こんにちは
時間を見て少し研究室に行こうかなと思っているところです。ちょっと今調べていることを進めていきたいのと、いくつか思うことがあって・・・ですね。
その前に一つ記事を・・・。
「ジェネリック医薬品」啓発に効果 奈良・生駒市
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130424-00000070-san-l29
産経新聞 4月24日(水)7時55分配信
■調剤費2400万円抑制
通常の医薬品に比べて価格が安いとされる後発医薬品「ジェネリック医薬品」の普及を目指す生駒市は23日、ジェネリック医薬品の啓発に取り組んだ平成23年9月~24年11月の14カ月間で、国民健康保険利用者の調剤費を計2400万円抑制する効果が確認されたと発表した。
ただ、市内の薬局がジェネリック医薬品を処方する割合は、国平均、県平均と比べて下回り、課題も残した。
ジェネリック医薬品は、開発から20年以上が経過し、特許が切れた医薬品で、通常の医薬品よりも調剤費が安くなるとされる。
市は23年9月以降、国民健康保険を利用する市民に対し、「ジェネリック医薬品を使えば安く済みます」と通知する取り組みを開始。全市民を対象に、健康保険証などに貼る「ジェネリック医薬品を希望します」と書かれたシールも配布した。
一方、市によると、ジェネリック医薬品を処方する割合が22%を超える市内の薬局は全体の56%。全国平均は65%、県平均は73%で、いずれも市が下回った。
市の担当者は「市内の薬局と連携し、処方拡大に向けた施策を考えていきたい」と話している。
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さて、ジェネリック医薬品に関しては今までも書いてきました。
一般名処方の増加:ジェネリック推進はよいがバイオアベイラビリティも考えて
ジェネリック医薬品は「治験」が行われて「有効」とされた薬品の「成分」は同じですが、効果が同じであるかは不明というのが実情です。一応、内服薬や皮膚から吸収されるようなものは治験を行うものもありますが、調べたものの中には「先発品と比較して80%」や「70%」というのもありました(ちなみに内服ステロイド剤です)。
なお、注射薬に関しては治験が義務付けられておらず(体の中に有効成分が同じ量入るからいいでしょう・・・ということで)、内服薬の一部は試験管内の溶出試験を中心に実施していて、有効性や安全性は「推測」の域を出ないというのが実情です。http://www.nihs.go.jp/library/eikenhoukoku/2012/001-012.pdf(参考文献)
例えば先発品のシスプラチンと後発品で腎機能障害の出現頻度に差があるという報告もある。
http://nenkai.pharm.or.jp/133abst/30amF-574.pdf
このときは低用量だったが、高容量になると差がなくなるという報告もある。
http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged/shiryou9-4-2.pdf(後半部分)
このように先発品と後発品に関しては「学会報告」などが行われるレベルであるというのが、実際のところであり「キードラッグ」に関しては使いたくないというのが実際です。
例えば・・・「ジェムザール」という膵癌などに使用する薬剤を後発品の「ゲムシタビン」に変えて同等かどうかは誰も知りません。実際に患者さんに使用したら効果に違いがあって、有効性を得られないかもしれない。
カルバペネムやタゾバクタム/ピペラシリンなどの薬剤がジェネリックで使用されて、発熱性好中球減少症などでの死亡率の増加があったらどうするのだろうか?
ですので、僕がジェネリックでも…と言っているのは「症状を抑える薬」。解熱鎮痛剤とかですね。効きが悪ければ患者さんご本人がおっしゃると思うので。
ちなみにジェネリックでは効きが悪いという患者さんもいらっしゃいます。
そういう問題点を抱えていますが、厚労省が2018年度までにシェアを60%以上にという方向性を打ち出しています。
香港製薬メーカーの痛風治療薬で死者 カビ汚染で
香港医院管理局はこの薬の服用者に、すぐに服用を停止するよう呼び掛けた。ユーロファームは製薬工場の消毒を実施し、この薬の生産を停止すると発表している。(編集担当:恩田有紀)
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。