クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

吉崎御坊跡と蓮如~クリン家ドライブ能登半島旅行・5

2017-07-28 | 旅行記

 食堂にさえ・かん(冠)された、「百姓」という文字・・。

さいきん見かけない

この文字が、

 ほくりく(北陸)にくると、がぜん・いみ(意味)をもってくる


今回の旅で、

 クリンは、そのことを 知りました。


 それは、このあたりが、日本有数の米どころだから、

というばかりでは

ありません。

 このあたりが、戦国時代の1世紀、「百姓たちの国」

だったことに

かんけい(関係)しています


(今日は、長文です)


 クリンたちが、今いる「福井県北部」は、昔、「越前国」と

よばれていました。

 ある日、都から、一人のえらい・お坊さんが 布教にやってきます

れんにょ(かんじ:蓮如)っていう・お坊さんです


 れんにょ(蓮如)は、当時「一向宗」と呼ばれた「浄土真宗」の

リーダーで、

武士やきぞく(貴族)でなく、

 庶民を すくうべく、この地に やってきました


れんにょ(蓮如)は、

村のお百姓さんたちに 

むかって

言いました。

 「 心から『南無阿弥陀仏』と唱えれば、必ず極楽に行けるよ。」

 


 戦や、ねんぐ(年貢)、圧政、ききん(飢饉)などで 苦しみぬいてきた

人々にとって、

これは、まさに 

「救いの言葉」・・

 しかも、れんにょ(蓮如)は、見た目かっこよく、あたまがよく

気さくで 

しんせつ(親切)な

とおとい・高そう(僧)


 百姓たちは、われさきに その手に すがりました


 (←本当は このような方です。)


れんにょ(蓮如)の 布教方法は、

 おふみ(御文)という、百姓にもわかる やさしい言葉で

書いた、きょうてん(教典)を

くばり、

 みんなをあつめて、「講」という、仏教サークルをつくらせる、


というもの。


かが(加賀)、のと(能登)、えっちゅう(越中)

と、

 れんにょ(蓮如)の行く先々で、おふみ(御文)が配られ、

こう(講)ができ、

信者のわ(輪)が

広がりました


 おふみ(御文)には、かかれているのは、たとえば

こんなことです。


「朝に紅顔あって 世路に誇れども、暮に白骨となって郊原に朽ちぬ」


<意味>

 「朝、元気でも、夕方には 死んでるかもしれないから、

 しっかり生きな」   みたいなやつです。


 そぼく(素朴)にして、じゅんすい(純粋)な 教えは、

きびしくて

汚い世界で 

生きるしかなかった

百姓の心を、

がっちり・とらえました


 一大・ブームとなった「一向宗」は、やがて

大きく 

まとまりはじめ、

れんにょ(蓮如)の予想以上の

巨大せい(勢)力となって、

しだいに、けん(権)力者に ていこう(抵抗)

 信者たちは、地元の大名を はいじょ(排除)するための

いっき(一揆)を

おこしはじめます


 とくに、「加賀国」(石川県)では、信者が大名をたおし 国をのっとる

「加賀の一向一揆」

おこりましたが、

そのあとが、すごくて、


百姓たちは、


「ここは、一向宗の国だ ここには、大名なんかいらねえ

 俺たちゃ、平和に暮らすぜ

宣言し、

 100年間の間、自分たちだけの国を、守りぬいたのです 

 (こんなような状態→) (赤が加賀国)

 

 戦国大名たちも、これには、おどろき・手をやき、

おそれましたが、

 さいごは、のぶなが(織田信長)が出てきて、一向宗は つぶされて

しまったのでした。。


それでも

信長は、どんな戦国武将よりも 一向宗の制圧に 骨を折ったはず。」

れきし(歴史)にくわしい、

うちのチットは 

言ってます。

 「あの、うるわしの文化都市・金沢の前身が、百姓の

宗教王国だなんて

めちゃ・すごすぎる

と、

チットは、かんしん(感心)しきり・・ 


 ところで、「北陸宗教王国」のきてん(起点)となった

ここ

よしざき(吉崎)には、

 げんざい(現在)、「蓮如を顕彰する施設」が いくつか・たっています

「蓮如像」がある・おやま(御山、「吉崎御坊跡」)には、

 おどう(堂)こそ・もう、ありませんが、

「蓮如上人・お腰掛の石」っていうのがあったり、

 その山自体が、吉崎の地形が見わたせる 「展望台」に

なってますし、

 ふもとには、「蓮如上人記念館」があり、

だれでも入れて、カフェもあり・・

 その向かいには、お庭あり

 はくぶつかん(蓮如館)あり

 あんない(案内)人のおじさんの、かいせつ(解説)あり

 見るとこ・いっぱい

 てんじ(展示)室とかもていねいに見る人は、

全部あわせて

2~3時間

かくご(覚悟)したほうが いいと思います


クリンたちの

旅行初日は、

 この、よしざきごぼう(吉崎御坊)めぐりで、

くれていったくらいですから。






(その6、「火消しの蟹の話」につづく)











コメント (6)
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