おはようございます
昨日、ドラマの「そして誰もいなくなった」を見てしまいました。渡瀬恒彦さんが出られるみたい(CMで見て)だったので、遺作かもしれないと見ておりました。ドラマは基本的に見ないのですが、面白かったので続きも今夜みようと思います。
あとは最近、7〜8kmほど走るようにしています。朝、もう少し暖かくなったら朝走るでも良いかなと思っております。
さて、子供を持つ親としてはやはりきになるのはこの話題ですが、医療も似たようなものだしなと思ったりしています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170325-00000075-mai-soci
毎日新聞 3/25(土) 21:10配信
定員の1.5倍の園児を受け入れていた兵庫県姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」(小幡育子園長)について、県は今月中にこども園の認定を取り消す方針だ。2015年4月の子ども・子育て支援の新制度導入後の取り消し例はないが、同園では約30項目に及ぶ違反が行われていた。ずさんな運営は、国が音頭を取る「待機児童ゼロ」のかけ声にまぎれて認定当初から2年間続いていたとみられる。【幸長由子、井上元宏】
◇監査日、私的契約児を休ませ/保育士勤務表、提出用に偽装
市を通さず私的に契約した園児が22人、保育士の水増しは3人、狭い保育室と少な過ぎる給食発注数、食中毒予防の検食不実施--。2月23日と3月13日に市と県が行った抜き打ちの特別監査で、次々と問題が明るみに出た。暖房は送迎の保護者がいる時だけ。トイレットペーパーは園が負担すべきなのに保護者に持参を求めていた。
ずさんな運営の隠蔽(いんぺい)は念入りに行われていた。小幡園長は市が事前通知した2月2日の定期監査前、私的契約した園児の保護者に監査日は登園させないよう頼んでいた。入園案内のしおりは、正規入園者用▽私的契約者用▽市提出用と3種類用意し、保育士の勤務表も市提出用を別に作っていた。
小幡園長は遅刻すると罰金1万円を科し、月給制なのに日割り計算で祝日分を給与から減額していた。園内では絶対的な存在だったとみられ、保育士たちは問題を園外で相談できない状況だった。不正発覚後の今月21日の保護者説明会でも、保育士7人は園長退室後に初めて「逆らうことができなかった」などと打ち明けたという。
保育士たちは「意見を言ったら園長から無視され、病気で倒れた」「辞めた保育士の自宅で、園長が(翻意を求めて)30分ごとにピンポンを鳴らしたと聞いた」「園児が裸足で寒そうでも、園長が来たらエアコンを消さなければならなかった」と明かしたという。
(中略)
◇「待機児童」遠因か
劣悪な施設が生じた背景には、各自治体の待機児童数が比較されるなかで保育施設が渇望された事情があったとみられる。
(以下略)
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園長先生・・・こわっ(笑
まぁ・・・その話は置いておいて・・・この記事を見ながら思ったことは
1、医師の名義貸し問題が「医師不足」の名の下に10年ちょっと前にありましたが、保育士の水増しも起きているのだな
2、足りていない施設は「劣悪」なものであっても「淘汰」されない(医師もそういう意味では淘汰されません)
3、そうすると利用者側が気をつけなくてはならない(医師も自分たちでいうのもなんですが、時々とんでもない医師がいます。ただ、多くの医師はまともで、聖人君子でなくても・・・自らと家族を犠牲にして患者さんや患者さんの家族に対応している方が大勢います。ただ、医療の進歩に医師のアップデートが追いつかないこともあります)
この数が足りなくて「自浄能力」や「自然淘汰」されない施設や職業というのは問題だと思っています。しかし、自然淘汰させるために「保育所の数を増やそう」と言ったところで、素晴らしい保育所を作り上げるための「保育士」さんの数が急増するわけでもないと思います。医師もそうですが、増やそうと思って増やしたものの「質」が低下してしまっては意味がないわけです。
こういうところは時間をかけて改善する必要があると思うのですが(医師不足もそうです。僕は基本的に残業時間は月に100時間まで・・・とか言っている(医師の残業規制:最初にやるべきなのは大学病院の待遇改善だと思う)時点で医師は足りているのか・・・と思う)、始めるのが早くなくては「質と量」の両方を揃えることは難しいのではないかと思っています。
医師も保育所も似たようなものかもしれませんが、増やしすぎたくない理由というのもあると思います。医師は患者さんの数が、保育士は児童数が問題になりますので。医師も将来医師が余るのではないかと言われています。
少なくとも僕はしばらくは医師不足はないと思います。「80歳以上の救急患者さんは緩和医療の対象とする」とでもしない限りは高齢者の患者さんがこれから増えて、ますます大変になると僕は思ってます。高齢者の方が合併症が多いために、手術なども大変、抗がん剤治療も大変、管理(治療後の入院診療)も大変・・・。
僕はそう思っていますが、医師を増やしたら患者数が減った時に、医師が余るので増やすべきではない・・・という話が出ちゃうわけですね(特に上の方から)
ただ、これは「医師の側」からの意見であって、「患者さんからの視点」ではないと思っています。10年前に札幌の居酒屋で聞いた話をまだ覚えていますが「医師不足というけど、医者が増えたら患者さんの取り合いになってしまう。歯科医師のように仕事に就けない医師が出る可能性があるから今のままで良いのではないか」・・・というような話をしていました。
確かに医師は「医師」としての仕事以外はできませんので、医業から落ちこぼれると何もできないただの人になるかもしれません。それでも「医療の進歩」についていけなくなり、最前線で勤務するのが難しくなった場合は身を引くことができる体制を作る必要があると思っています。
官僚の天下りではないのですが、優秀な頭脳と経験を持った医師が、患者を見なくても世間にその能力を還元できる再就職先を作れば良いと思うのです(給与は増やせないかもしれませんね。仕事内容によるでしょうから)。昔も書きましたが、産休・育休で現場から離れていた医療従事者の再教育施設の教官とか・・・。そもそも大学病院は「研究」「教育」「臨床」とあるわけですから、そのどれかに特化するのも自然かもしれませんし(特化といっても少しずつは絡み合う必要はあります。そうでなければ日本の医療のメリットを活かせませんし)。
色々書きましたが・・・医療は進歩しすぎて、細かくなりすぎました。僕も時間のあるときに「救急及び内科全般」の勉強もするようにしていますが、それでも「実際に使ったことがないから、診てみないとわからないな」と思ったりすることは多々あります(自分で言うのもなんですが、ピンと来たりすることはあります)。総合内科・総合診療医というものが注目されていますが、どうしてもある程度のレベルという話になってしまいます。
先ほどのコメントにも書きましたが「某研修施設(総合内科が有名な施設)」での診療が専門施設から見ると少し遅れた治療(数年前)をしていて、それでうまくいかなくなってから紹介されてくるのがどうにかならないか・・・というような話が出たそうです。おそらく、総合内科が得意な病院は「医局の垣根」を超えて集まっているので、直接はあまり関わっていない診療科もあるのだと思います。
それこそ、本来は医局の垣根を超えて指導しにいけば良いのでしょう(医療連携:縦と横と心)けど、そういうシステムになっていない(笑
本当に患者さんのためを考えるならば、システムはいくらでも変更できるだろうと思っています。
うちの職場も10年前に僕が思い描いた医療教育(運用)システムが・・・10年経った今でも最良のような気がするのですが・・・タイミングを外したかなと思っています(今やるのであれば、あの頃よりも労力がかなり必要でしょうね)。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。