新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

特集:柏原・東金の取り組み :日本医療再生のために

2008-07-06 23:58:29 | 総柏原化

こんばんは。

今日最後の記事です。

 

先ほど、22:00~23:00までの間、NHK教育で「柏原・東金地域」の取り組みに関して報道がありました。

「地域医療再生“地域力”を結集せよ~東金・丹波~」

 

これは僕も「報道してくれてありがとう。多くの人が見ていて欲しい」・・・と思えるような内容でした。

基本的に両地域が「住民」も含め、地域全体で「医療再生」に取り組んでいる事がすばらしいと思いました。このことを多くの人が知って欲しい・・と思っています。

 

 

いつも「日本全国総柏原化」と書いていますが、このような取り組みが行われれば日本の医療崩壊は最小限で抑えられます。

 

内容ですが最初に東金病院の取り組みが紹介されていました。東金病院は院長先生である「平井先生」が主体で地域を巻き込んで発展していっているという印象があります。

 

東金病院の取り組みとして、まず若手医師が来たいと思えるような病院・地域にしようという取り組みが紹介されていました。教育システムなどの話ですね。 最初に医師教育に関してです。僕も教育を受ける立場の人間なので、非常に興味深く見ておりました。

 

個人的に受けてみたいと思ったのは「地域住民に疾病に関して説明する」教育。後期研修医が月一回行っているという事でしたが、あれは勉強になると思います。

 

僕も外来用に一度、自分でパワーポイントで「説明用スライド」を作成しました。あれは予行練習用に作ったのですが、患者さんに対する説明に非常に役立っています。図を描いて説明できるので・・・・(美術2の僕ではありますがw)

 

やっていたのは・・・患者さんにどのように説明するか。医療用語を使用せずに、どうわかりやすく伝えるか。

そしてそれを「自分の発展」のために、聴衆である地域住民の皆様からアドバイス・評価をいただけるとは、何とすばらしい話だろうか・・・と思います。

 

 実際、僕も外来では・・・極力噛み砕いて話しているつもりですが、本当にわかったか不安になることがありますし、そういう不安を解消する上においてもこの教育方法は良いと思います。

 

あと個人的には「地域の薬局実習」もいいですね。恐らく「医師の前」と「薬剤師の前」とでは態度や話す内容が違うというのは、本当だと思います。

それだけでなく、実際の薬局業務を知ることは「医師」としても勉強になります。

 

僕は今の病院で・・・薬剤部の中に入って行ったりしています(検査部にもよくいますが)。薬剤師さんたちにも「また来たか」と思われていそうですが、仲良くやっています。 そこでも学び取る事が多いですし、どんな業務をしているのか、実際の錠剤の形などを見る事すら勉強になります。

患者さんにこんな形の錠剤・・・って説明できますしね。

 

他にも地域連携の話は面白かったですね。

 

 

もう一つ、柏原病院の話ですが、こちらは有名な話ですが最初に動いたのは、「柏原病院の小児科を守る会」であり、子供を持つお母さんたちの活動からの出発です。

そこが東金とは逆なんですが、こちらも非常に面白い活動をされています。

 

「柏原病院の小児科を守る会」の活動に関しては過去にも何回も書いていますので、そちらをご参照ください。

 

ただ、「小児科を守る会」が作成していたパンフレットを、丹波市が作って(お金を出して)保育所などを通して母親たちに配布するという話、非常に興味を持ちました。

まさにボトムアップで「行政」が動いたといっても良いと思います。動いた行政もすばらしいと思います。

 

また、実際に多くの人が医療の現状を知らないという事実があり、できるだけ多くの人に「医療の現状」を知ってもらうための「自主制作ビデオ」を作成した事がまた面白いと思いました。

 

両方の地域で共通しているのは、スタートこそ違いますが「医療従事者」「地域住民」「行政・政治」などが「地域を守る」ために一緒に活動している事だと思います

 

この報道番組を見て「日本の医療を守る」ために、「医療従事者」「国民」一丸となって解決方法を取り組んでいかなくてはならないと思いました

 

 

僕には夢があります。腫瘍撲滅・・・に寄与するため、臨床・研究ともに第一線で生きつづける事。そして腫瘍の撲滅を達成する事。

 

それだけでなく命を懸けて「医療制度問題」にも取り組みたいと思いました。

 

いつ死ぬかはわかりませんが、死ぬまで自分のできることをやっていければと思います。

 

まぁ、いつ死ぬかなんて気にしても仕方がないですからね。一日一日を精一杯生きるだけ。それが人のためになるかどうか。

 

「武士道とは死ぬ事と見つけたり」の境地ですねw

(この葉隠聞書第1 の2はこの文章が書き出しですが、一日一日を今日死ぬのだという覚悟を持って、精一杯生きなさい・・という内容です)

 

少し、本の紹介をします。

明日7月7日は「本田宏」先生らの新しい本「医療崩壊はこうすれば防げる」が発売になります。 先ほどもテレビに出ておられました和久先生(柏原病院小児科)も「小児医療」の部分を担当されているようです。

僕も明日か明後日には購入する予定です。

 

最後になりますが、今回の報道を初め・・国民に対して「医療をみんなで守っていこう」というメッセージを発信してくださっている報道関係者の方々に熱く感謝を申し上げ、今日の記事を終わりにしたいと思います。

http://blog.with2.net/link.php?602868

人気ブログランキングへ←応援よろしくお願いします

なかのひと 

ということで(どういうことだ)、このBlog(移行前も含め)も3年目に入りますが皆様よろしくお願いいたします。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 途上国の保健従事者拡大の前... | トップ | 東京の医療を守る会:全国総... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Thanks (chessdocter)
2008-07-12 15:16:00
トラックバックありがとうございました。その後、番組ディレクターのブログを見つけ、記事からリンクしました。
返信する
ありがとうございます (アンフェタミン)
2008-07-13 07:44:07
>chessdoctorさん
おはようございます。コメントありがとうございます

東金・柏原の動き、そして夕張の動き・・・それを見ながら、今後どの方向に日本の医療が進んでいくのか、進んでいけるのか見ていければ・・・・と思っております

また、コメントいただければと存じます
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

総柏原化」カテゴリの最新記事