銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

パリでは、ラワンを使わない

2008-10-27 23:55:51 | Weblog
 ベーアッシュヴェーという、東急ハンズに似たデパートではお化粧品も売っておりますし、お洋服も売っていますが、材木を売っていて、それを、カットしてくれるところもあるのです。そちらは地階ではなく、上階の方でした。

 さて、私は一メートル正方形ぐらいの大きな箱、・・・ただし、薄さは薄くて、一センチぐらいのくぼみのある・・・・箱を作ろうと思っておりました。

 と言うのも摺った後の版画をいためないように、入れて帰るためには、厚さがあると、紙がぶよぶよしてしまいます。そして、紙だけを保管して帰るのなら箱ではなくてもよいのですが、紙とともに、銅版も入れて持って帰ろうと思っていたのです。

 そういう凝った形の箱は、もちろん、すぐには作ってもらえず(そんなことは事前に充分予測をしていたので)、全部自分でするつもりで、中の桟になる材木と外のカバーになる材木を所定のサイズで切ってもらって、さて、持って帰ろうとすると、重いこと、重いこと、信じられないほどなのです。

 そして、二枚の板は、緑色のプラスチックテープで張り合わせてあり、『それが、持ち易いでしょう』とお店側のスタッフさんは考えているらしいのですけれど、・・・・・日本ですと、必ず、バランスをとった位置に適宜なもち手を付けてくれるでしょう。・・・・・それが、ないので、本当に持つのに往生しました。そこまで丁寧な包装をしてくれる外国人は、ほとんどいません。パリに限らずでしょう。

 日本の場合ですと、6ミリ程度のベニヤを、一メートル正方を二枚もっても、さして重くないはずなのですが、パリのそれは、重いこと、重いこと。それで、よく見るとラワンではないのです。真っ白でどうも松の系統らしい。(実は帰宅してから釘を打つとき、完璧に松だとわかりました。ものすごく硬かったから)

 で、私はその重い板を抱えながら、もう、一つ仕事をしなければならなかったので、右往左往、そのデパートの中で、散々苦労をしてしまって、結局はある人に助けられたのですが、それは、次の会に書くとして、ともかく、パリではラワンを使わないんだと、納得をしました。

 日本とフィリピンとか、インドネシアは、近いですね。だから、ラワンを輸入します。でも、ヴェトナムを植民地にしていたこともあり、また、ゴーギャンはタヒチに滞在していたのに、ラワンはパリには無いのでした。やはり、スエズ運河まで通って、ラワンをフランスへ運ぶのは、不経済なのでしょう。それだけ遠いということでしょう。

 だから、北欧で育っただろう、松系統の材木で何もかも作るのです。

 そういえばアパルトマンの階段は白木で出来ていて、真ん中が、四センチか五センチへっこんでいるほど、時代がかった素敵なものでした。でも、私が帰国して以来エレヴェーターが出来たそうですから、あの階段は、スペースとして、消えてしまったのでしょうか?

 明日、その助けてもらった話をしますので、どうか、お待ちください。2008年10月27日                川崎 千恵子
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