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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

牛タンの話

2007-10-22 00:04:46 | 食べる
 今回は,本当に食べるタンの話です。安心してお読みください。

 韓国は,仏教が国教としての地位を追われて久しいため,日本のような肉食に対するタブーはありませんでした。そのため,肉料理の種類が豊富で,肉食文化も発達しています。
 肉だけでなく,骨,内臓,さらには血まで利用しつくします。肉屋にいけば,スープ用の巨大な骨が売っているし,血を利用したスンデも人気メニューの一つ。

 ところが,その韓国で不思議なことがあります。

 それは,タン。

 韓国人はタンを食べない。

 焼き肉やホルモン焼きがあんなにも発達しているのに,舌は食べない。一頭からとれるのは一つだけれども,毎日おびただしい数の牛,豚がされているにちがいないのに,そこから出る膨大な舌はどうなってしまうのでしょうか。捨てられているとしたらもったいないことです。たぶん,タン塩をこよなく愛する隣国に輸出されているのでしょうね。

 ないとなると食べたくなるのが人情です。

 韓国にいたときは,日本人相手に牛タンを食べさせる店を探しては,通ったものです。

 二つあって,その一つは,二村洞にある「早稲田屋」

 早稲田大学に留学していたご主人が開いたということで,早稲田出身の人には割引があります。
 一度,やはり早稲田に留学していた韓国人の友達を連れていったのですが,早稲田を出たというと,何年度ですか,○○教授を知っていますかなど,尋問されていました。そう簡単に嘘はつけないようです。牛タンの上に刻んだネギが乗ってでてくる。値段はかなり高めです。

 もう一軒は,梨泰院,ハミルトンホテル裏の牛里(ウリ)ガーデン

 韓国ではまあまあの生ビールもあり,やはり日本人に人気。レバ刺があるのもうれしい。店員はほとんど日本語ができ,客の半分以上は日本人です。

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4 コメント

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牛タン (スンドゥプ)
2007-10-22 09:42:17
近所の高~い焼肉屋にあります。
多分、観光客向け。薄くて硬い。
また近くのサムギョプサル屋にも何故か置いておりますが、これも硬かった。
日本の様に厚くて軟らかいタンは望むべくもないようです。これは韓国の寿司と同じ。
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韓国の寿司 (犬鍋)
2007-10-23 00:17:58
私はそれほど不満ありませんでした。

魚やとか寿司広場。

いいものばかり食べると,回転寿司なのに一人5000円近くいっちゃいますが。
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いや (法螺貝)
2007-10-30 14:05:21
焼き肉とホルモン焼きは日本生まれですよ



焼き肉は戦後、闇市で商売していた在日コリアンが始めたホルモン焼きにあるといわれます

元々韓国(朝鮮)料理てはホルモンは煮込むのが主流で焼いては食べなかった

というか…李朝時代の資料をみればわかるが食料事情が非常にわるいため、両班でもなかなか食べられる物ではなく、庶民には肉は祭時などに食べるご馳走であった

モンゴル料理をみればわかるけど、食料が乏しい環境ではカロリーを無駄にしないため鍋などを使った肉汁を捨てない料理が発達する

韓国朝鮮料理もそうであって、直火焼きってのは新しい料理

直火焼きが生まれた背景は七輪と金網の存在

当時の日本人は七輪で魚や貝を焼いたりしてましたからね

また、直火焼きなら食器を必要としない、食器を洗う手間を省ける

セルフで焼かせることで、労働の手間を減らし客を捌ける

など



プルコギなども朝鮮戦争以後に確立された新しい料理(それ以前はセルフで料理するスタイルはない)

とはいえプルコギをみればわかるとおり焼き肉といえど鉄鍋を使い肉汁を逃がさないスタイルである

網焼きがうまれた背景の一つに日本人に食習慣がある

肉食になれない日本人には油っぽいため量が食べられないし、腹にこたえるため…網焼きで肉汁を捨てることで日本人にも食べやすくする意味合いもある





日本で霜降りの柔らかい肉が重宝されるのもここにあると思う、直火焼きだと肉汁の多くを捨ててしまうためあっさりする分、肉が引き締まって固くなってしまうため、筋繊維の柔らかい肉が求められてきたのが日本の和牛に反映されていると考えられます
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解説ありがとうございます (犬鍋)
2007-10-30 23:56:30
朝鮮の食文化がよくわかりました。

朝鮮時代に畜産が盛んでなかったのは,穀物に比べてエネルギー効率が悪かったからだというのを,読んだことがあります。

また朝鮮が「去勢」という,遊牧民族の基本技術を知らなかった(日本も知らなかった)というのは,朝鮮民族が根っからの農耕民族だったことの証明かもしれません。
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