新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

マズローの5段階欲求:社会保障の空洞化は住民不在の政治を加速する

2008-06-15 09:35:35 | 医療

おはようございます。

 

昨日は非常においしいお酒を飲んでいたわけですが、その前に本屋に行っておりました。

本屋で買ったのはいくつかの医学書+「日々是よろずER診療http://case-report-by-erp.blog.so-net.ne.jp/20080604)」のBlog本です。

探していたんですけど、なかなか見つからず。

昨日漸く発見しました。最後の一冊でした。

非常に面白いですし、ためになります。

 

その他に買ったのは血液内科のケーススタディ本と、すごく特殊な本ですw特殊といっても医療系ですよw

僕だからこそ買うんだろうな・・・と思うものです。これを理解したあとに、明日以降の職場の仕事に活用します。

 

今日は午後から、少し人と会う約束をしておりまして、午前中はその準備をしようかと思っています。

帰ってきてからは、一つは準看護学院の「血液」の試験作り。一応、対策問題集も作ってほしいといっていたので、そんなものも作ってしまおうかと思っています。 その後は、先ほど書きました「特殊な本」の重要なところをまとめて、パワーポイントにしておこうと思っています

 

さて、本日ですがマズローの話とX仮説-Y仮説を立てたマグレガーの話から、日本の医療などを見ていきたいと思います。ここではマズローの話だけをまず書きます。

行動科学的な話ですね。

 

さて、なんでマズローの話が出たかというと、昨日の飲み会での話で

「日本人が自分の意見を言ったりする事が少ない。特に政治に対して言う人が少ない。お役所任せきりだ。公務員というのは『住民』のための従者であるのに、ここの距離が離れすぎている。

アメリカでは公務員と住民の距離は非常に近く、何かあったり・・・何かの危険性があるのであれば、住民がそれを役所に言う。そこで役所が動かなかいで、何かが起これば即訴訟(これが痛いんだろうけど)。

日本の場合は「何かが起こるまで動かない」のが役所

あと、日本人は『国のため』とか『周りの人のため』という人は少ない。人の事を気にかけていると特殊な人間と思われたりする」

そんな話をしていました。まったくその通り、I think so

 

ただ、アメリカでも日本でもそうだろうけど、自分自身にある程度余裕がなかったら人の生活や政治に口を出している暇はないのだ

 

マズローの人間の欲求の話はご存知だと思いますが、欲求の強さは「生理的欲求」「安全・安定」「社会的・親和欲求」「自我・自尊」「自己実現」の5段階を提唱しています。

 

「倉廩満ちて礼節を知り、衣食足りて栄辱を知る」という言葉もありますが、欲求がある程度満たされずにその上を語ることは出来ないのではないかと思うのです。

 

発展途上国・・・というと失礼かもしれませんが、一部のアジア・アフリカの国々で「衣食住」が足りていない場合は、当然「生理的欲求」が中心でしょう。

 

しかし、今の日本で・・・僕は「親和欲求・社会的欲求」を感じている人よりも、その前の段階「安定・安全」を求める段階の人が多いと思うのです

 

それは昨日の会話の中でも語っていたのですが、

「日本の家庭の中で共働きの人が多い。逆にそうでなくては生活の安定性にかける。その状況の中で子供や親と良い関係を作ったり、自分の集団での立場を確立しようという欲求がでてくるだろうか?」

と思うわけです。

 

自分の生活の中で一杯一杯の状況で、何故「人のために。国のために」といえるでしょうか?

 

だから政治にも関心が行っていないのかもしれない。政治があまりにもバカな事をしていて、どっちが政権をとっても同じと見ている人間もいると思う。かっての僕がそうだった。

 

今、政治の方向は更に「安定・安全」を欠こうとしている。 その事により、更に人が自分の生活で一杯一杯になっていく。そうすると更に現場が声を出すタイミングが失われる。住民と役所・行政・政治家との距離が開く。 現場の危機感が伝わらない。

 

これは医療だけでなくて、全てにおいてそうだと思う。

 

社会保障制度を確立しない事は、政治に人民が不参加となる状況を作り出しているように思う。正直に書けば、人民なしの政治だと思う。

 

結局、政治家や行政が

「こういう理由で戦争します」

と言ったとしても、その前の段階で住民が政治家や行政を改革するチャンスは今のままであればなくなるのでしょう。

昭和初期より性質が悪い

 

教育においても文科省は動こうとしているようだが、財務省はバカ(頭はいいけどw)なので・・・少し先が見えていない。

 

このまま言ったら、教育レベルの関係で中国やインドに負けるのは目に見えている

移民1000万の話も・・・日本の国内の非国際化の状況では・・・移民を受け入れるといっても無理でしょう。移民を受け入れても言葉も何もわからないまま、仕事も生活も支障が出てきて、結局暴徒と化すかもしれません。

 

そういうことが予測できるのに、準備をしないで何かが起こってから政治家や行政は動き出すから・・・と思う。

 

まとめます。

 

マズローの欲求仮説、日本の多くの人は2番目~3番目の辺りにいると思う。多くは2番目だと思う。

 

これは社会保障を削っていく事で、更に加速される。 そうすると政治への関心、社会への関心が薄れ・・・住民不参加の政治へとなって行くと思う。

 

日本の将来をつくっていくために、まずは社会保障・教育の安定化をはかり、住民ありきの政治へと変革させる必要性があると思います。

 

もはや、ことは医療だけでなくて将来の日本が崩壊するかどうか・・・と言う長期的視野から物事を見ていく必要があると思います

社会保障を確立して、個人の生活の安定、最低の保証を確立する事で、日本の将来のための布石にするべきであると思われる方は応援をよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

 もう一個、マグレガーの話を書きます。

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