銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

戸塚駅から、新宿駅に移動して、付け爪の話になる

2009-09-05 21:05:33 | Weblog
 今日は、JR横須賀線の武蔵小杉駅の改修のために、戸塚駅までJR東海道線で帰ってきました。昨日載せた文章は、以下の文章に続きます。これは、三冊目の本に載せたものですが・・・・・


「黒い付け爪」

 湘南新宿ラインを待つ、私の斜め前の女性が、黒のつけ爪をつけていたのです。爪の先がぴょこんと出張っていて、きらきらのメッシュが入っています。もちろんおしゃれの一種ですが、黒とは普通は使わない色なので、驚いて上を見上げると、マスカラがぎとぎとの、目をぱっちりと見開いた女性が大きな花を髪につけて、絹のショールを肩に掛けていました。

 横から見ると、小顔で、蜂蜜を塗ったのでしょうか? その濡れた唇とその他の部分を合わせれば、びっくりするほど垢抜けていて、タレントみたいです。安室奈美恵風ですが、もっと、華やかなおしゃれをしている人です。

 だけどそんなに美しいのに、なにかにいらいらしていて目元にケンがある。怒りが内包しているようです。その時、突然、彼女に「結婚式から帰っていらしたの?」と話しかけたのですが、それはきっと、彼女の怒りを解き、楽にしてあげたかったのでしょう。 

 すると彼女は「いいえ、これから行くところなのです」と答えました。その時夜の八時を過ぎようとしていました。私には子どもがふたりいて、若い友人たちが、披露宴の二次会にだけ招かれる形式も今はあるのを知っていました。『あ、そうか。このまるでお水の世界の人みたいな黒い爪は、二次会向けスタイルなのだ』と納得をしました。答えた瞬間の笑顔が思いがけなく可愛らしいのです。

 そして、ちょっとの間を置いて、「この電車、恵比寿に停まりますか」と質問をしてくれました。確かに湘南新宿ラインの中には、新川崎に停まらないものもあり、乗客がちょっと不安になるのです。特に今は、夜の八時過ぎです。たとえ二次会でも、既に始まっている可能性はあります。だから、心配をしていらいらしていたのでした。

 でも、私自身はほっとしました。彼女のいらいらが『遅刻しそうだ』と言うそんな、可愛らしい原因であって。もっと、どぎつい心配・・・・・たとえば、今夜の主役たる花婿は、本当はこの人が好きだったのだけれど、告白できないうちに、友達に横取りされて、

・・・・・・ああ、そういう話って実際にあるのですよ。

・・・・・・そういえば、『つばさ』(NHK朝ドラ)でも、社長のまなせさんの奥さんは亡くなったのですが、一種の略奪結婚の人だったのですよね。純粋だから、誰からも憎まれてはいないけれど、本当は社長のまなせさんは、<山本未来>が演じるところの別の才女の恋人だったそうです。それは驚きでした。


  あ、ここで、私自身の原文の雰囲気を全く壊して滑稽な文章となってしまいますが、ここで、突然にもそのドラマ、『つばさ』の最終局面への予想をしましょう。真瀬さんとゆうかチャンのみらいですが、・・・・・山本未来役の才女は、あの芋(?)放送局へやってきて、社長と一緒に、仕事をする(?、?、?)・・・・・どうでしょうか? この予想・・・・・ただ。あの脚本は非常によくできていて、なかなか、予想通りには運びません。が、本日、09-9-5日の夜、そう予測しておきましょう。

  さて、原文に戻ります。黒い付け爪をしていた、超がつくほど美しい女性が、いらいらして、ケンが含まれた横顔をしていて、その原因が深いところにあったのではないかと想像したところまで進みました。

 告白できないうちに、ほかの人に横取りされたのだけれど、お婿さんも花嫁さんも、大学のサークルが一緒の仲間だから、出席をしなければならない・・・・・・・なんて、そんな、悲しみや怒りが、内包されているのではないか・・・・・と、おせっかいながら心配していましたので。

 そして、あむろなみえより愛嬌もありお色気もある彼女が、私に対して、優しさきわまりない態度で、たった三分間ほどだけでしたが、接してくれて、新木場行きに乗るのを見送りました。よかった。よかった。                       
  二〇〇六年二月二十六日 書いた原文を、2009年に書き直す。
                   雨宮 舜(川崎 千恵子)
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