「(人に物を)あげる」は韓国語で「チュダ 주다」。
チュダの敬語が「トゥリダ 드리다」(さしあげる)で,目上の人に対して使います。
日本語には,目下の人に対して使う軽蔑語(?)の「やる」もありますが,韓国にはそれに該当する言葉はありません。
私が子どものころ,飼っていた犬に,「ご飯をあげる」などというと,祖母から「犬に向かってそんな言葉づかいをするもんじゃない。「えさをやる」と言いなさい」と怒られました。
韓国語では,相手が子どもでも犬でも「チュダ」です。
10年近く前のことでしょうか。別の駐在員に聞いた話です。
そのころ住んでいた二村洞のあるパン屋が,開店何周年かで改装するらしい。その張り紙に
「ジャガイモあげます」(カムジャ トリムニダ 감자 드립니다)
とあったそうな。
それをめざとく見つけた駐在員夫人,
「パン屋さんでジャガイモくれるらしいから行ってくる」
「えっ,パン屋でジャガイモ? なんで?」
「うん,よくわからないけど。でも,くれるっていうんだからもらわなくちゃ」
いそいそと出かけていった夫人,しばらくして手ぶらで帰って来た。よくみると,その掲示文,「カムジャ 감자」じゃなくて,「カムサ 감사(感謝)」だったんですね。
「(今までのご愛顧に)感謝申し上げます」
きっと,毛筆かなんかで書いてあって,「シオッ ㅅ」が「チウッ ㅈ」に見えたんでしょう。
このように,「漢字語+ハダ」(~する)の「ハダ」を「トゥリダ」に変えると,「~申し上げる」となります。
「タッピョン(答弁)トゥリムニダ 답변 드립니다」
(お答え申し上げます)
のように。
チュダの敬語が「トゥリダ 드리다」(さしあげる)で,目上の人に対して使います。
日本語には,目下の人に対して使う軽蔑語(?)の「やる」もありますが,韓国にはそれに該当する言葉はありません。
私が子どものころ,飼っていた犬に,「ご飯をあげる」などというと,祖母から「犬に向かってそんな言葉づかいをするもんじゃない。「えさをやる」と言いなさい」と怒られました。
韓国語では,相手が子どもでも犬でも「チュダ」です。
10年近く前のことでしょうか。別の駐在員に聞いた話です。
そのころ住んでいた二村洞のあるパン屋が,開店何周年かで改装するらしい。その張り紙に
「ジャガイモあげます」(カムジャ トリムニダ 감자 드립니다)
とあったそうな。
それをめざとく見つけた駐在員夫人,
「パン屋さんでジャガイモくれるらしいから行ってくる」
「えっ,パン屋でジャガイモ? なんで?」
「うん,よくわからないけど。でも,くれるっていうんだからもらわなくちゃ」
いそいそと出かけていった夫人,しばらくして手ぶらで帰って来た。よくみると,その掲示文,「カムジャ 감자」じゃなくて,「カムサ 감사(感謝)」だったんですね。
「(今までのご愛顧に)感謝申し上げます」
きっと,毛筆かなんかで書いてあって,「シオッ ㅅ」が「チウッ ㅈ」に見えたんでしょう。
このように,「漢字語+ハダ」(~する)の「ハダ」を「トゥリダ」に変えると,「~申し上げる」となります。
「タッピョン(答弁)トゥリムニダ 답변 드립니다」
(お答え申し上げます)
のように。
質問です。韓国では、「~してやる」という単語はないとのことですが、
韓国の小学校の国定歴史教科書のなかに(確か)しょっちゅうでてくる
「イルボネ・・・ヘチュオッタ(일본에***해줬다)」
というのは、
私の脳内翻訳では、「日本に・・・してやった」としていたのですが、
これも「してあげた」というふうに考えていいのでしょうか。
私見では,「してやる」は相手に対する優位性を強調するニュアンスがあり,「してあげる」はよく言えば「親切」,悪く言えば「恩きせがましい」という感じでしょうか。
韓国国定教科書の記述を「自国の優位性の表現」ととらえれば「してやる」,「恩を着せている」ととれば「してあげる」かな。
少なくとも「親切」ではないような。