未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




食品から放射性物質、県が出荷自粛求める(読売新聞) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20110319-567-OYT1T00556.html
 政府は19日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて実施した食品のサンプル調査で、福島県川俣町の酪農家が提出した牛乳と、茨城県内の6市町村のホウレンソウから、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性ヨウ素などの放射性物質が検出されたと発表した。

茨城県のほうれん草と福島県の牛乳の一部で食品衛生法の暫定基準値を上回る放射線量を検出
http://gigazine.net/news/20110319_spinach_milk/
 枝野氏は、検出された放射性物質濃度の牛乳を1年間とり続けた場合の被曝(ひばく)量はCTスキャン1回分程度、ホウレンソウはCTスキャン1回分の5分の1程度、と説明。「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではないということを十分ご理解いただき、冷静な対応をお願いしたい」と訴えた。

風評被害。

いわゆる『デマ』だ。

今回の災害で、様々な『デマ』が流布されている。

ニュースで報道されている以外にも、地元のコミュニティーで交わされるものまで含めれば、どれだけの量の誤った情報が『真しやか』に流布されているのか?

人の力になりたいとの思いがあるものの、間違った知識に基づいているため、結果として害のある情報になってしまったもの。

軽い気持ちで書きこんだジョークが、思わず広まってしまったもの。

愉快犯が初めから悪意を持って、故意に流したもの。

いつの世にもあることではあるが、災害時はその影響は甚大だ。

政府発表にもどかしさを覚えるのは、「食べても全く問題ない。安全である。」と、はっきりと言わない点にある。

それは発表の内容に、一語でもあやふやな点があれば、それを衝き、反論しようとする輩が大勢いるからだ。

反論に一点でも正当性があれば、逆にその者の主張が、たとえ他の部分はまったくの間違いであったとしても、全て真実として伝搬して行ってしまう恐れがあるからだ。

それは単に「可能性がある」と言った程度の懸念事項ではなく、過去に何度も繰り返されている現実である。

政府発表は、あれで仕方がない。

だが、この期に乗じて農家を騙そうとする輩は、既に対象地域に向けて出発しているものと思われる。政府の迅速な対応が望まれる。


以下は、なんの科学的根拠もないし、本件に関して私が専門的な知識を持っているわけでもない。

「こんな考え方もある」程度に読んで欲しい。

「1年でCT1回分」云々の下りは、正確な数値に基づきながらも、安心感を与えようとの苦慮を伺えるが、如何せん解り辛い。

私の解釈では、10年くらいその濃度のものを食べ続けても、『今まで通りの生活には、全く影響がない。』と言えると思う。

「人体には全く影響がない。」と言っているのではない。

「今まで通りの生活には、全く影響がない。」と言っているのだ。

発表されていないが、震災前に普通に流通していた農産物にも、自然界に含まれる微量の放射線が含まれていたはずだ。

それと比べて、どれだけの量であるのか。

今の濃度のものを何十年も食べ続けたとしても、その結果は「ガンになる確率が上がる」程度ではないのか?

今の生産地のものを食べ続けたとしても、含有量は年々減って行くものと思われる。何年か後には、震災前の数値に戻っているはずだ。

影響が出る前に、汚染は消える。

それよりも声を大にして言いたいのは、日常的に煙草を吸っている者が今回のほうれん草を食べたとしても、健康に与える危険度がいったいどれだけ増すと言うのか?

病院の待合室に貼ってあるように、肺の中が真っ黒になるほどの汚染を容認しておきながら、『ベクレル』という聞きなれない言葉、ピンと来ない危険度を、過敏に警戒することのアンバランスさが異様に映る。

それは、喫煙者に限ったことではない。

今までに自分の食べていたものの安全性は、いったいどれだけなのか?

今回の放射線量の食物を摂取したとして、自分の健康上の危険度は、どれだけ悪化すると言うのか?

健康診断などで「酒量を控えるように」と指摘されたものは、自分の健康を心配するならば、「ほうれん草を食べない。」以上に、もっと効果的な対策があるはずだ。

子供の健康を心配するものは「汚染された牛乳を飲ませない。」以上に、「ジャンクフードを控える」など、もっと心配しなければいけないことがあるはずだ。

「運動不足を指摘されているもの」は、自分の体を心配するならば、もっと体を動かすようにするべきではないのか?

これらのことは、ほとんど全ての日本人に該当すると思われる。

「今まで通りの生活には、全く影響がない。」と言ったのは、そういうことだ。

既に抱えてる健康上の問題に、今回の問題が上乗せされたとして、いったいどれだけ危険度が高まると言うのか。

もちろん、放射能汚染を過小評価してはいけない。だが、政府発表を冷静に受け止めて欲しい。

そしてできれば、これを機会に、今までの自分の生活態度を見直してみるのも良いのではないだろうか。


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