韓国で、今月、新しい反日映画が封切られるそうです。
題名は「軍艦島-そこは地獄の島」、
監督はリュ・スンワン。
今年の1月に、1分ほどの予告編がユーチューブにアップされました。
こちら(リンク)で映画のあらすじと予告編を見ることができます。
予告編の冒頭には、
「1945年、日帝強占期、われわれはそこを地獄の島と呼んだ」
の文字が。
そして、次のような日本語の音声が流れます。
「毎月に要した宿舎の家賃は毎月の給料から先に差し引く」
「各自に支給するすべての個人用品は給料から差し引く」
「ここの出来事を記憶する朝鮮人たちは、一人たりとも残してはいけない」
そして、韓国語で次のような文も。
海底1000メートル
脱出することも
死ぬこともできない
われわれはそこを地獄の島と呼んだ
説明によれば、「軍艦島」は日本統治時代に、日本の端島(通称:軍艦島) に強制徴用された後、命をかけて脱出を敢行する400人の朝鮮人たちの話を描いた作品だそうです。
日本統治時代に、軍艦島に多数の朝鮮人たちが強制徴用され、死亡したという「隠された歴史」をモチーフに生まれた映画で、軍艦島は、「一度入ると二度と出ることができない牢獄」であり、「地獄」と呼ばれていたんだとか。
摂氏40度まで上がる海底の炭鉱、腰を伸ばすこともできない場所で、ガス爆発事故の危険にさらされながら、朝鮮人の少年たちは、屈み込んだまま採掘し、しかも給料は払われない。そこでの暮らしは、搾取と苦難の連続だった…。
この予告編が発表された直後、日本の産経新聞は、さっそく噛みついています(リンク)。
特に「朝鮮人少年坑夫」という部分は、「慰安婦に少女が多かった」と同様に歪曲であると。
封切りを1か月後に控え、6月15日には製作発表会が行われたようです(リンク)。
この日のイベントには日本から朝日新聞の記者も参加して目を引いた。記者はリュ監督に「実際の事実とどれくらい近いのか。また映画公開後は韓日関係に影響があると思うが、それについてどう思っているか」と質問した。
これに対し、リュ監督は「国民総動員令が下されて自身の意思に反して徴集されたこと、望まないやり方で働かされ、それに相応する賃金・待遇を受けることができなかったというのは事実」としつつ、「だが、メイン人物の理由と物語は、その時期を取材することによってありそうなことだと考えて作った話だ」と説明した。
朝日の記者も、予告編を見て史実と違う部分があることに気付き、それを質したのでしょう。一部、中央日報の日本語版で意味が通らないところがあるので、韓国語版を見てみました(リンク)。
「だが、主要登場人物たちの生い立ちと物語は、当時を取材することで、ありそうな話だと考えて作った話だ」と説明した。
「終戦後の韓国人の集団脱出劇」とか、「光復軍の工作員」なんていうのが作り話というのはわかるけれど、その前提になっている「ここの出来事を記憶する朝鮮人たちは一人たりとも残してはいけない」という日本人のセリフ、いいかえれば、日本人が軍艦島にいた朝鮮人たちを殺そうとしていたなどという設定は、映画を見た人が「作り話」と受け取るかどうか。
「当時を取材」って、リュ監督自身が取材したんですかね。日本に行って、通訳を通して、日本人にインタビューしたんでしょうか。それとも韓国で、当時の生き残りを探して話を聞いたということでしょうか。
もう一つ、細かいことですが、
「望まないやり方で働かされ、それに相応する賃金・待遇を受けることができなかった」の中の、「それに相応する」という部分は、原文では「それに対する」となっていて、韓国語を読むと「賃金はまったくもらえなかった」というように読めます。
このあたり、どんな根拠があるのか知りたいところです。
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