少し雨
晴れの門出も素敵ですが、ちょっと潤いを含んだ桜も素敵です。
今年も、お祝いの言葉を述べさせていただく機会をいただきました。
校種や機会は違っても、同じ事を、その時々の言葉にしてお話している気がします。
目の調子のせいで、祝辞の用紙を読むのが困難になってきました。
なので、ほとんど原稿どおりには話せませんが、言いたいことは定まってるのでアドリブも交えながら大体のことは伝えられたと思います。
(こちらが伝えたと思っているだけで、伝わったかどうかは別問題ですが)
先生方からお褒めもいただいたので、ここに残しておきます。
伝えたいことは山ほどありますが、今日は1つのことをお話します
それは命の尊厳ということです。これから中学校生活を迎えると、様々な学びをしていくことと思います。勉強も今までと違った形になり、多くの知識を得ることでしょう。そういう学びと共に、勉強だけでは学べない、人間同志のふれあいをいっぱい学んで欲しいと思っています。楽しいこと悲しいこと、色々あると思います。けれどもその悲しさや辛さはひとつのことを大事にすることで無くしていけると私は信じています。それは目の前の人を「尊重」すること。特に「命の尊重」です。
自分の命を大切にすることもひとつ。そして、目の前に居る命を存在を「尊重」する。中には自分とは考え方の違う存在もあるでしょう。国籍や宗教観が違う存在もあるでしょう。多数派・少数派もあるでしょう。そういう違いがあっても「あなたはそこに存在しているんですね」と慈しみ、許し、尊重する人であって欲しいと願います。
いろんな考え方を認めるとはどういうことか、ちょっと例をあげてみます。みなさんは「目玉焼き」って知ってますよね。卵料理の目玉焼きです。何をかけて食べますか?
「えっ、普通ソースでしょ」「うちは醤油やで」
どちらかが多ければ、そうじゃない人は間違ってるんでしょうか?
「マヨネーズに決まってるでしょ」「いやいやケチャップでしょ」
「塩だけで卵の味を生かすのが最高でしょ」
こんな意見も出てくるかもしれません。
それぞれの好みがあるだけで、そこに正解はありません。
また、「アレルギーで卵は食べないようにしてる」「元々卵きらいやし」っていう人も居るかもしれません。
自分の大切にしている考え方は否定してほしくありません。それは相手も同じです。
「あなたはそう考えるのですね」と相手のことを尊重してあげてください。
そしてできれば「今まではソースが当たり前と思ってたけど、醤油も試してみようかな」っていうふうに、相手の考え方に一歩歩み寄ることができれbはとても素敵なことだと思います。
昨日まで別々の小学校だった人が今日から同じ「K中学校」の仲間です。
別々のチームのファンだった人が、WBCやワールドカップ、オリンピックになると同じ「自分の国を応援する仲間」になれます。
そういう風に、くくり方が変わればそれまで別々だった人が「同じ仲間」になることができます。そのことをぜひ経験してください。
やがて、南区の仲間、京都の仲間、日本の仲間、アジアの仲間、地球の仲間と尊重の輪が広がれば、世界から争いが無くなります。
来週には高校の入学式があり、またお話しする機会がいただけます。
たとえ話はアレンジしますが、本筋は変わらないでしょう。
高校生なんで。あとひとつふたつ、伝えたい項目増やすかもしれませんが。
祝辞を述べさせてもらうことも素敵なんですが、こういう機会を通じて自分の考え方を再確認できることが嬉しいですね。
どう維持に、自分自身に言い聞かせることでもあります。
世界がまたちょっとキナ臭くなっています。
だからこそ、まずは目の前から。