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犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

バンコク便り~タクシー

2010-07-26 23:00:35 | バンコク便り
 二日目の夕食は思ったより早くお開きになり,9時ごろにホテルに着きました。

 連れの中国系日本人は,タイ式マッサージが大のお気に入りで,ホテル内のマッサージルームに予約を入れにいく。ほかの二人は女性(日本人と韓国人)で,翌日に備えて早めに休むという。私は,ちょっと飲み足りない気がしたので,一人で飲みに行くことにしました。

 とはいっても,土地勘があるのはスクンビットのみ。事務所移転前によく泊まっていたホテルのある地域で,ここから車で20分ぐらいです。2月に出張に来たとき,そこのバーに飲み残したスコッチがあったはず。そのままにしておくのはもったいないし,5月に被害を受けたというスクンビットを見ておきたい気もあるし…。ま,どちらも言い訳で,とにかく飲みに行きたかったわけです。

 ホテルの前の流しのタクシーを拾う。

「パイ タノン スクンビット ソイ イーシプソーン クラップ」
(スクンビト22番通りに行ってください)


 通じたのを確かめてから乗り込みます。タイ語の勉強にと,運転手さんにちょっと話しかけてみましたが,無口な運転手さんで,話ははずまない。道は順調で,15分ほどで着きました。街路を注意して見ていましたが,夜目でもあり,5月の被害を思わせるものは何も見当たらない。

 目当てのバーに入ってみると,客はなし。店の名前はそのままでしたが,見覚えのないママが出て来る。

「3カ月前にかわったんです」

 前に来たときから,もうずいぶん日が経っているし,ママも代替わりしたということで,キープボトルが残っているか不安になりましたが,探してもらったらまだありました。キープ期間は1年だそうです。

 前回,私のテーブルについた女の子もまだいました。そのときは店に入ったばかりで,日本語はからっきしできなかった。話してみると,半年経ってもぜんぜん進歩がないですね。客が少なくて,お客さんと練習する機会も少なかったのかもしれません。

「5月はたいへんだったでしょう」

「ええ,店に被害はなかったけれど,お客さんがさっぱりで」


とママ。観光客も出張者も激減したあおりで,外国人を相手にしている飲み屋や飲食店は,軒並み閑古鳥が鳴いているようです。結局,私のあとにやはり一人でやってきた日本人のみ。早晩つぶれるかもしれません。

 店を出たのは11時半ごろ。店のママがタクシーを拾ってくれ,ホテルの位置を説明してくれました。

 タクシーの運転手さんは私より少し若い感じの,おしゃべり好きな人でした。しゃべるといっても,私の語彙は限られている。運転手さんの言葉は断片的にしかわかりません。

「楽しかったですか。女の子,かわいかったですか」

みたいなことを聞いてきたので,

「ええ,でも自分の娘より若い子で,困りました」

「娘さんは何才ですか」


 ここから「家族紹介会話」になったので,なんとかついていけます。

「4人いて,いちばん上が23歳で…」

「私も娘が二人いるんです」


 子どもの話をするとき嬉しそうなのはバンコク共通ですね。運転手さんのお子さんはまだ小学生だそうです。

「で,お店の子と娘さんとどっちがかわいいですか」

「もちろん娘です」


 この答えがずいぶん受けたようで,運転手さん,しきりに笑っています。

「日本にはいつ帰るんですか」

「明日の夜です」


 ソウルではよく,(じゃあ,自分の車でいきなさい。安くします)なんていうことになるので,

「でも会社の車で行きます」

と急いで付け加える。でも,そういう意図はなかったようです。

 ある程度言葉が通じて,こちらも気分がよかったので,チップをちょっとはずみました。

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