未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




前から不満に思っていたことがある。

子供が大きくなってから、家族揃って出かける機会が減った。

今は車は、ほとんど週に一回の買い物の時にしか使用しない。

それも、休日のスーパー周辺の道路はとても混むので、あまり乗りたくないのが心情だ。

幸い、家から自転車で5分ほどの所にスーパーがあるので、基本的に車がなくとも、不自由しない。

だが、どうしてもバッテリーが上がってしまうのが気になって、週に一度は無理やり乗るような始末だ。

車検の時期が2月で冬場と言うこともあり、その頃にはバッテリーが疲弊し切っている。

今回は、車検の予約を入れた日の夕方に、エンジンをかけようとしたら、かからなかった。

ディーラーに取りに来てもらい、バッテリーは交換した。

「これって、何とかならないんですかね?」
「バッテリーのマイナス端子を外してもらうしかないですね。」
「それ、車に悪影響とかないんですか?」
「時計がリセットされるくらいですね。」

車種やカーナビなどの電装品によっては、もっと影響があると思う。

ネットで検索すると、
「ECUまでリセットされちゃうので面倒です。特にECUなんかは学習するまで燃料を多めに出すので、燃費悪化は避けられません。」(★ぷりんす村★~エスティマいじり情報サイト

との記述もある。私の車種の場合「パワーウィンドウの初期化」が必要なようだ。

「スイッチとか、付けられないんですか?」
「電圧が高いので、簡単には行きません。」

とのことであった。

しかし。だ。

それに、それほど高度な技術が必要とは思えない。

ネットで検索してみると、『バッテリーカットターミナル』なる商品が存在することが解った。
http://www.amazon.co.jp/STRAIGHT-ストレート-バッテリーカットターミナル-D端子用-80-104/dp/B002WR52AW

ネットの質問サイトで「自然放電の方が大きいので、そんなもの付けても気休めにしかならない。」と、平気で回答している例があったが、今の車は自然放電より『暗電流』による消耗の方が格段に大きいはずなので、そんなことはあり得ない。

近所のカー用品店に買いに行って驚いた。

「『バッテリーカットスイッチ』ってあります?」
「何ですか?それ?」
「バッテリーのマイナス端子に取り付けて、スイッチを廻すことによって、バッテリーの消耗を抑える部品なんですが。」
「・・・少なくとも、うちにはありませんね。」

そんなに、特殊なものなのであろうか?

『バッテリーカットターミナル』は、部品に取り付けられているダイヤルを手で回すことにより、オン/オフを行う。

そのダイヤル部分が、車内のダッシュボードに付いていれば良いのではないのか?

バッテリーオフに伴う様々な障害の殆どは、不揮発性メモリにデータを残すことにより、防止出来るのではないのか?

もちろん、個人で出来ることではない。だが、自動車メーカー/電装品メーカーが真剣に取り組めば、いとも簡単に出来ることだと思う。

「買い物で荷物が一杯の時にリモートロックが使えないのは不便」

「買い物で荷物が一杯」の時に、あなたは家の玄関のカギを、どうやって開けているのか?

それを、不便と感じることが、一年にどれだけあると言うのか。

それに、荷物が一杯で困るのは、通常は帰りにスーパーで車に乗ろうとした時だ。

スーパーで駐車してる間は、オンにしておけば良い。

恐らく一番の問題は、これでオフにしたとしても、バッテリーが絶対に無くならない訳ではないことだ。

長期間オフにしたままであったために、いざと言う時にエンジンが掛らない。とのトラブルが頻出する恐れはある。

だがそれは、現状でも普通に起こっていることだ。

バッテリーが上がる前に、意識して車に乗るようにしている人も多いであろうし、私の様にうっかりとバッテリーを上げてしまう人も多いであろう。

JAFの「平成22年度年末年始の主な出動理由TOP10」によると、「過放電」が2位の「落輪」の3倍以上と、ぶっちぎりだ。
http://www.jaf.or.jp/profile/news/file/2010_38.htm

この頻度が軽減されることは、間違いないと思われる。

誰でも手軽に自家用車が手に入る現状では、日曜ドライバーの比率はかなり高いと思われる。

日曜でなくとも、主婦が買い物にしか使用しない。との家庭も含めると、日本の車社会において、『バッテリーカットターミナル』が、燃料の節約などに貢献する役割は非常に高いはずだ。

どう考えても、それほど大きな障害があるとは思えない。

そして、もう一つ欲しい機能がある。

バッテリー駆動の携帯機器には、必ず付いている『バッテリー残容量』表示だ。

「そんなもん付けたら、それに暗電流が必要だろ?」

市販の「乾電池チェッカー」のような仕組みで、ボタンを押した時のみ通電し、バッテリーの残容量によって赤・黄・緑のLEDが点灯するような装置であれば、暗電流は不要だし、安価に取り付けられるはずだ。

なぜ、自動車メーカーが取り組まないのか?

なぜ、行政が指導しないのか?

自動車メーカーの戦略的問題なのか?

行政的な規制があるのか?

安全性に懸念が残るのか?

いくら考えても、それほど大きな問題があるとは思えない。

恐らくは、メーカーの快適性をウリとする戦略から外れていることと、行政が指導するには、あまりにも瑣末なことであるからのような気がする。

『バッテリーカットターミナル』の使用を強制する必要はない。

車内から操作出来る『バッテリーカットターミナル』の装着を、メーカーに義務付けるだけで良いのではないか。

ここは真剣に検討して欲しい。

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