LUNACY

cygnus' blog

『終わらない「失われた20年」 嗤う日本の「ナショナリズム」・その後』北田暁大

2018-09-01 20:15:43 | 本・コミック
北田暁大先生の最近の論考と対談を集成したもの。
3部構成で、特に第1部は、師匠の上野千鶴子先生が相手。

通奏低音として、「成熟社会なのだから経済成長しなくていいという考え方は危険」ということ。
僕も、5年くらい前までそういう考え方に染まっていた。
また、北田先生のブレイディみかこさんと松尾匡先生との鼎談集を読んで、目が覚めたクチ。

本文のあちこちで、思わず、そうだよなと、膝を打つことしきり。
とくに韓国人留学生がいなくなっていることについては、ハッとした。

数ヶ所、宮台真司先生への批判と推測されるところもあったかな?

それはともかく。
多分、北田先生のこの本を貫く感覚と僕がもっともvibrateというかresonateしたのは、団塊ジュニアのことを忘れてくれるなというメッセージ発信意思というか、団塊ジュニアが日本社会の中で透明な存在になっていることへの危機感なのではないかと思っている。
というのも、この本は僕の代弁者だという読後感を意識してしまったから。(もちろん、北田先生はそんなことは望んでいないと思うのだけれど)
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「健康で文化的な最低限度の生活」第7巻

2018-09-01 19:15:53 | 本・コミック
柏木ハルコ

本巻は、えみるじゃなくて、栗橋が主人公のエピソード群ですね。
それにしても、ここで描かれている、現場の、福祉のソーシャルワーカーとか相談員の人って、凄いテクニック持っているし、行動力もあるし、本当に頭が下がるね。

漫画だから、なんとか穏やかに収めようとしていると思うんだ。でも、現実はもっとキツいんだろうなぁ。
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<外山啓介ピアノ・リサイタル「月光&謝肉祭」>

2018-09-01 16:42:57 | ピアノとクラシック
2018年9月1日(土)
東京オペラシティ コンサートホール

ドビュッシー:月の光が降りそそぐテラス
ドビュッシー:ベルガマスク組曲
(プレリュード/メヌエット/月の光/パスピエ)
ドビュッシー:喜びの島
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 「月光」
ショパン:プレリュード第15番 「雨だれ」
ショパン:ノクターン第8番
シューマン:謝肉祭~4つの音符による面白い情景~

アンコール
シューマン:トロイメライ
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女


今回は、全体を通して、佳い演奏でした。
もちろん、定番通り、和音の方が細かなパッセージより上手いとかあるのだけれど。
とにかく、コンサートを通して安定しているというか良い悪いの波がなかった感じ。
ドビュッシーも、こんなに丁寧に弾いてたっけ?昔? 今回は、速弾きにならなかったし。
謝肉祭でも、リズム感も比較よかったのか、聴かせどころを外していない感じ。

とりあえず、いまの?一昔前の?ファッション流行言葉を借りると、キレイめ、な演奏でした。

というわけで、きっと、サントリーホールより、オペラシティの方がやはり相性がいいのだろう(笑)。
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