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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

樹に咲く花 (13) ハウチワカエデ

2021-03-28 18:00:00 | みんなの花図鑑
ハウチワカエデ 雌花(秋葉公園・安城市)

モミジのあとは、カエデの花です。もっとも 植物学的には モミジもカエデ属 (Acer) なんですが。
そしてこれは めしべの花柱が伸びているので 雌花です。




花の後ろに写っている若葉は 切れ込みが深く、これで モミジでなくカエデなのかと思えてきますが、
成長すると このような葉になります。
前回のイロハモミジと比べると、葉っぱも花も、2倍近い大きさです。




雌しべ以外に 雄しべも黄色い葯を付けています。なので両性花といったほうが良いかもしれません。
ただし おしべは めしべの半分くらいの背丈しかありません。




これも同様。




ハウチワカエデ 雄花(秋葉公園・安城市)

分けて掲載していますが、同じ株に咲いていた雄花のほうです。








この雄花は おしべの付け根に 黄色い花盤上の器官があります。
もしかしたら これは蜜かもしれない、とも思うのですが、なかなかそこまで記載されている記事がネット上にはありません。
カエデは英語で「Maple(メイプル)」です。メープルシロップは蜜ですが、あれは 花の蜜ではなく、主にサトウカエデの樹液を煮詰めたものなんですね。
つまり、「はちみつ」と言っても「花はちみつ」または「花蜜はちみつ」と 「甘露はちみつ」という2つのはちみつがあったのです。





樹に咲く花 (12) イロハモミジ

2021-03-28 10:41:29 | みんなの花図鑑
イロハモミジ (安祥城址公園・安城市)

早くも カエデ科の花が咲きだしました。


雌花

カエデ科の花は 同じ株に 雄花と雌花が咲きます(雌雄同株・雌雄異花)。
通常は、雄花が先に開花し、遅れて両性花(雌花)が開くといいますが・・・




最初に目についたのは 雌花でした。




花先に Yの字になって伸びているのが、めしべの柱頭です。




柱頭の下に 子房があるのですが、開花して間もないのでよく分かりませんが、ブーメランみたいな翼果の赤ちゃんの格好をしています。




雄花

線香花火みたいに 伸びているのが おしべです。







今回は 雌花の株には 雌花しか見当たらず、雄花の咲いている株はみな雄花ばかりで、まるで雌雄異株みたいでした。




ヤマモミジ (安祥城址公園)

安祥城址公園には、ヤマモミジが一本だけあるのですが、この株にも 花が付き始めていました。

*ヤマモミジ 分布=本州の日本海側(青森県から福井県まで)



こちらは 先に咲く雄花のほうです。