未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




“スパイダーマンスーツ”の開発目指すイタリア研究者
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/offbeat/070426184722.2ay52kcd.html

【ローマ29日】映画「スパーダーマン」の新作がまもなく公開されるが、イタリアで、スパーダーマンのように自由にビルなどを移動できるスーツの開発を目指している人がいる。
この人は、トリノ工芸大学の研究者のニコラ・プーニョさん(35)で、約10年間、粘着力の研究を続け、“スパイダーマンスーツ”を実現しようとしている。

子供のころに観た映画や、それに登場したアイテムに魅せられ、それを実現しようと日夜努力を重ねている、研究者や技術者がいる。

傍から見れば、良く言って「子供心を忘れない人」、一般的には「変わり者」と呼ばれてしまうことが多い。

だが、はっきりとした目標を持って事に望むその執念は、時として、不可能を可能にしてしまうことがある。

そのものズバリのアイテムの開発に成功せずとも、その過程で派生的に生み出された技術が、実際に人々の役に立っているケースは数知れない。

何時の日か、地球温暖化により絶滅の危機に瀕した都市で、二酸化炭素排出量がほぼ0な、クリーンな移動手段を用いて、人々がビルの谷間を飛びまわる日が来るのかもしれない。


「どうです教授?」
「こんな娯楽性を優先させた低俗な映画ばかり作っているから、人々の科学に対する正しい認識が薄れて行くのだよ。」
「手厳しいですね。」
「子供も見るような映画は、もっと科学的に正確なものにしなければいけないだろう。」
「子供に夢を与え、想像力を育むことも、大事ではないでしょうか?」
「それを、全面的に否定はしないよ。だが、これは、余りにも非科学的であり、とても許容できる範囲を越えていると思わんかね?」
「この映画の、いったい何処がそんなにお気に召さないのでしょうか?」
「仮にも、”スパイダーマン”を名乗るからには、蜘蛛の生態を良く研究しなければいけないだろう。」
「では、今回のスーツの開発に当って、教授は蜘蛛の生態を詳しく研究された。と、言うワケですね?」
「ああ、勿論さ。単にCGで合成された、見栄えの良い映像を作るだけならばそんな研究は必要ないだろう。だが、私のように、実際に使用できる物を開発するためには、科学的な裏付けが必要不可欠なのだよ。」
「では、教授の開発された、科学的に正しい”スパイダーマンスーツ”を見せて頂けますか?」
「あぁ、いいとも。これだよ。」
「・・・生地といい、仕立て具合といい、一見して、ただのスパイダーマン柄のスーツにしか見えませんが?」
「君も、マンガやハリウッド映画ばかり見て育った世代かね?これがただのハロウィーン用の衣装にしか見えないのかね?」
「確かに、一点、際立った特徴があるのは解るのですが、それと科学的根拠との関連性が良く理解できないのですが。」
「スパイダーマンの映画でしか蜘蛛を知らない世代に多いのだが、本物の蜘蛛は、手首からではなく、お尻から糸を出すのだよ。」
「それで、スーツのお尻の部分が、丸く切り取られているんですね。」

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする