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筆者が小学校入学前にすごした集落に保育園や幼稚園はなかった
筆者は、目を覚ますと船着場へ標高差100mほどを下り、出船を見送った
朝飯は船着場近くの親戚縁者の家で食べる日もあった
どこで食べようと、遊ぼうと、筆者も、親も気にしなかった
親の目が届かなくても、安心・安全な地域社会だった
さて、本日は東北地方の漁村の3歳未満の子どもをもつ母親と、60歳代の子育て支援女性との会話を紹介
前者を母親、後者を支援者と記す
母親は、子どもの遊び場がなく困っている
母親:お寺の本堂で遊んでいるが、毎日行くのも気の毒で。行く場所がなくてねー
支援者:自然がいっぱいあっても、行く場所がないのー?
母親:だって、それぞれの持ちものでしょ。自然つったって、みんな個人のものじゃないですか
母親:じゃ、田んぼが空き地だからつって、よそのうちの田んぼに行って遊べますか、遊べないでしょ
自分のうちの田んぼだったらいいけど
母親:道路行ったり来たりするしかないでしょ
母親の考えと行動を聞いて、支援者は次のように語る。
「今の若い人たちは、そいうこと感じるわけ。個人のとこ(田・畑・山)行って遊ばない
昔だったら、どこに行って遊んでも、誰も何も言わなかったでしょーけど
今の人たちは、(田・畑・山に)個々の所有権があるので、入れば入ったと
犬が入ってさえも糞が落ちてるなんのと騒ぐとき(時代)ですからね
ですから、どこに行って遊べるんですかって言うわけ」
筆者を含め昔の子どもは所有権や利用権に関係なく自然で、具体的には田・畑・山・川・海などで仲間と遊んだ
今の子どもは親がついて遊ばせ、所有権や利用権を気にするため自然で遊べない
はたして、今の農山漁村の自然は子どもの遊び場なのか疑問
農山漁村は遊び場としての自然が豊かなのか疑わしい
写真は、大船渡市にある地区拠点施設(駅舎・診療所・市役所支所・地区公民館)の貸本棚で本を選ぶ子どもたち
地震・津波被害の大きい大船渡市、3人をはじめ皆様の再起を祈念します
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2005年11月30日 撮影地:岩手県大船渡市