新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

絵に描いた餅以下のような・・・

2013-04-27 22:55:49 | 医療

追加です。

 

 日本医師会の中川俊男副会長はキャリアブレインの取材に応じ、東日本大震災の被災地である東北地方の医師不足を解消するため、既存の医学部に「医療復興講座」を新設する案を示した。同講座の教授や助教といったキャリアアップにつながるポストを用意し、集まった医師を沿岸部などの病院に派遣して、医師不足解消を目指す考えだ。

 中川副会長は、「関西や西日本の医師が4、5年被災地で頑張れば、元の勤務地に戻った時には元大学の教授、助教ということになる」と説明し、医師にとってもメリットがあることを強調した。

 東北の医師不足解消をめぐっては、自民党の「東北地方に医学部の新設を推進する議員連盟」が、政府に東北地方での医学部新設を例外的に認めるよう求める方針を決議するなど、医学部新設で対応しようとする動きがある。同議連などでは、卒業生に一定期間、東北地方で従事させる仕組みを検討している。
 これについて中川副会長は、「既存の医学部の『地域枠』でも、定員割れを起こしている。そういう(卒業後の勤務先をより強く制約する)大学をつくっても、学生が行かないのではないか」と述べ、医学部新設の効果に疑問を呈した。【高崎慎也】

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要するに・・・名前だけの講座とポストを用意して、福島などに派遣する・・・?派遣会社のような口座を作るということ?

ちなみに給与などは「大学病院」+「地域の病院」の二重ということでしょうか?

 

それなら「もともとそちらの病院で勤務してみよう」と思っている人は行くと思いますけど・・・?

 逆にどちらか一方だったら、別に…(某女優風)と思いますよね(笑

特に大学病院の給与ってかなり低いのに、そっちだけだったら目も当てられない

 

あと・・・元の勤務地に戻った時に教授や助教になるって…どんな理屈で言っているのだろう?実績が上がるわけでもなく、ライバルは元の大学で研究などをしているのに?

本当に大学の最前線で研究などを行いたいと思っているなら、行かないと思いますね。読んでいて本当によくわからない・・・。だいたい、そんな人事になるわけないじゃないかw

自分のところから離れて、他の医局に移動したうえ、数年東北で働いたら、もう一度医局に帰ってくる。

すると・・・・「元いた医局」のポストがアップする。

そんなこと誰も認めないでしょうし、第一帰ってきた人間が医局内で浮く。そしたら結局辞めていかなくてはいけなくなるだろうから、少し想像力がある人ならこんな考えださないけどね

 

それとも「医療復興講座」のポストということでしょうか?複数の教授(いっぱいいるw)がいてもいいのですから。肩書きだけほしい人は行くかもしれませんけど。

 

医局人事のように「医療復興講座」の教授が派遣先の病院を決めるのであれば、遠く福島に影響力はできるんでしょうね。

 

正直、何がやりたくて…何を言っているのかが全く理解できない。

記事が悪いのか、日医の副会長が悪いのか・・・?

あとは僕の頭が悪いのか(笑

 

まぁ、3番目ということにしておきますw

 

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医学部新設問題:医学教育の質の問題

2013-04-27 22:32:34 | 医局制度改革・医学教育改革

こんばんは

 

今日は「藁の盾」という映画を見に行ってきました。面白かったです。

さて、本日はこちらの記事を紹介します。

 

 

 医学部新設を目指している仙台厚生病院(仙台市)の目黒泰一郎理事長は、キャリアブレインの取材に対し、「医師の有効な偏在解消策がないまま既存の医学部の定員を増やしても、東北の医師不足は解消しない」と述べ、東北地方に医師を定着させる制度を持った医学部を新設する必要性を強調した。卒業生を東北に定着させるため、大学が指定する医療機関での一定期間の勤務を条件にした奨学金制度などを設ける方針だ。

 目黒理事長はまた、全国医学部長病院長会議などが「医学部新設で入学試験の難易度が下がり、医師の質が低下する」との懸念を示していることについて、「学生側の問題ではなく、教育の質の問題だととらえるべきだ」などと反論。
 自民党の「東北地方に医学部の新設を推進する議員連盟」が、東北での医学部新設を認めるよう政府に求める方針を決議したことについては、「追い風が吹いていると感じている」と語った。

 同病院では、東北福祉大(同)と連携して医学部新設を計画。基礎医学講義や研究は東北福祉大のキャンパスで、臨床実習は仙台厚生病院を中心に複数の既存病院で行う構想だ。【高崎慎也】

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ここで「入試のレベルが低下する」と書かれているのは、それはもちろんある一定レベルを担保する必要はありますが、むしろ教育の質でしょうね。

 

何を阿呆なことを・・・というのは入試で学生のレベルが低下することと、医師のレベルが低下することと一般的には並立しないはずなんですがね。CBTや国家試験に通らなければ医師になれないのですから。

 

まぁ、だいたい偏差値40で合格する今の国家試験の制度(ある一定レベルを担保しているという前提ですよね)を改めればいいだけで・・・。

 

今までも書いてきましたが、医学部新設問題は…一番重要なことは「教育の質」を担保できないこと、2つ目が現場の医師を教育現場に引き込むことで地域医療などが破たんする可能性が高いこと…だと思っています。

だから僕はこの5、6年間ずっと「まずは大学病院の医師の待遇から改善するべき」と言い続けてきました。ちなみに個々の待遇がよくなれば、大学病院に優秀な医師はそれなりに集まり、教育の質も改善します。論文だけでなく、臨床にも強い医師が。

そして個々の大学の定員を増やし、状況を見て医学部新設にかじを切る・・・というプランがよいのではないかと考えています。

 

意見はずっと変わらないです。状況があまり変わっていないので。

 

ただ、この病院群+東北福祉大…に関してはもしかするとうまくいくかもしれません。ただ、おそらく血液疾患も含めてあまり見れないものがいくつか出てくるのではないかと思っていますが・・・。

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P.S

本当はCBTに合格すれば決められた臨床実習病院(各大学病院や大病院)をどこでも実習できるようにしておけば、こんな話はすぐ解決するんですけどね。CBTはそのための呼び水になると思っていたのですが。

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