「桜っていえば、今年見なけりゃならない・桜があったね
『シドモア桜』」
と
チットが 思い出したので、
クリンたち、ヨコハマに お花見に出かけました
去年のクリスマスに、元町を さんさく(散策)したおり、
元町交番の
うら、
川にかかる・はし(橋)のたもとに、
「シドモア桜」
なる、
由しょ(緒)ありげな
かん(看)板つきのサクラを
見つけていたのです
(看板説明)
< 1912年、東京からワシントンへ友好・親善のため、
桜の苗木(ソメイヨシノ)3千本が
贈られました。
その桜は
ポトマック河畔一帯に植えられ、
世界的な桜の名所になりました。
桜の植樹にあたり、大きく貢献したのが
紀行作家であり、
「日本・人力車旅情」の著者である
アメリカ人女性
エリザ・R・シドモアさんです。>
このサクラに出会ったとき、うちのチットは
たまたま
シドモアさんのお友だち、
「高峰譲吉」について
お仕事で 話した直後だったので、
シドモアさんのことも
知りたくなり、
本をよみました
シドモアさんは、そもそも、外交官だったお兄さんに
くっついて
来日した、
女性ジャーナリスト
明治中期の日本に
たい(滞)在し、
関東から東海、そして 関西を旅して、
名所旧せき(跡)を たずね、
日本人にしたしんで、
その
自然と文化を
あい(愛)してくれました
とくに
春のサクラには
ベタボレで、
き(帰)国する時、「ワシントンに 桜を持って帰りたいわ」
と
言い出して、
アメリカ・大とうりょう(統領)夫人を
うごかし、
東京市から
サクラを
プレゼントさせました
たかみね(高峰)さんや、他のはかせ(博士)の協力をえて、
サクラを 害虫から
守りつつ、
念がん(願)かなえて、
ワシントンの「ポトマック河畔公園」
というところに
サクラ並木を
つくったそうです
その並木は、
「全米一の桜名所」となって、
日本にも
毎年のように
開花ニュースが 届けられるほど・・
ここにある・サクラの木は、 その「ワシントン桜」が里がえりして
植えられた木、
だそうです
・・・・・・・
(そんなふうに、自分の名前が お花の一部になるって、
すっごく・ステキだな)
と
クリンが うらやんでいると、
チットが
言いました。
「クリンは、すでに名前が花の一部じゃん クリンソウ!」
「あっ、そっかそうだった」 (つづく)