2012年のサッカー、ヨーロッパ選手権は、予選リーグの後半から決勝トーナメントの前半まで、アメリカ出張だったので、結果をインターネットで見るだけでした。
アメリカはアメフトと野球の国。サッカーには無関心で、テレビでも中継はされていないようでした。
帰国後に準決勝、決勝があって、準決勝のドイツ×イタリア、決勝のスペイン×イタリアを、明け方に頑張って早起きして見ました。しかし、もう一試合の準決勝、ポルトガル×スペインがテレビで放映されなかったのはなぜだ!
優勝候補筆頭のドイツがイタリアに敗れるという波乱があり、決勝戦はスペインが4-0でイタリアを圧倒。ワールドカップに続く連覇です。
印象に残った選手は、ドイツ戦で2得点を挙げたイタリアの黒人選手、バロテッリ。
サッカーに詳しい人に聞くと、バロテッリは実力はあるけれどもさまざまな問題行動を起こしてきた悪童らしい。最近、彼についての記事を読みました(→リンク)。
ガーナ人移民の長男としてイタリアで生まれ、2歳の時にイタリア人のバロテッリ家へ里子に出され、イタリア人として育てられた。「今まで誕生日に電話の1本すらくれなかった」というから、実質的には貧しさの中でも口減らしに近かったんでしょう。
ヨーロッパ諸国の中で必ずしも黒人が多いわけではないイタリアで、黒人であることがさまざまな差別につながったことは容易に想像がつきます。
マリオがサッカー選手として頭角を表したあとになって、実の両親が長らく疎遠だった息子とよりを戻したいと申し出たとき、「もしあの人たちのところで育っていたら、今ごろはアフリカのどこかで悲惨な暮らしをしていただろう。いや、もう生きていなかったかもしれない」と、冷淡に対したようです。
イタリア国籍取得前にガーナの国家代表の招集を断り、イタリアの市民権を獲得後、晴れてイタリア代表に。今回、決勝戦で破れはしたものの、準決勝での2得点は、類まれな才能を世界に示しました。
移民のサッカー選手と言えば、ジダンが思い浮かびます。
アルジェリア移民の子として貧困と差別に苦しみながら、サッカー史上最高の選手とまで言われるようになったフランス代表のジダン。
20006年ワールドカップ決勝での頭突き事件など、試合中には頭に血が上ることがありましたが、普段は紳士的だった。
それに対してバロテッリのほうは私生活でも破天荒だそうで、それが今後の選手生活で足を引っ張らなければいいがと思います。
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます