犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

バンコク便り~バービア

2015-09-01 23:34:05 | バンコク便り

 ミャンマーの後はバンコク。

 バンコクでは、直前に繁華街で2件の爆弾事件があり、空港での警備がいつもより厳重でした。

 犯人について諸説あり、まだ捕まっていなかったので、現地事務所からは、空港と事務所、ホテル以外、むやみに出歩くべからず、という禁足令が発令されていました。

 業務後の食べ歩き、飲み歩きがバンコク出張の楽しみの一つだったのに、残念なことです。

「実際、どうなんですか」

 
現地駐在員に聞いてみました。

「危ないところは限られていますから、あまり心配ありませんよ」

「スクンビットなんかは?」

「ああ、いちおう「危険地域」に指定されてますけどね、引っ越すわけにもいかないし、どうしようもないでしょう、ハハ」

 スクンビットは、日本人駐在員が多く住み、日本人向けの飲み屋も多い。

 とはいえ、会社の指示に逆らうわけにもいかず、夕食は事務所またはホテルの近くで済ませ、夜はホテルで静かにしていました。

 最後の夜、ホテルの隣に最近できたオープンスペースのバーに行ってみました。

 店には、真っ白なドレスのようなコスチュームの女性が数人います。ビールのキャンペーンガールでしょうか。しかし、いつもならコスチュームにバドワイザーとかタイガーとかのロゴが入っているのに、それがない。

 席に着くと、そのうちの一人が注文をとりに来たので、

「ビール。何があるの」

「シンハーとハイネケン」

「じゃシンハーで」

 ビールを運んできたとき、向こうから英語で話しかけてきました。

「どこからですか?」

「日本です」

「私も飲んでいいかしら?」

 おっと、そう来ましたか。彼女はビールのキャンペーンガールではなく、新手の風俗嬢のようです。

「ドゥームラオアライ(何飲むの?)」

「プートゥパーサータイダーイ(タイ語しゃべれるのね)。テキーラよ」

「テキーラ?」

 彼女の説明によると、女の子にテキーラ三杯おごると、30分席にいてくれるというシステムのようです。

「タオライ(いくら?)」

「600バーツ」

 2000円以上か…。

 きれいだし、感じのいい女の子だったので、OKしました。年齢は26歳。出身はチェンライだそうです。チェンライというのは北部の地方都市で、バンコクに働きに出てくる女性がけっこう多い。貧しい地方なのでしょう。

「日本人はよく来る?」

「あんまり。中国人が多い。中国人、うるさいね」

「韓国人は?」

「たまに来るけど、けちだから…」

「ぼくは韓国語、できるよ」

「オッパー! サランヘヨ!」

「韓国語できるんだ」

「これだけ。ドラマによく出てくるでしょう」

 タイでも韓流ブームが起きているとは聞いていましたが、いまも続いてるんでしょうか。

 結局、さらに30分延長し、私はビール2本、彼女はテキーラを6杯飲み干して、かなり酔っぱらっていました。

 5000円以上払いましたが、1時間の料金としてはかなり高くつきました。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ミャンマー便り~日本語学校 | トップ | 韓国人よ、あなたたちは何者か? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

バンコク便り」カテゴリの最新記事