの評価が変るわけでもありませんし・・・・・特に男性のファンにとっては、ネトレプコは大いなる魅惑の存在でしょう。

 ただね。私が感情移入が出来た、シャロン・スイート(これは舞台を実際に見えている)他の歌手の舞台について、将来語ることもあるでしょう。それは、また、宜しくお願いを致します。
   2008年、10月8日書く、送るのは後で。      川崎 千恵子

 
 

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有馬稲子の1、『はなれ瞽女おりん』

2008-10-08 00:09:49 | Weblog
有馬稲子の1、『はなれ瞽女おりん』

 08年10月3日(金)に、NHKの生活『ほっと、モーニング』に有馬稲子さんが出ました。この人は芸能マスコミに、可愛がられていないというか、『きつい人だとか、生意気な人だ』と書かれ続けてきた記憶があります。

 美しさと言う点では華やかな、そしてモダンな美しさのある人で、私は美形好きですからもちろん、好きな人で、映画『浪速の恋の物語』も映画館で見た記憶があります。日本映画を大スクリーンで見たのは子どもと一緒に行った南極物語とか、銀座鉄道999とか、キタキツネ物語ぐらいですが・・・・・この映画は彼女の方も大好きで、この共演がきっかけで中村錦之助と結婚をされます。

 ただ、今見ればどうかは、わかりませんが、当時の私(若い、若いころのこと)には、内容が受け入れられませんでした。
 
その後、水上勉の『離れ瞽女おりん』の舞台版で、ずっとおりん役を務め、20年間にわたって、それは、684回を越えたそうです。私はその筋を全く知らなかったのですが、襲われかかったおりんを、救った男性との純粋な愛、の物語のようです。映画もあるようです。が、岩下志麻さん主演のようですね。

 でも、絵空事ではなくて、男性の方が、最後に、「お前を食い物にした点もある。稼ぎの一部を母親に送っていた」と言いながら、官憲にしょっ引かれていくのです。しかし、彼が捉えられた原因は、その悪い男をひょんなことで、殺害してしまった点にあるので、可哀想な、可哀想な、二人と言うことになります。

 その舞台の一場面が、テレビ画面に映りましたが、とても迫力があって、短い時間に、引き込まれました。昔の浪速の恋の物語どころではない、今の演技達者な人、有馬稲子でした。映画より舞台の方が難しいとよく聞きますので、さらに尊敬を深くしたところです。
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 その後、共演者の松山まさひろさんが、亡くなった事が主原因だと思うのですが、これを、演じ止めたところ、ある別の企画が持ち上がり、

 今度は音楽付き(演奏者は五人)一人語りと言う形式で、演じ始められたそうです。・・・・・
 
 ところで、亡くなった松山まさひろさんについて、少しさらに述べれば、あて字は政治とかくようですが、その前には省二と言う芸名で活躍していたひとです。テレビの世界で活躍していた頃は細面でやさしい感じのひとでした)・・・・・

 その独り語りヴァージョンの方の、一部分をスタヂオで、突然遣ってもらったのですが、それでも、すぐ入魂の演技で、場面の真情を彷彿とさせました。衣装なし、伴奏なしでも、涙が出そうでした。

 戦後民主主義の時代をしっかりと生き抜いた知性派女優さんは、実力もすさまじいものでした。この番組への出演は、一種のプロモートでもあり、近々公開される老夫婦を描いた(もしかしたら、モデルは新藤兼人と、音羽信子)映画を宣伝する趣もあったみたいです。

  この後は明日にお送りをさせて頂きます、有馬稲子の2へ続きます。

なお、今日の図は、昔々のホーム頁から採録した、版画です。拡大をされますと、画質が悪すぎますが、ちいさな、ラベルとしておきました。どうか、よろしく。

   では、2008年10月5日これを書きましたが、送るのは後日に
                         川崎 千恵子


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