「どくとるマンボウ」に えいきょうを受け、
「旧制松本高校」に入るべく
べんきょうしていた
クリンですが、
女子は入れないことが
わかりました
(・・・じゃあ、女子はどうすんのよ。)
と
チットにきいたら、
「当時の女子は、女学校行ってた。」
とのこと
そこでクリンは
女学校のこと、しらべてみることに・しました
うってつけの本に、
よしやのぶこ(吉屋信子)という人気作家がかいた
「花物語」
ってのが、あるそうです
かれんな女学生のことを
お花に見立てた、
52話のショートストーリー
「初夏のゆうべ。七人の美しい同じ年頃の少女が、ある邸の洋館の一室に集うて
なつかしい物語にふけりました。
その時
一番はじめに夢見るような優しい瞳を向けて
小唄のような柔らかい調でお話をしたのは
笹島ふさ子さんという
ミッションスクール出の 牧師の娘でした。」(第1話・冒頭)
「いま語りだしたのは級中第一の詩人とうたわれる
瑠璃子さんでございます。
「私の胸に咲く思い出の花は山茶花」・・(第3話・冒頭)
「小さい挿話を私にも語らせてくださいな。」
と
言いはじめた露路さんは、
ついこの間、久しくなつかしんだ祖国の土をふむことができた
少女でございます。
父君は、
白髯の老外交官でいらっしゃるのでした。(第4話・冒頭)
・・・・・
その
言い回しと
十代にして
ヒの打ち所のない・しとやかさに
引け目をかんじる
クリンでした
でも、
この・じゅんすい(純粋)で せんさい(繊細)な
「やまとなでしこ」たちも
「良妻賢母」になるために
おやが決めた相手と
けっこんしたり・したそうです
そんな・女の子たちの
春の日の
ゆめやあこがれを のこしてあげたかったんだよ。って
チットが言いました