アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ジンチョウゲ - ジンチョウゲ科2

2021-03-14 18:00:00 | みんなの花図鑑

特集ジンチョウゲ科の花、第2回は 科の名前の「ジンチョウゲ」。
ジンチョウゲ科の特徴は何でしょう?




ジンチョウゲ科は「従来のクロンキスト体系による分類ではフトモモ目に、新しいAPG植物分類体系ではアオイ目に含める。」(wiki「ジンチョウゲ科」)
まぁ、分子レベルで分類するとそういうことになるのでしょうか? 見かけで共通性はあまり感じられませんが・・・(´v_v`)



さて、ジンチョウゲそのものは よく「三大香木」といわれるように、香りの引き立つ樹とされています。
そもそも「沈丁花」の「沈」が香木の一種「沈香(じんこう)」のような強い香りにちなんでつけられたそうです。




最近のジンチョウゲは品種改良されて・・・
ますます「葉っぱの座布団にちょこんとくす玉が乗っているように」見えてきました \(^o^)/




一方、学名は Daphne odora といい、種小名の odora は やはり「(良い)香り」のことです。




属名(ジンチョウゲ属)の Daphne は ギリシア神話に登場するギリシャ語の ダプネー(Δάφνη) に由来し、「ダプネーはギリシア語で月桂樹という意味。」(wiki「ダプネー」)

「追うアポローンと逃げるダプネー、ついにアポローンはペーネイオス河畔までダプネーを追いつめたが、ダプネーはアポローンの求愛から逃れるために、父である河の神に自らの身を変える事を強く望んだ。
その望みを聞き届けた父は、ダプネーの体を月桂樹に変えた。」(同上)

よく「ジンチョウゲは日陰が好き」といいますが、太陽神アポロンから逃れるためダフネー(=月桂樹>沈丁花の葉)は日向に出られなかったのかもしれませんよ (^_-)-☆




花は 先のミツマタと同じで、花弁のように見えるのは 萼片です。

「雄しべは8個」「子房は長楕円形、無毛。花柱は短い。柱頭は頭状。」(三河の植物観察「ジンチョウゲ」)

「花は形態的には両性だが、結実する株と結実しない株がある」「日本ではほとんど結実しないが、まれに結実する株がある。(樹に咲く花)」(松江の花図鑑「ジンチョウゲ」)









ミツマタ - ジンチョウゲ科1

2021-03-14 09:58:51 | みんなの花図鑑

日曜特集?ジンチョウゲ科の花、第1回(といっても全2回ですがm(_ _)m)はミツマタ。
場所は 愛知県緑化センター。




すべての枝が三つに分かれています。これが名前「三叉・三椏」の由来。
古くから樹皮を製紙材料にしてきました。「コウゾ、ミツマタ」のミツマタです。




「枝先の頭状花序に小さな花が30〜50個つく。(樹に咲く花)」(松江の花図鑑「ミツマタ」)




「花弁はなく、萼が目立つ。萼筒は長さ8〜15mm、先は4裂する。萼片の内面は鮮黄色、外面には絹毛が密生する。」(同上)




「雄しべは8個で、4個が萼筒の口部から見える。」(同上)




「冬芽は裸芽で、銀白色の絹毛におおわれている。花芽は大きく、長い柄がある。はじめ総苞があるが、冬のうちに落ちてしまう。」(同上)