アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

サンシュユ - 春黄金花

2021-03-02 18:00:00 | みんなの花図鑑

サンシュユは中国名「山茱萸」を音読したもので、「茱萸」はグミの意味だから、「山茱萸」を訓読?すると「山グミ」となります。
これは 秋に グミのような赤い実が生ることに由来します。



でも、春の花のときは 別名の「ハルコガネバナ(春黄金花)」のほうがぴったりな気がします。





ミズキ科だから トサミズキなどと同じ科ですね。




沢山の黄色い小花が集まって 散形花序を構成しています。
「4枚の総苞片のなかに たくさんの小花が入っています。」




雄しべは4個。ウメやサクラに比べるととても質素です。



花柱と雄しべの付け根の間が盛り上がっていて、蜜を分泌しています。


アーカイブ (2019-3-09)




アンズか?ウメか?

2021-03-02 09:44:23 | みんなの花図鑑

こんなかわいい花が咲いているのです。
毎年写真を撮っているのですが、今年は 開花がちょっと早いようです。



ところが、何の花だったか?思い出せません。バラ科であることは明らかなんですが・・・
もっと言えば、ウメか? アンズか? そのどちらかなんですが・・・
場所は 畑。ウメなら梅園、アンズなら 杏園??ってところですが。




一年ぶりにこの可愛い花を見た途端、あれ?どちらだったかな??と一年前の結論が分からなくなってしまうのです。




ハチが花粉を食べています。一生懸命。なので動こうとしません。




ウメとアンズは 同じバラ科スモモ属の樹で、とてもよく似ています。
花弁が丸いのもよく似ています。


アンズ (2018-3-22)

これは典型的なアンズの咲き方をしている木です。
アンズの花はウメに比べて一つの節にいくつかの花が付くことが多いです。




スモモも似ていますが、花は 桜桃(サクランボ)の咲き方に似ています。






いずれにしても、こんなかわいい蕾を見ていたのでは、ウメか アンズかの区別はつきません。


アンズかウメかは 萼を見て区別できます。


典型的なアンズの花 (2019-3-25-Yahagi)



典型的なアンズの花 (2018-3-22-Yamazaki)

このように、開花したアンズの萼はめくれあがって反り返っています。これがアンズの花の特徴です。



さて、では、今調べている花の萼は どうでしょうか?

これは まだつぼみの状態ですから、ウメであれ、アンズであれ、萼は花弁に寄り添ってます。




この花は開花しています。ですが、萼は反り返ってません。とすると、ウメだったのかな?



これも(まだ?)反り返ってません。
それにしても 花弁が一重でないので とてもウメとは思えませんけど(^^ゞ




この萼は 一部、花弁から離れています。




これも開花したほうは、萼が、花弁から離れています。ですが、上で見た典型的なアンズの萼のように反り返ってはいません。

結論として、アンズではないので ウメだろうと思うことにします🥺
でも、実を採るために畑に植えてるウメで 八重のウメってあるんだろか?
調べると、「鴬宿」という八重咲きの品種などでも実を採るために植えることがあるようです。
このウメもその系統のウメだったのかもしれませんね


〔追記〕
本稿を書いているとき、参照させてもらった gooブログ の「雑草」様「庭の花たちと野の花散策記」から、ウメとアンズについて 目から鱗のコメントをいただきました。
> 梅はほとんどすべてがアンズやスモモなどとの交雑したものです。
たしかに!
雑草様、ありがとうございます。

以下、コメント欄より一部転載させていただきます。

「花梅の分類では主に、梅本来の特徴が強く現れているのを野梅系、アンズの特徴がよく出ているのをアンズ系、スモモの特徴のあるものをスモモ系(伝統的な日本の分類では緋梅性とか紅梅性といいます)の三種に分類されます。アンズ系は梅の中では花期が遅く3月中旬以降で3月初めには咲き始ます。そしてアンズの花期はさらに遅く3月下旬になります。アンズ系梅の萼は反り返るものが多いようです。」