無知の涙

おじさんの独り言

ハイスクール落ガキ 「憩いの場を求めて」

2008年09月21日 | 思い出

なんとか友達1人GETした翌日、
僕は一人で登校していた。


田舎の学校なので、校門から校舎までが
アホみたいに長い。

校門に入って、ひたすら校舎を目指していると、
背後からパラララパラララとお馴染みの音。


族車がナガシに来たのだ。

爆音と共に僕を追い越す族車。

その族車の前に一人の男性教師が立ちはだかる
体育の教師だ。
もちろん筋肉モリモリのゴリゴリ。


その教師は社会の授業とかで使う巨大なスクリーン
丸まったヤツを肩で担いでいる。↓(こんなん)



で、それをバットのように族車めがけて振り抜く。

スクリーンは運転してた暴走族の顔面に直撃
衝撃でそいつは吹っ飛び、道に転げ落ちる。
バイクは脇道に突っ込み、ドーン!!

どんな朝だよっ!!
朝っつーのは、もっと爽やかに「おはよう!」とか、
そんなんじゃね?

この高校に来たことについて、
20回目くらいの後悔をしつつ教室へ向かう。


教室には既にフテブテくんの姿が。
キミ、朝早く起きすぎ。
僕だって6:30に家を出てるのに。
毎日が遠足か。


さて、そろそろ学校内での一服陣地を確保したいところ。

見つかれば停学というリスクを負ってる以上は、
便所だとか体育館の裏とか、安易な場所は避けるべきである。


始業まではまだ時間があるので、
フテブテくんと捜索することに。

とにかく敷地が広く、これって敷地?みたいなトコまで続いてる。

かと言って、あまり遠くては実用性に欠ける。
10分の休み時間は諦めるとしても、
昼メシ食ってから往復しても余裕くらいの距離がいい。


その条件でウロウロと敷地内を探し歩く。


校舎からやや離れた体育館の更に先に、
不可解な森がそびえている。


なんで学校の中に森があるんだ。


しかしこんな所、もうガンガンに先生からマークされてるよ
それこそ一歩でも足を踏み入れたら、
地面から網とか出てきて、捕獲されるよ。


あのスクリーンバットの一撃が頭から離れない。
あれはイカン。
人生いろいろあるけど、あれだけは喰らってはイカン


小学生の頃から先生という立場の人たちとは闘争の繰り返し。
それなりに心理も読めるようになる。


裏のウラのそのまた裏まで考慮する。


フテブテ君といえば、
全くそんなコトお構いなしで、
アホみたいな場所ばかり言ってくる。


隠れられる場所には、逆に隠れられん。
そんな場所は教師の脳内に完全にインプットされてるハズ。
隠れなくても済むところ。
即ち、隠れる必要すらない場所。
隠れる必要すらない場所、それは教師が警戒していない場所
教師が警戒しない場所、それは教師のいるところ。

灯台もと暗し。


僕たちは別棟にある職員室へ向かう。


そして見つけた!
これだ!

職員室の裏側に、職員用の駐車場がある。
その塀の裏。


朝は出入が激しいから無理だろうが、
昼なら大丈夫だろう。
なんなら休憩時間だって大丈夫かもしれない。


いま現在で駐車してる車は2台。
もしかしたら、どっちかの車があの化け物教師の車かもしれない。
この2台がいない時は警戒しよう。

僕たちはそのまま始業まで塀の裏に隠れ、
車で通勤してる先生をチェックした。


そんで2人で教室に戻る。
担任の女教師に怒られたが、
学校見学中に道に迷った、
という理由で遅刻はまぬがれました。


 


 


 


 


ハイスクール落ガキ 「人間そんなもんよ」

2008年09月19日 | 思い出

何故か帰りの道中を、
フテブテ君と連れ添うハメに。


念願の友達が出来たような雰囲気だが、
あまり友達になりたくないヤツ。


フテブテ君はそんな僕の気持ちも知らずに、
自分がこれまでにしてきた武勇伝を語っている。


けっこう遠くの学校に通っていたので、
電車TIMEは恐ろしく長い。


僕は電車の窓を開けて、タバコに火を点ける。


一番前の車両は不良連中がタムロするので、
それを知っている大人たちはほとんど近づかない。
何も知らずに入ってきても、すぐに出てゆく。


車掌がすぐ前にいるが、運転中はまず後ろは見ないし、
駅~駅はゆうに5分以上あるので、
よほどウッカリでもしなければ、まず見つかることはない。


ようやく景色が見慣れた風景に変わってゆき、
ゴールに近づいてきたと安堵したその瞬間、
一組の不良グループが先頭車両に入ってきた。


見慣れない制服だ。
何やらこっちを見てる。


めんどくせーなー、と思いながら、
僕も連中を見る。

すると連中の中の一人がこっちに声をかけてきた。


「○○じゃねーか!」

それはフテブテくんの名前だった。
なんだ友達かよ、と僕は思いフテブテくんを見る。
だが、何やらフテブテくんはバツの悪そうな表情をしてる。


「なんだよ、オマエ、その格好!
 もしかしてデビュー?(高校に入った途端にツッパリだしたヤツを指す)」


は?と僕は思った。
フテブテ君が、この悪魔超人が高校デビュー?


ちょっと戸惑ってると、そいつは僕に話しかけてきた。

「知ってる?コイツ、中学ん時の俺の舎弟。
 一度なんてよ、俺のケリ腹に食らってウンコもらしたんだぜ」


というと、そいつは高らかに笑った。


へー、でもフテブテ君の腰の入ったパンチを見た限りは、
そうは見えないけど。
っつーか、明らかに目の前で馬鹿笑いしてるマヌケ丸出しの男よりは
強いような気がするけど。
世の中って不思議、と僕は思った。


「なに?コイツと友達になったの?」とそいつは僕に言った。


「そうだよ、友達になったんだ」と僕は言った。


消したい過去があり、変えたい自分がいる。
フテブテ君もそう思ってるなら、僕と同じじゃないか、
そう思った。
ベクトルは正反対だとしても。


そうして僕たちは本当の意味で友達になった。


ただ、クラスの人に無闇矢鱈な暴力は今後絶対にしない、
と約束してもらってだけどね。
 


UFOってステキ。

2008年05月04日 | 思い出

UFO-----------

 
Unidentified Flying Object。

未確認飛行物体のコトですが、
僕はUFOに関してはけっこう信じています。

と、いうのも過去に一度だけUFOであろう物体と
遭遇したコトがある
からです。

中2くらいの時だったかと。

そのとき友達5~6人でBB弾という鉄砲を持って
とある高層マンション群の中で撃ち合いして遊んでました。

夕暮れになったので、そろそろ帰るか、と帰り支度をしていた時です。
さっさと支度を済ませて先にチャリンコに乗ってた一人が、

「なんだ、アレ!」と叫びました。

僕はハッとして、そいつが指さす方向を見ました。

ちょうど高層マンションと高層マンションの間に
変な動きをしてる浮遊物があるのです

その浮遊物は同じ場所で上下に行ったり来たり

最初は風船かなんかかと思いましたが、
それにしてはやけに動きが均一で直線的

丸いような形でしたが、黒くてよく分かりませんでした。
見た目には小さかったので、けっこう遠い距離のような感じでしたが、

でも近くにいると思うと、近くにいるように見える。
なんか不思議な物体でした。

なんだアレ!!

もう友達みんなで騒然。
周囲には人もいたので、僕らの騒ぎ声に反応して、
目撃した人もいたと思います。

そしてチャリンコに乗ってUFOを追いかけてみました。

でもUFOが微妙な位置にいるせいで、
ヘタに動くとすぐにビルの陰になって見えなくなってしまうのです。

携帯電話でもあれば、一人がUFOを見張って、
他の連中で追跡できたのですが、
当然そんな便利な道具もない。

仕方なく追跡をあきらめ、どうしようかと悩んでいると、
お決まりのように、かなり上空に瞬間移動して
次の瞬間移動で完全に消えてしまいました

あまりに不可解な現象だったので、
僕らはしばらく呆然としてました。

「テレビ局に情報を売りに行こう!!!」
と仲間の一人が言い出しました。

みんなその一言でようやく現実に立ち返りました。

「けっこうスゴかったもんな!高く買ってくれるんじゃねーの!?」
と別の一人。

幾らくらいで買ってもらえるか、
電話でまず連絡した方がいいんじゃない、
持ち込んだ方がインパクトあるって!

などなどテンションは最高潮に達している中で、
一人がボソっと言いました。

「証拠ねぇじゃん」

そだね。



 


ハイスクール楽ガキ 「体罰と教室を染める夕日」

2008年04月26日 | 思い出

運命のイタズラ。
番狂わせ。
掛け違えられたボタン。

僕はフテブテ君と2人で電車に乗っていた。

フテブテ君はずっと自分の中学の頃の話をしている。
どんな悪いことをしてきたか、
どんなヤツとケンカしたとか、そんな話。

彼がなぜそんなに楽しそうに話しているのか
僕には分からなかった。

そう、僕にはダメージがあった
1次募集に落ちた僕に必死になって勉強を教えてくれた先生たちに。
好き勝手に迷惑かけてきたこの問題児に。

KOである。
完敗だったのだ。

 

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一次募集に落ちてから、数日後の放課後、
僕の前に一人の教師が立ちふさがった

「今日から勉強するぞ」
そう言ったのは僕が中1の時の担任で、
国語の教師をしている男だった。
熱血教師だった、昔は。
Nという名だった。

僕は無視してNの横を通り過ぎようとした。
だが肩を掴まれた。
掴まれた瞬間に、僕はその手を払いのけた。

「触んなよ」

だがNはそれでも僕の手を掴んで引っ張った。

「おまえ、ほんと変わったよなぁ」とNは言った。

僕はNを睨みつけた。
「変わんよ。あんたら大人相手だったら、俺は何にでも変わってやるよ」

Nの表情には明らかな怒りの色があったが、
それを口には出さず、僕の手を引っ張り続けた。

いい加減その状態が鬱陶しくなったので、
僕は力を込めてNの手を逆に引っ張り上げて、
どっかの教室のドアに背中から叩きつけた。

「ケッ、PTAが怖くて手ぇ出せねー腰抜けに、
 変わったなんて言われたかねぇな。
 あんたの方がよっぽど変わったぜ、熱血先生」

僕が中学に入学した初日に僕はN先生から名前で呼ばれた
先生に苗字ではなく、名前で呼ばれたのは初めてだったので、
とても驚いたのを覚えている。
だが悪くない感覚だった。
N先生は明るい先生だった。その反面、怒る時には半端なく厳しかった。
体罰も度々あった。
殴られたことは数十回、ケツバットなんて1日に2回は食らっていた。
だが僕は不思議とそんなN先生を慕った。

そんなある日、N先生が放課後にクラスのみんなを残した。
僕たちはまた怒られると思ってドキドキしていた。

そしてN先生が話し始めた。
「俺の体罰がPTAから問題視されている。
 もしかしたらもう担任でいられないかもしれん。
 だが俺は間違っていたと思っていない。悪いことをしたら、怒られる。
 それでも分からなければ、体に覚えさせる。
 お前たちが社会に出て、人様に迷惑をかけないように、
 学ばせるのが教師の、そして大人の役目だ」

夕日で教室がオレンジ色に染まっていたのを覚えている。
その夕日がN先生の影を黒板に浮かびあがらせていた。
それはとても悲しい光景だった。

「お前らに聞きたい」とN先生は続けた。
「俺のやり方が間違っているか、そうでないか。」

そしてN先生は一人ひとりの机に白紙を置いていった。

「間違っているか、間違っていないか、お前たち自身の考えを、
 その紙に書いてくれ。
 もちろんその紙は先生だけが見る。見たら捨てる。
 誰がなんて書いたかは分からないから、安心してくれ」

そして僕たちは黙ってその用紙に書き、
N先生はその用紙を回収した。

数日後、N先生は担任でなくなった

それから教師の体罰が学校から消え、
学校の秩序は音もなく崩れていった。

そして僕は3年になり、そのNに対して暴力を振るっている。

目の前でうずくまるNに背を向け、
僕は歩き始めた。

数メートル歩いたところで、
Nの声が廊下に響き渡った。

「お前が信じてくれる限り、俺はお前の担任だ!!!」

僕はハッとして、Nの方を振り返った。

よろけながら立ち上がるN。
「お前が信じてくれたから、俺はまだ教師でいるんだ。
 担任も持てないのにな。
 俺のたった一人の生徒をきちんと面倒みさせてくれよ」


あの時、僕は用紙に「先生のやり方は間違っていないと思います」
と書いたのだ。
理不尽な理由で体罰を受けたのは、ただの一度もなかったからだ。

そして、どうやらそう書いたのは僕一人だったらしい。

なんという事だ。
N先生から担任の資格を奪ったのは、
PTAでもなんでもない。
自分のクラスメイトだったのだ。

いや、確かにPTAの圧力もあったのだろう。
一人としてピタリと体罰を行わなくなったのだ。

しかしN先生から全てを奪ったのは、
間違いなく僕たち生徒側であった。

僕はしばし呆然として、立ちすくんだままだった。
そんな僕の肩にN先生が手を置いた。
「さ、他の先生も・・・が来るのを待ってる。
 今日からバッチリ勉強して、高校に行け」


N先生は昔のように僕の名前呼んで、
屈託のない微笑を浮かべた。

僕はそれまで押しとどめていた何かが一気に溢れ出したように、
しばらく泣いた。
あの日教室を染めたオレンジ色の夕日は、もう悲しくは見えなかった。

謝って済むものではない。
全てが間違っていたとも思えない。
ただ、大人だって一人の人間に過ぎない。
中学生の子供らと同じように迷い、悩み、傷つき、
日々を生きている。

大人というもの理解しようとした時、
子供は少し成長する。

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それ以来、僕は少し変わった、と思う。
だからこそ、このフテブテ君のマヌケさには閉口であった。

つづく

 

 


食いだおれフォーエバー

2008年04月11日 | 思い出

大阪の名物とも言える、
食いだおれ閉店するらしいですね。

とても残念。
寂しいですなぁ。

けっこう大阪が好きなので、昔は高速バスに乗って、
よく遊びに行きました。

最初に大阪に行ったのは、17才だったと思います。

家出です。

なんか家出ばっかしてるな。


冬でしたね。
大阪出身のパンクバンド、ラフィンノーズに狂ったように憧れていたので、
自然と大阪へ行こうと思いました。

大阪に行って、パンクバンド組んで、
成功してやるぜ、と安易に思ってたりしてたお年頃


バイトしてましたから、5万くらい持っていたかと。
大阪はモチロン、高速バスも初めてだったので、
かなり浮足立ってました。

深夜バスだったので、22時くらいに東京駅を出発して、
翌朝の6時くらいに到着だったと思います。

長いなぁ、と思ってましたが、
ヘッドフォンで音楽が聞けたり、けっこうアッという間。

初めて降り立つ大阪の地で、
初めて聞いたナマ大阪弁に感動しました。

朝一で駅そば食べましたが、
ツユの薄さにビックリしました。
おいしかったですけど。

スーパーファミコンの熱血硬派くにおくん
ろくでなしBLUES

などで、そこそこ大阪を研究していたので、
大体どこらへんに行けばいいのか分かります。

梅田
難波
道頓堀
etc・・・・・

(そんだけかい)

とにかく地下鉄路線図で、
見たことのある場所に移動しようと思いました。

が、大阪の鉄道網がかなり複雑
多分、大阪の方も初めて東京の鉄道網を見た時は、
なんじゃこりゃッ!
と思うのでしょうが、とにかく驚きました。

とにかく移動。
新大阪から梅田へ。

と言っても、なにしろ時間が早いので、
店とか全然やってない。

しょうがなくコンビニでフロムAデイリーアン
それにチケットぴあを購入し、
公園でまず仕事探し。

チケットぴあは、ライブハウスを探すためです。
ライブハウスには必ずメン募の張り紙がありますから。

仕事選びは、家が無いので住み込みで働けるのが必須条件。

働きたい仕事も見つかり、行動開始。
果たして大阪で生き残れるのでしょうか。

つづく