犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

暴雪からの帰還①

2011-01-04 23:30:28 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)
 いやはや,大変なことになりました。

 30日未明,一路島根県安来市を目指したわれわれは,渋滞に遭うこともなく中央道を快調にひた走り,名神に入って大阪を過ぎたあたりから雪が舞い始めました。

 雪は中国自動車道に入るといっそう強まります。雪片は大粒で,こういうのを牡丹雪と言うんでしょうか。「粒」というより「布」のような雪が視界をふさぐように激しく振ります。子供たちは今シーズン初めての雪に喜んでいます。

 そして中国自動車道から分岐する米子自動車道はタイヤ規制。雪用タイヤかチェーンのない車は通行できません。われわれはこうした事態は想定内でしたのでスタッドレスタイヤを履いていましたから問題なし。 まだ降り始めで路面にはそれほど積もっていないし,凍結もしていない。ただ雪で視界が悪いのでノロノロ運転。

 中国山地を越えて米子市内に入ると,平地では雪が降っていません。松江の病院に着いたのは5時半頃でしたから,埼玉からここまで約15時間。普段より+3時間でした。年末にしては順調なほうでしょう。

 義父はこの日から年末年始の間,外泊許可をもらっています。松江の最高級島根和牛のお店に行って,妻の実家に着いたのが夜の9時ごろ。

 雪は30日の夜半から強まりました。

 そして,大晦日の朝はすっかり雪景色。我が家の4姉妹と義妹の家の3姉妹は,もうそんな歳じゃないだろうに,雪だるまを作って喜んでいます。このあたりまではまだ雪を楽しむ余裕がありました。

 しかし,昼の間中降り続いた雪は夜になってもやまないどころか雷鳴を伴って激しく降り続きます。

 大雪のことを韓国語で暴雪(ポクソル)といいますが,まさに「暴雪」という表現がぴったりの,暴力的な降雪です。日本語は「暴」のかわりに「豪」を使いますが,「豪」は「豪華」とか「豪快」など,肯定的な熟語に多く使われる。本当に激しい雪は「暴」のほうが似つかわしい気がしますがいかがでしょう。

 さて,元日のニュースは雪一色。

 大山スキー場で表層雪崩が起こり4人の犠牲者が出た。

 交通機関はメチャメチャ。

 われわれが通ってきた米子自動車道は全面通行止め

 山陰の大動脈である国道9号線は鳥取・米子間でスリップしたトラックが道を塞ぎ,千台の車が雪の中に立ち往生

 米子空港も積雪のため全便欠航

 山陰本線は倒木のため不通

 さらに鳥取県と島根県の一部では落雷と積雪による送電線の切断により停電し,雪の中で孤立した村も多数。

「こげん雪は38(サンパチ)以来だが(こんな雪は38以来だわ)」

 義理の両親は天を仰ぎます。

 サンパチというのは昭和38年に山陰地方を襲った豪雪。安来の隣町の米子の積雪は80センチ。今回の雪は,米子で89センチでしたから,サンパチを上回り,観測史上最大の積雪だったのだそうです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2011年の抱負 | トップ | 暴雪からの帰還② »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)」カテゴリの最新記事